著者 : 松村涼哉
どうか嘲笑ってほしい。ちっぽけな僕の革命の物語を。一人の男子生徒Kが自殺した。『菅原拓は悪魔です』という遺書をのこしてー。背景には、菅原拓による、Kを含む四人の生徒への壮絶なイジメがあったという。だが、拓は地味な生徒で、Kは人気者の天才少年。イジメの目撃者が誰一人いないこと等、多くの謎が残された。「革命はさらに進む」次第に明らかになる壊れた教室。悪魔と呼ばれた少年が語り始める時、驚愕の真実が浮かび上がるー。伝説の衝撃作が大幅改稿&書き下ろし収録の完全版で甦る!
少年院から退院した18歳の水井ハノは、更生を誓いながらも上手く現実に馴染めず、再び犯罪に手を染めようとしていた。そんな時、SNSで「ティンカーベル」と名乗る人物から、ある仮想共有空間への招待状が届きー。空間に集う顔も本名も知らない子供たちとの交流を通し、暗闇にいたハノは居場所を見つけていく。だが、事情を抱える子供たちのある“共通点”に気づいた時ー、謎の管理人ティンカーベルが姿を消した。予想もつかない事態へ、ハノたちも巻き込まれていく。
過疎化する町にある高校の教室で、一人の生徒が消えた。最初は家出と思われたが、失踪者は次々に増え、学校は騒然とする。だけど、僕だけは知っている。姿を消した三人が生きていることを。それぞれの事情から逃げてきた三人は、僕の部屋でつかの間の休息を得て日常に戻るはずだった。だが、四人目の失踪者が死体で発見され、事態は急変するー僕らは誰かに狙われているのか?壊れかけた世界で始まる犯人探し。大きなうねりが、後戻りできない僕らをのみこんでゆく。『15歳のテロリスト』に続く慟哭の衝撃ミステリー!
廃屋に閉じ込められた六人の高校生たち。あるのは僅かな食糧と、一通の手紙ー。“私を殺した犯人を暴け”差出人は真鶴茜。七年前の花火の夜、ここで死んだ恩人だった。謎の残る不審な事故だが今更誰が何のために?恐怖の中、脱出のため彼らはあの夜の証言を重ねていく。児童福祉司だった茜に救われた過去。みんなと見た花火の感動。その裏側の誰かの不審な行動。見え隠れする嘘と秘密…この中に犯人がいる?全ての証言が終わる時、衝撃の真実が暴かれる。衝撃ミステリー!
「死ぬくらいなら、僕にならない?」生きることに絶望した立井潤貴は、自殺寸前で彼に救われ、それ以来“高木健介”として生きるように。それは誰も知らない、二人だけの秘密だった。2年後、ある殺人事件が起きるまでは…。高木として殺人容疑をかけられ窮地に追い込まれた立井は、失踪した高木の行方を追う。自分に名前をくれた人は、殺人鬼かもしれないー。葛藤のなか立井はやがて、封印された悲劇、少年時代の壮絶な過去、そして現在の高木の驚愕の計画に辿り着く。
「すべて、吹き飛んでしまえ」突然の犯行予告のあとに起きた新宿駅爆破事件。容疑者は渡辺篤人。たった15歳の少年の犯行は、世間を震撼させた。少年犯罪を追う記者・安藤は、渡辺篤人を知っていた。かつて少年犯罪被害者の会で出会った孤独な少年。何が、彼を凶行に駆り立てたのか?進展しない捜査を傍目に、安藤は、行方をくらませた少年の足取りを追う。事件の裏に隠された驚愕の真実に安藤が辿り着いたとき、15歳のテロリストの最後の闘いが始まろうとしていたー。
これから破滅する人間を好きになってしまう特異体質な“死神”こと、日比野明日香に見初められてからひと月。死神のそばにいる者は漏れなく“破滅”を迎えるーはずが、雨ケ崎誠也は、死神の助言によって数々の災難を回避してきた。だが、仮初の平和を打ち破るように起きた演劇部の倉庫全焼事件。なぜか部員から恨みを買った雨ケ崎は、この事件の裏に潜む不穏な気配を感じとる。クラスメイトたちの秘密、死神の呪い、そして日比野を狙う邪悪な存在ー。「偽りの感情だとしても、アナタが好きなので。私が、破滅させない」遠ざけようとしても自分から離れない日比野と共に、破滅の渦へ巻きこまれていく。
「恋をしました、キミにー」平凡男子高校生の雨ケ崎誠也に突如訪れた非日常。それは、クラスの美少女からの、愛の告白だった。彼女の名前は日比野明日香。校内でも一際目立つ、超絶美少女だ。だが、彼女には、そばにいる人間を悉く不幸にする“死神”という黒い噂がー。けれど、それは完全な間違い。なぜなら、彼女は他人を不幸にするのではなく、これから破滅する人間を好きになってしまう、のだから。死の女神に見初められた雨ケ崎が破滅する可能性は、99%。絶望する雨ケ崎に、「悲劇を回避する術はある」と日比野は静かに告げてきてー絶体絶命の青春がはじまった!
あるSNSの書き込みが話題になっている。一人の高校生・大村音彦が、何人もの中学生を支配し、恐喝した。その額、累計3000万円ー。そして今晩、ついに三人の中学生を半殺しにしたという。「けれど、それは最悪な嘘だと知っている。だって、大村音彦は俺の名前なのだからー」最悪な一夜の逃走劇の中、大村が掴んだ唯一の手がかり。それは「榎田陽人」という女子中学生の存在だった。逃げる少年と、追い詰める少女。壊れた世界に生きる彼らが出会う時、思いがけない事件の真相が明かされる。圧倒的感動で話題を呼んだ『ただ、それだけでよかったんです』に続く、待望の衝撃シリーズ第2弾。
ある中学校で一人の男子生徒Kが自殺した。『菅原拓は悪魔です』という遺書を残してー。自殺の背景には、菅原拓によるKたち四人への壮絶なイジメがあったという。だが、菅原拓はスクールカースト最下位の地味な生徒で、Kは人気者の天才少年。また、イジメの目撃者が誰一人いないことなど、多くの謎が残された。なぜ、Kは自殺しなければならなかったのか。「革命は進む。どうか嘲笑して見てほしい。情けなくてちっぽけな僕の革命の物語をー」悪魔と呼ばれた少年・菅原拓が語り始めるとき、誰も予想できなかった、驚愕の真実が浮かび上がる。第22回電撃小説大賞受賞