著者 : 持田冥介
高校入学を控えた春休み、草は不思議な美術館に迷い込む。「けしてヘッドホンを外してはならない。バッテリーが切れる前に受付に戻る事」 幾つもの奇妙なルール、完全無音の青の世界、壁一面に飾られた変な絵。まるで水中の迷宮みたいな館内で出会った少女・綾乃と筆談するうち、草はここに人の正気を失わせる異様な〈ノイズ〉が満ちていると気づきーー。 だが、他人のヘッドホンを奪う男の出現で空気は一変。はりつめた緊張と疑心暗鬼のなか、男の放った悪意のゲームに巻き込まれていく。 迷宮ではじまる悪意のゲーム。この極限から脱出できるかーー? 大ヒット『僕たちにデスゲームが必要な理由』持田冥介、4年ぶり待望の最新作。 ◆持田冥介が描く極限の世界に大推薦の声!◆ 「スリルある夢を見た感覚。けれど目覚めても、まだ心臓の鼓動が高鳴っているような。緊張と幻想。そして耳を塞ぎたくなる現実がうねるように疾走する、今を生きる僕らに必要な、最高の虚構でした」--松村涼哉(『15歳のテロリスト』著者) 「この迷宮について色んな人と話し合いたくなる。もし自分だったら何を選び取るだろう。悩みながら読み終えました。苦悩の先に大きなカタルシスが待っている物語です」--佐野徹夜(『君は月夜に光り輝く』著者)
生きづらさを抱える水森陽向は、真夜中、不思議な声に呼ばれ、辿りついた夜の公園で、衝撃の光景に目を見張るーーそこでは十代の子ども達が、壮絶な殺し合いを繰り広げていた。 夜の公園では、殺されても生き返ること。ここに集まるのは、現実世界に馴染めない子ども達であることを、陽向は知る。夜の公園とは。彼らはなぜ殺し合うのか。 殺し合いを通し、陽向はやがて、彼らの悩みと葛藤、そして自分の心の闇をあぶりだしていくーー。 「生きること」を問いかける衝撃の青春小説に、佐野徹夜、松村涼哉、大絶賛!! 衝撃と感動の問題作、第26回電撃小説大賞「隠し玉」デビュー。 ●大推薦の声!!● 「研ぎ澄まされた、直球の青春小説。殺し合いの中で、少年少女は胸に秘めた苦悩と葛藤と相対する。ぶつかり合うことを忘れた人々へ。僕たちにはこの物語が必要だ」--松村涼哉(『15歳のテロリスト』著者) 「多くの人にとってこれは、全く見たことのない刺激的で残酷な場所だ。でもある種の人にとっては、初めて見るはずなのに、かつて何度も訪れたことがある場所のように感じられる。だからそういう人は、この本を読むと不思議な感覚に襲われることになる。自分もかつて、ここで誰かと夜な夜な会っていた気がしてくるから不思議だ。ただ、きっとどんな人が読んでも、この壊れ方は気持ち良く感じられると思う。この作品の壊れ方が、僕は好きです」--佐野徹夜(『君は月夜に光り輝く』著者)