著者 : 持崎湯葉
大人のモラトリアム“最終巻”。 「ごめんーーちょっと、考えさせて」二度目の告白をした、あの日からしばらく。冬は未だに糸と連絡が取れておらず、落ち着きのない日々を過ごしていた。 通知が来るたびに、もしかしてと思ってスマホを見ては、落ち込む。そんな不毛を繰り返していると、突然糸からメッセージが届いた。『このたび私、皆瀬糸主宰リアル謎解きゲーム「糸ちゃんの挑戦状」を開催いたします。』謎を解いていくうちに、明かされる糸の真意。そして冬は、今まで見つめてこなかった、本当の“皆瀬糸”と向き合うことになるーー。社会から逃げ続けた二人の物語、ここに完結。
“恋人”だった、俺たちの物語。 山瀬冬、大学一年生、童貞。四国は香川の高松から上京してきた俺は、新生活が始まった今も悩みを抱えていた。「皆瀬に、どうやって告白すればいいんだろう?」俺は、同じサークルの皆瀬糸が気になっている。別に、一目惚れというわけではない。むしろ初対面の頃は、目立たない子とさえ思っていた。けれど、その微妙にずれた感性や、やけに綺麗な所作が新鮮で、気づけば彼女を目で追うようになっていた。俺は、皆瀬糸に恋い焦がれてしまったのだ。--これは、糸と出会い、付き合い、青春を紡ぐ物語。そして、恋人であることを諦める物語。
GA文庫大賞《金賞》 1巻大絶賛のネオ・アオハルコメディ、早くも続刊が登場! 恋愛脳ストーカー、イキリオタク、徳の高いギャル、メスガキ男の娘……せっかく陽キャになったのにヒロインは陰キャばかり!? 「「「海だーーーーーーっっ!!」」」 夏休み、到来。陰陽入り乱れる橋汰たちグループは、カエラの提案で二泊三日の旅館バイトをすることに。 仕事をこなしつつ青春イベントを満喫する一行。 しかしその裏で橋汰の下には遊々、宇民、龍虎から続々と「自分を変えたい」という相談が集まってくる。 そこで橋汰は各自にとある計画を始動するーー その名も「陽キャ化計画」「イキらない計画」「メスガキ化計画」!? さらに、この夏休みは想いを寄せるカエラとの距離を詰める千載一遇のチャンス。 橋汰はなんとか二人きりになろうと企むのだがーー? 陰陽混合ネオ・アオハルコメディ、真夏の太陽照りつける第2弾!
心地よい関係。その、一歩先へ。 無事、編集プロダクションに転職することができた糸。親に囚われていた今までとは違い、彼女が彼女らしく生活できていることに、冬は安堵する。 だがそれと同時に、糸が自分から離れてしまうのではないか、という一抹の不安も。恋人ではないが、恋人以上の二人は、歪で、微妙なバランスで成立している。 数週間ぶりに糸に飲みに誘われ、冬が店に向かうと、始まったのは“誰にも気づかれずにキスをするゲーム“。1回につき、キスをされた方が罰金500円。 どうやらこの関係は、しばらく続きそうであるーー。 社会人からの共感の声多数! 癒やしと、ちょっとエッチな物語第二弾。
“陽キャ”と“陰キャ”。世界には大きく分けてこの二種類の人間がいる。限られた青春を謳歌するために、選ぶべき道はたったひとつしかない。つまりーモテたければ陽であれ。元陰キャの俺、上田橋汰は努力と根性で高校デビューし、陽キャに囲まれた学校生活を順調に送っていた。あとはギャルの彼女でも出来れば完璧ーなのに、フラグが立つのは陰キャ女子ばかりだった!?ギャルになりたくて髪染めてきたって…いや、ピンク髪はむしろ陰だから!GA文庫大賞“金賞”受賞、陰陽混合ネオ・アオハルコメディ!新青春の正解が、ここにある。
元カノと夜を共にした。ブラックな仕事に疲れた山瀬冬は、ある日大学時代の彼女・糸と再会し飲みに誘う。愚痴や昔話に花を咲かせ、こういう友達関係もいいなと思っていた矢先、酒の勢いに呑まれてやってしまった。後悔する冬だが、糸は「謝っちゃだめ」と真剣な表情で制す。「ちゃんとしようとか言わないでよ。ただ心地良いから一緒にいようよ」糸も疲れていたのだ、社会が強要する正しさや、大人としての不自由さに。こうして二人は『仕事とか恋とか面倒なことは抜きで、ただ楽しいことだけをする』不思議な関係を結ぶ。
お疲れサラリーマンである梶野の家に入り浸る、ギャルなJK香月乃亜。お隣さんでもある彼女は、毎日梶野の匂いを嗅ぐことに夢中だ。乃亜が慕っている大人はもうひとり。花野日菜子ー梶野の会社の後輩で、24歳の美人OL。仕事のデキる優秀なデザイナーで、人望も厚い。そして乃亜の恋のライバルでもある。一見完璧に見える彼女だが、決して他人には明かさない、黒歴史を抱えていた。彼女の過去のあだ名は「ヒナミチ」。赤く染めた髪を振り回し、毎日アロハシャツで学校に登校する不良だったのである!!
残業帰りの会社員・梶野了は、女子高生がパパ活をしている決定的瞬間を目撃する。彼女には見覚えがあった。同じマンションに住むお隣の娘さん、香月乃亜である。「親には言わないでください、なんでもしますから」そう懇願する彼女に梶野は、一つの要求をする。「じゃあ、犬の散歩よろしく」奇妙なきっかけから始まった二人の関係は、次第に親密になっていきー。「カジさん、匂い…嗅いでもいいっすか?」「なんで!?」匂いフェチのパパ活JKと、お疲れサラリーマンが贈る、新感覚ドタバタラブコメディ堂々開幕!
『真面目系クズ』-真面目そうに見えながら、実態は怠惰で浅ましく、取るに足らない存在。八卜悠楽を表現する一番ふさわしい言葉。クラスで下に見られも必要以上に注目もされない、そんな立ち位置に満足していたが、ある行為ークラスメイトに貰った手作りクッキーをウサギの餌にしているところーを黒内人花に見られてしまう!性格の悪さは折り紙付きの黒内に呼び出されー「…なにさせる気だよ」「クズ活」「なんだそれ」「クズになるための活動、の略だね」「…なんでそんなことを?」「育成してみたかったんだ、クズを。私の手で、どこに出しても恥ずかしくないクズを」前代未聞、クズを目指す活動ークズ活、スタート!
品行方正で容姿端麗、誰もが憧れるような美少女、音和彼方。僕、兎下詩歌の幼馴染みはそう思われている。でもその本性はー僕と二人の時にだけ出てくるのだけれどーとんでもなくだらしない怠け者。不在がちの彼方の親に代わって彼方の世話をするのは僕の役目なのだ。そんな駄目な彼方と、取り壊しが決まった近所の古い神社を見に行ったときに古い鏡に激突。3つに割れてしまった鏡が急に光りだしー突然現れたのは、どこか彼方に似た三人の少女。三人は僕に親しげに話しかけてくる。戸惑う僕に対して彼方はどこかよそよそしい。一体何が起きてるの!?三人の説明では彼方の想いを鏡が反映したらしいのだがーってことは元は全員彼方!?実力派が贈るちょっと不思議な変則ハーレム・コメディ、開幕!
宮崎菫は一日に10文字しかしゃべれない。それ以上は声にならないのだ。スケッチブックで会話をする彼女は教室で浮いた存在だった。けれど不器用でも懸命に対話しようとする姿と、誰よりも純粋な心に、俺は惹かれていった。図書館で勉強を教えてくれた時、横顔が気になって勉強どころじゃなかった。プールで見た水着が可愛すぎて、息が止まるかと思った。初めてケンカをして、初めて仲直りのキスをしたー。「ありがとう」も、「ごめんなさい」も、「嬉しい」も、「大好き」も。大切なことは10文字でみんな伝えられるって、そう思ってた。でも、菫が背負う過去の痛みも、菫の隣にいることの意味も、俺はわかっていなかったんだー。
高校二年生の松尾家之助は、親友で生徒会長の完璧超人一ノ瀬秋、憧れのクラスメイトで書記の月本紗姫とともに生徒会に所属し、平凡ながらも楽しい高校生活を送っていた。そして家之助は紗姫への想いを自覚する。だが、どうやら紗姫は秋のことが好きな様子。どうすべきか悩む家之助だったが、そんなさなかに秋のとんでもない秘密を知ってしまう!その結果、家之助の、紗姫のそして秋の想いは複雑に絡み合ってー?第3回講談社ラノベチャレンジカップ“佳作”受賞作、華麗に登場!
小百合や栗毛少女との不思議な出会いを経て、日常から半歩はみだした一般人・十河春一。春一はある日、水神「橋姫」の使いと名乗る水猫の藤十郎と出会う。藤十郎によれば、橋姫が不在の隙を突いて、水神の座を乗っ取ろうとする妖怪がいるという。それを防ぐためには「橋姫の巫女」なる存在が必要らしいのだが…。「春一くんの可愛い可愛い妹の羽音ちゃんに、橋姫の巫女になってもらいたいのっっ!」「断るッッ!」しぶしぶ承諾した春一だが、儀式の後に羽音の様子がおかしくなって…!?優しさあふれるモノノケ青春グラフィティ、兄妹の絆が試される待望の第2巻!
人間の本質が「色」で見える高校生・十河春一はある夜、河原で格闘家も真っ青の戦いを繰り広げる謎の美少女に出会う。少女の名前は小百合。人間界にまぎれ込んだ妖怪を監視する組織「休更月」に所属する、若きエースエージェントだった。なりゆきで小百合に協力することになった春一は、世間を騒がす連続傷害事件の犯人、通称“栗毛少女”と呼ばれる妖怪を一緒に探すことに。妖怪退治の始まり始まり…のはずが、エースのくせに小百合は天然ボケ!武器は何故か蕎麦打ち棒、ファッションセンスは0でコートの下は下着だけ!?少年と少女が織りなすカラフルでちょっぴり切ないモノノケ青春グラフィティ、開幕!!