著者 : 東郷隆
非正規雇用で発掘を請け負いその日暮らしをしていた考古学者・向井幸介は、友人の死をきっかけに謎の事件に巻き込まれてしまう。 友人が遺したもの。それは三国志の時代、傾国の厄石と呼ばれた古代中国の遼河隕石だった。 その隕石のため命を狙われることになってしまった幸介は、小さな妖精「小妖」からの警告に助けられながら、怪しげな男女と共に旅立つ。 隕石の持つ力とは? 幸介たちを狙う謎の組織とは一体? 逃避行の果て、隕石の眠る山奥で巨大な敵を迎え撃つーー! 歴史のトリビアに通暁する超鬼才・東郷隆が書き下ろすオカルト伝奇小説!
泥沼した内戦に明け暮しる西南アフリカ某国。ここに、“ヘルガ”と呼ばれ、反政府ゲリラの守護神と化した一輛のソ連製T55戦車がいた。この戦車を駆り、神出鬼没、次々と政府軍を撃破しているのは、日本人の元外交官だという。事態を重視した日本政府は、陸上自衛隊の人員と、実戦テストを兼ねた90式戦車を密かに送り込む。阿修羅の如き戦いの女神“ヘルガ”と、電子装置の魂である国産最新鋭戦車…日本人同士の凄絶な戦車戦の結末は。
内戦の続くアフリカ某国で撮影された一枚の写真。そこには、行方不明の日本人外交官と、彼の操縦する反政府軍のT55型戦車が写っていた。スクープを求め、東京からアフリカへ飛ぶルポライターとカメラマン。一方、政府軍を支援するソ連軍事顧問団は、ゲラリ基地壊滅と自国製戦車の破壊を目的に、対戦車ヘリ部隊を送り出す。だが密林の奥には、日本人とロシア人を待ち受ける血も凍る“地獄”が…。第三世界の戦場を描く迫真の長篇。
西南アフリカの某国に内乱が勃発。反政府軍に包囲された臨時首都には、救援機の飛来に望みを託す外国人と、精霊に祈るしか術のない黒人難民がひしめく。その中に日本人農業指導員都筑の姿もあった。慢性的飢餓の街を封鎖するたった2輌のソ連製T55戦車。郊外の病院がそのキャタピラに蹂躪されたとき、凄惨な遺体と瓦礫を前に都筑はこの怪物を倒す戦士と化した…。アフガニスタン内戦を経験した著者が描く迫真の戦闘冒険小説。