著者 : 涼暮皐
新たな出会いの季節、四月。景行想は中高一貫の私立征心館学園に唯一の編入枠として入学することに。 見渡す限り富裕層の学校で、ただ一人異邦人として過ごす日々。 そこで出会い、心通わせた少女はなんと──五人全員下の名前が同じ《ナツキ》だった!? しかも、ナツキというのは幼少期、とある理由で想にとってトラウマとなる名前で──。 これは、青春の一切を諦めて打算で学校を選んだ少年が、ただひとりの少女を下の名前で呼んでみるまでの、なんでもない青春の物語である。
遥か未来。進化しすぎた機械生命群に支配されたとある惑星。 人類は滅亡の危機に瀕しながらも、教会が選ぶ《予言の英雄》に生存圏拡大の希望を持っていた。 一方、幼い頃より英雄に憧れていた青年レリン=クリフィスは、誰もが認める優秀な圏外探索者だったが英雄には指名されずやさぐれていた。 人生の目標を失っていたレリンだったが、本来敵であるはずの機械の少女・ウルと出会い衝撃の事実を聞かされる。 なんと、ウルは人類がやがて絶滅するという未来を知っており、それを救えるのはレリンだけだというのだ! レリンは彼女と行動をともにし始めるが、その先には想像を絶する困難が待ち構えていた──
久高陽星。小中学校時代からの友人。星の涙の力で、冬月伊織を認識できなくなった少女。そして僕が救ったと勘違いしていた、もう一人の幼馴染。そんな彼女と僕は、あの丘の上で突然光に包まれ、気がつくと「七年前の七月七日」らしきところにいた。そこで「七年前の伊織と流希」と出会い…「未来のぼくによろしくね、伊織くんっ!」「過去の世界」には、僕らの知っている世界と少しずつ違うところがあった。元の時間に戻るための「鍵」は何か?「鍵」を探すために、これまで目を背けてきたふたりの幼馴染と、自分の願いと、過去の全てと向き合って、-解決編を始めよう。
生原小織。怪しげな露天商ナナさんの店でバイトをしている、正体不明・詳細不明・神出鬼没の後輩……のはずだった。そんな彼女が、病院で眠り続ける「思い出せない僕の親友」と同じ名前・顔をしているという。この不可思議な状況、「生原小織」は間違いなく《星の涙》を使っている、はずだ。 「私のーー生原小織の願いを否定してほしいんだ」 僕は何もかもを忘れてしまっていた。「生原小織」の素顔、口調、性格、彼女と僕の関係。彼女が何を想い、何を願って《星の涙》に縋ってしまったのか。それら全てに、全ての感情に蓋をしてきたのだ。そしてーーそもそも対価を払ったのは誰だったのか、ということにも。
天ヶ瀬まなつ。同じ学校の一年生で、灯火のクラスメイトでもある。読モとしても有名な、天真爛漫な正統派美少女。そして「うちの高校で彼女にしたい後輩No.1」でもある。 そんな学校の人気者である彼女と、学校の不人気者である僕は恋人同士というわけだ。つくづく幸せ者だな。 「いおりん先輩! 今日も私と楽しい思い出作りましょう!」 つまり僕だけが知っている。いつも明るく振る舞う彼女がふとした瞬間に見せる儚げな表情や、少し油断してぼーっとしている瞬間を。望まれる「美少女」を演じているが故に、僕にしか見せない素の彼女の魅力を。 けれどーー今の僕は、何か大事なことを忘れてないだろうか?
双原灯火。幼馴染の妹で、同じ高校に入学してきた後輩でもある。自称・あざとい小悪魔系。自称・温もり大好きスキンシップガチ勢。そして「自称・先輩を慕う美少女」だそうだ。そんな小悪魔系(?)美少女後輩は、今日も早朝からわざわざ僕を迎えに来ている。ポイント稼ぎに余念がないな。 「せんぱい! 手! 手繋ぎましょう! 温もりくださーい!」 けれども僕は、僕だけは知っている。灯火が本当は照れ屋な子犬系で、手が触れるだけで赤面し、僕をからかいながらも内心テンパっていることを。小悪魔キャラは演技でしかなく、僕に近づく口実でしかないことも。そしてーー今はまだ、僕を好きではないことも。
全てを知る灰色の魔女登場。 かつて辿った仲間との旅を夢に見たアキ。懐かしい記憶に感傷を覚えながら目を覚ますと、その枕元には《灰色の魔女》を名乗る少女が姿を現していた。 ソニカたちを攫って消えた魔女を追ったアキはその終着点で世界の真実を知ることになる。 人類とは、魔族とは。そして、過去にアキを送った灰色の魔女の真の狙いとは。 失敗した未来を覆す、元英雄によるバトルファンタジー第3巻!
存在しないはずの、六人目の正体は……? アキの指導により、効率的にその実力を向上させていく救世科の面々。そこに突如現れた転入生リューリは、アキの知る未来にはいないはずの救世衆だった。 しかし、彼女はアキを知っているらしく彼のことを『パパ』と呼んでくる。混乱するアキをよそに、早々にクラスに馴染むリューリ。しかしある日、教え子の一人・イフリアが突如昏睡状態に陥りーー。 失敗した未来を覆す、元英雄によるバトルファンタジー第2巻!!
青春公園での一件の後、俺はこれまで通り、青春を目一杯楽しんでいた。学校で勝司たちと他愛も無い話をしたり、駅前にやたら良い雰囲気のおでん屋台を見つけて、店主の少女・赤垣此香と友人になってみたり。--しかし、日常は唐突に破られた。 「我喜屋先輩は姉が好みではありませんか?」 突如やってきた、叶の弟・望くん。彼の目的が全く解らないまま、何故か目の前でさなかとデートをすることに。しかし、さなかも何か思うところがあるようで……? 主役男と脇役女によるおかしな青春勝負、第2弾。今回はさなかが主役……!?
青春を最大限楽しむためのメソッド《主役理論》を掲げ、夢の一人暮らしを勝ち取った俺・我喜屋未那。隣に住む少女・友利叶も一人暮らしで、クラスメイトで、バイト先も趣味嗜好も全てが同じ……なのに俺と真逆の《脇役哲学》を掲げる、決して相容れない天敵だった! そんな叶との口喧嘩の果て、同時に部屋の壁を蹴破ってしまい、何故か同棲する羽目に。そして俺たちは、やはり同時に考えたーーこれは戦争だ、と。 「そのさもしい青春に嫌気が差したら、いつでも言ってくれればいいぜ?」 「そっちこそ、煩わしい人間関係に嫌気が差したら、いつでも頼ってくれていいよ」 俺の《主役理論》と叶の《脇役哲学》、どちらが正しいかこの同棲で白黒つけようか!
過去に戻ってかつての仲間たちを育て上げろ! 魔界からの侵略を受けている世界。主人公・アキは仲間たちと共に魔族との決戦に挑むが、力及ばず敗北し、世界は滅んでしまった。魔女の協力を得て過去へ戻ったアキは、バッドエンドを迎えてしまった未来を変えるため、過去の自分たちの教師となり、より良い方向へと導くことを決意する。かつての仲間を救うため、再び世界を救うためのアキの戦いが今始まる!!。「--かかって来やがれ三流。教師に勝てると思うなら!」
伝説の冒険者集団“七星旅団”の六番目にして、魔力を制限する呪いを受け絶賛開店休業中の魔術師アスタ=セイエル。彼は解呪手段を求め入学した魔術学院で選抜者試験に巻き込まれたのを切っ掛けに、再び戦いの表舞台に立つことを決意する。-最強の一角と謳われた印刻使い“紫煙の記述師”が紡ぐダンジョン系王道ファンタジー、ここに開幕!