著者 : 林葉直子
「なんとしても今度こそ忍をモノにするのだ」魔界の大王が、かなわぬ恋に身をやつしているころ、人間界の娘・徳川忍は、恋人・高志に腹を立てていた。警視庁の奥にしまわれた麻薬が丸ごと狙われている緊急事態に、美人刑事とイチャつくなんて。あんなの、高志じゃない!そんなところへ、忍をさらうために、魔界から“ニセ高志”が送りこまれてきたからややこしい。目の前で、くちびるをつき出し迫ってくるのは、ホントに本物の高志なの。
親友・和美のカレが自殺-!「そんなのウソよ!」忍は叫んだ。だってその夜、2人はデートの約束してたんだから。ここ一番で頼りになる恋人の刑事・松前高志と調べてみると、やっぱり殺人の疑い濃厚!まさかと思うけど、和美が!?どうしても親友を疑えない忍は、得意の変装術でツッパリ少年に変身して、怪しい不良グループに潜入。ピンチの連続にもひるまないで、事件の鍵は“恋”が握ってると、大胆推理するんだけど。
真夏の夜の悪夢!忍が招待された別荘。そこは、なんと吸血鬼の屋敷だった-。せっかくの夏休みに入ったのに、高志は約束の旅行にちっとも連れてってくれない。忍は、恋人の刑事に不満タラタラ。そんなときに舞いこんできた1通の招待状-それは吸血鬼の出るという噂の島から。いったい誰のイタズラなの?興味シンシンの忍は、女子柔道のコーチで鼻の下をのばしている高志には内緒で現地へ。しかし、そこで忍が見たのは-。
「女の子の敵は、ぜったい許せない!」続発するショッキングな婦女暴行事件に、忍は怒っていた。「とんポリ・コンビ」の松前高志刑事は、現地へ。忍も彼を追って、被害者の出た高校に、教育実習生として潜入。ところが、ふたりがマークしたとおり、そこは、校長以下、怪しげな奴ばかりの暴力学園だった。そして、教室で忍を待ちうけていたのは…?恋人の高志には、お色気美女がせまってくるし!ピンチの連続に、ふたりはどうする?
『北アルプスで大学生のグループが遭難!徳川忍さん(20)が行方不明-』忍の恋人、松前高志刑事が、バレンタインデーに受け取ったプレゼントは、ショッキングなニュースだった。数々の難事件を解決し、誰よりも愛し合っていた“とんポリ・コンビ”に訪れた危機!ところが、「高志、もう一度会いたいた!」と必死に願う忍の幽体パワーは、なんとふたりの心と体とを入れかえてしまう。高志の体を借りて、純情・忍の大活躍が再びはじまる!
「タ、タカシのウソつき!」VIP警護のため、頓堀温泉へ向かう松前高志刑事に、相棒の徳石刑事は叫んだ。何をかくそう、この色白、小柄の徳石こそ、われらが変装娘・忍なのだ。「VIPが25歳の美人だなんて。65歳のお婆ちゃんていったじゃない!」。湯けむりかおる温泉町で、忍と松前のアツアツムードは、あやしい気配。それどころか、ふたりを待ち受けていたのは、ニセの忍と、とんでもない殺人事件だったのです。
ピーピーピー、殺人事件発生、ポケットベルで呼び出される、いとしの松前刑事。もう、せっかくのデート中なのにッ、なんて理解のないこと、私、忍は申しません。ところが、彼ったら現場で大ケガしたんですって、私のほうは、女性をだますおたずね者、ハンサム外人たちに狙われるし。ピンチ、ピンチ!よーし、ここは得意の変装術で、不良外人たちも殺人事件もまとめて面倒みてあげる。恋とスリルの“とんでもポリス”は忙しいのダ。