著者 : 榛名しおり
老伯爵の末娘として生まれたマティルダ。トスカーナの大地に抱かれた幸福な子供時代は、父の死を機に大きく変わり始める。運命の激流に笑顔を失いそうになったとき、彼女を救ってくれるのはいつも司祭イルデブランドだった。身分こそ高くはなかったが、その聡明さでローマ教会で力をつけていくイルデブランド。彼に恋する女伯爵の愛を描く傑作!
絶体絶命。異母兄王の妃に拉致されポルトガルに送られそうになったベリータ。間一髪でアロンソに救い出され、コルドバに身を寄せる。起死回生のアイデアは、しかしベリータにとっては、恋をあきらめることでもあった……。 匿われた王女は、敵の前へ。自分の運命は、自分で決める! ベリータは、現国王妃ファナに拉致されそうになった。自分の娘にカスティーリアの王位を継がせるため、無理矢理にでもポルトガルへ嫁がせようというのだ。 間一髪でアロンソに救出されたベリータは、束の間の安息を得るため、仲間と共にコルドバに身を寄せる。 起死回生の一手として、条件つきで隣国アラゴンの王子との婚姻を提案するベリータだが、心はアロンソへの想いに揺れていた。歴史ロマンの傑作、完結編! 王女ベリータ 〜カスティーリアの薔薇〜(下) あとがき
カスティーリア王だった父亡きあと、母と二人、修道院に幽閉された王女ベリータ。その母とも引き裂かれ、孤独の中、誰も信じられずにいた。ある日、彼女のもとに現れた二人の騎士によって、外の世界に連れ出されたベリータ。彼らは、敵? それとも味方? その日からベリータの運命は、大きく動きはじめるのだった……。 幽閉された王女が、檻の外へーー。 その時、運命の輪が回り始めた! カスティーリア王だった父の死後、幼い弟と別れ、母と二人、修道院に幽閉された王女ベリータ。その後、母とも引き裂かれ、孤独のなか誰も信じられずにいた。 16歳になったある日、ベリータは王宮からの使いだという男たちに外の世界へ連れ出される。訪れた館で彼女が再会したのは、死の床にある弟だった。 その日からベリータの運命は一変する……。王位継承を巡る策謀。そしてアロンソへの恋心の行方は? 王女ベリータ 〜カスティーリアの薔薇〜(上) あとがき
強国に挾まれ悩むブロア領主アスラン、政略結婚から逃げ出すその妹レイチェル、領主に恋するがゆえに別の男に体を許してしまう待女ジェシカ、騎士になれない体に苦悩する若きフランス王フィリップ、身分を捨て自由に生きる吟遊詩人ブラン。強い者が正義であった時代、若者たちは、運命に逆らい、本当の愛を模索していた。十二世紀のフランス、豊かなブロアの大地に、熱い青春の伝説が語り継がれる。