著者 : 森倉円
帝都に蔓延る悪性兵器・學天則を駆逐するため、夏目漱石の戦いは続いていた。少女・禰子と共に秘密結社『幻影の盾』の活動に務める漱石に、森鴎外より衝撃的な一報が入る。 「--學天則の要となる頭脳にコナン・ドイルを選んだのです」 コナン・ドイルの失踪。それは漱石が英国留学時代に結んだ因縁が動き出すことを意味していた。新型學天則を巡る戦いの中、再び現れた野口英世。夏目漱石は彼との奇妙な共闘関係を結び、日本を左右する陰謀に立ち向かう。だが、陰謀の裏には「文豪」であり「医者」でもある森鴎外の秘めたる思惑が隠されていたーー文豪バトルファンタジー第2弾。
西暦一九〇六年。夏目漱石、作家の自由を脅かす政府に反逆。 西暦一九一〇年。夏目漱石、暗殺。 西暦一九一一年。夏目漱石、樋口一葉の身体にて蘇生。 「--彼女の肉体に、俺の脳を移植したのか」 森鴎外による禁忌の医術を受け夏目漱石は樋口一葉の身体で蘇った。それは帝都に渦巻く闇との戦いの再開を意味していた。 誰が自分を殺したのか。どうして鴎外は漱石を蘇らせたのか。そして作家をつけ狙う殺人鬼『ブレインイーター』の正体とは。 様々な謎が見え隠れする中、漱石の協力者の筈だった野口英世が独自の思惑で動き出しーー文豪バトルファンタジー開幕。
「どうやら、同じ日を繰り返したみたいなんだ」リルネ達とテスケーラの街へ辿り着いた俺は、何者かに術をかけられ時間軸をループし続けることになってしまった。冗談じゃねえ、早く“メーソン”を見つけなきゃいけないのに!おまけに、ループの引き金となった殺人事件を調べる過程で、針猫団という自治組織に絡まれまたもピンチ。けれど俺は針猫団のクライという少年に会い、ひと目で分かってしまった。彼がもう一人の主人公なのだと。
現代と異世界を行き来する能力を得た俺、辻道尽は、ストレスフルな現代社会に別れを告げて異世界で人助けを始める。そこで出会った魔法少女リルネもまた、現代からやってきた“転生人”だった。「あたしの護衛になってよ」-彼女の死の運命を知った俺はリルネを守ると決意する。そんな中、“主人公”を殺しにきたという来訪者が現れる。そいつは街の人々を次々に石に変えていき!?この滅びゆく世界を救うため、俺は誰より強くなる!
「国王陛下の治むるこの地、魔なる力で荒らすとは何事か!たとえ幼体でも許さぬぞ!」「エリエラ?」「デルク先生、その女の人は誰ですか?」「騎士の後輩さんだそうですよ」「ぷんすか」「すかぷん」「なんで?なんでブランコ禁止なの!?」「ラミーネさん、あなたも高貴なお生まれでしょう。少しは落ち着きというものを…」「ブランコ禁止、はんたあああああああい!」園児たちの奔放さにきりきり舞い!モンスター育成ラブコメ!?
「騎士見習い、デルク・ライシード。任を受けまかりこした。君たちの上官殿はー」「せんせ、知らない人がいるよ!」「ニンゲンだ…」「どちらさま?」「なんで、いるの?」「おやつまだ?」「おのれ、ニンゲンめぇ!」魔族保育園護衛の任を受けたデルクは、なぜか園児たちの先生になってしまった!?読み聞かせの本で大悪魔が召喚され、音痴なセイレーンの歌で大混乱!ティアマトの母は過保護気味で…。モンスター育成ラブコメ!?
オレと彼女は、同じベッドの中で会話を交わす。「愛情とは、そうね。相手の身体に触れたい、と思うことかしら。短く言えば接触ね」しかし彼女は喋る猫であって、人間ではない。「人は身体だけじゃない。相手の全てを理解するためには、心を理解しなければ」いや、猫でもない。なぜなら人にもなれるからだ。「心を理解するためには言葉を使わなければならない。だけど言葉とは不完全で、ときに矛盾すら引き起こす」そして、そいつはオレを必要とした。「本当の理解。試してみない?私たちで」一匹の猫との不思議なラヴ・ストーリーがはじまったー。
エスケープ×エスケープ。僕は、悪意に満ちたその世界から、彼女の内なる世界へと迷い込んだ。夢と希望で形作られた欺瞞の世界を破滅に追いやるために。言ってやるんだ。ざまあみろ、そしてごめんなさいって。冬のプレハブ小屋で出会った彼女。黒髪ロングで、とても薄着で此処にはいない向こう側の女の子だった。もうすぐ、世界が終わってしまうかも。そんなときに、ふたりは出会い、ことばを交した…。広がる其処は、きみとぼくのインサイド・ワールド。第5回電撃hp短編小説賞「大賞」受賞作。