著者 : 御堂彰彦
人形が持ち主のもとに帰ってくる。生徒たちの間でささやかれる噂。それが噂を超え現実になるとき、新たな恐怖が始まるーー。玖流と美古都が知る恐るべき真実とは?
神社にまつわる恋愛成就のおまじないの噂。その神社に課外活動で訪れた生徒たち。その中に玖流緋澄と識読美古都はいた。学年で双璧をなす秀才、才媛の二人だが、顔を合わせば皮肉の応酬となる間柄。おまじないとは無縁の二人だった。神社に訪れたほかの生徒たちは奇妙な顔ぶれだった。おまじないを信じ、互いを意識する生徒たち。だが、そんな浮ついた空気は一変する。他愛のない恋愛成就のそれが、次々と死をもたらしていく。それは呪い、それともー。謎に迫ろうとする緋澄と美古都の二人が知る真実とは!?-。
アンティークを憎み、世界から根絶させるため、アンティークの力を振るう駿と飛鳥。その力に振り回されることなく完全に使いこなす駿は、異質な存在でした。想いは同じでも、刻也はその考えに反発し抗います。アンティークの力を使いこなす者同士の戦いは熾烈を極め、それは触れてはいけない過去をも引きずり出すのでした。 刻也と咲はいかにして出会ったのか? そこに隠されたアンティークの秘密とは? 二人の運命は大きく動き出します。本当の彼らを知る勇気がある方は、どうぞご覧ください。
不思議な力が宿った器物、アンティーク。 今日も贋物を掴まされた美人が嘆いています。 つまり付喪堂の店頭にまたガラクタが増えた訳です。 アンティークは人を選ぶのか、切にその存在を願っている者の手に渡ることがあるようです。 ある少年の話をしましょう。 幼馴染みの恋多き少女のキューピッド役をする少年がいました。 彼は運命の赤い糸を自由にできる指輪を手に入れたのです。 人の運命を握ってしまった少年はどうなるのでしょう? それは本来の出会いを捻じ曲げてしまうわけで……。 あなたならそれでも使いますか?
スレンダーな大人の美人と無表情な少女、そして、見た目は普通の少年。 付喪堂骨董店は、三人の大騒ぎで今日も賑やかです。 お客さんの声が聞こえないのはご愛嬌。 つまり、付喪堂は今日も暇でした。 お客さんは来ませんが、付喪堂には不思議な事件だけは舞い込んできます。 ちょっとそんな話をしましょうか。 最近、恋人を亡くした少女がいました。 そんな彼女は、夢の中でなら好きな人に会えるという、不思議な “香炉” を手に入れます。 あなたなら夢の中に逃げますか? それとも所詮は夢と割り切って、辛い現実を生きますか? 彼女の選択は── それはあなたが確かめてください。
今日も閑古鳥が鳴く、付喪堂骨董店。 ごくまれにやって来る客も、無愛想な少女のあやしい接客に回れ右をしてしまうのだ。 だが、奇妙な事件だけはほっといても舞い込んでくる。 不思議な力を宿した 『アンティーク』 を求める人たちは後を絶たないのだ。 映した世界の音を消し去ってしまう鏡 『明鏡』、被せるとまったく同じもう一人の自分が作れる仮面 『マスカレード』 などなど──。 あなたならこの不思議な品々をどう使いますか?
この世界には『アンティーク』と呼ばれる物がある。年代物の骨董品や古美術品のことではない。幸運を呼ぶ石、未来の姿が映る鏡など、不思議な力が宿った器物を指す。 世の中は広いもので、そんな怪しい物を扱う店があったりする。付喪堂骨董店〜FAKE〜。だが、名前の通り扱っているのはそれの偽物ばかり。無愛想な少女が不気味な品ばかり勧めるので閑古鳥が鳴いている胡散臭い店なのだ。でも、ごくまれに本物が舞い込んでくるから面白い。 では、そんな変わった品を手にしてしまった人たちのことを、これからお話ししよう。
「同じ時 同じ場所 奪われた我が部位集えば 我復活を果たさん」 その宣言と共に始まった呪われた儀式。昨日までは顔も知らなかった相手が、仇敵のように自分を付け狙う。 生徒たちは精神を磨耗し疲れ果て次々と倒れていく。だが、凄惨な争いを回避するために動こうとする者たちもいた。 12人の中にいるという全ての黒幕── 悪魔の魂の所持者。望みがあるとすれば、その者を見つけだすしかない。だが、生徒たちの確執は最悪の方向へと転がり落ちていく。 終末の午前零時には何が起きる!?
学園祭の日、それぞれの想いを胸に秘め、12人が学校へ集まった。悪魔の力を継承する彼らが集うとき、呪われた儀式が再開される条件はすべて満たされる……。 「生きたい者は奪うべし。 死にたい者は捧ぐべし。 最後のひとりになるまで奪い合え」その言葉を合図に、ある者は追い、ある者は逃げ、ある者は傍観する。 誰を信じ、誰を疑えばいいのか!? そして、自分は何をすればいいのかーー。 制限時間は今夜零時。 一夜の狂想曲が始まった。 命がけのゲームに勝つのは誰だ!?
ヒトクイー人に似、人に紛れ、人を喰らう生物の総称。柴崎倖一はそんなヒトクイの一人である。ある晩、ヒトクイが人間を捕食するところを偶然見てしまった倖一と人間の少女、瞳。二人は口封じのためかヒトクイたちに執拗に狙われる。二人を護衛する「組織」のエージェント双葉は、この一件が単なる目撃者の口封じでないと睨む。それに気付いた倖一は真実を知ろうと決意するのだが…。人間の捕食事件、まったく接点のない倖一と瞳。このミッシングリンクが繋がる時、思いもかけぬ真実が明らかとなる!息つかせぬフルアクションで贈るダーク・ミステリーが登場。