著者 : 深木
美味しいものを食べることが何よりも好きなOL・田中真理。ひょんなことで異世界に飛ばされてしまったものの、勇者・勇人のおかげで無事日本に戻ってくることができた。ところが勇人と昼食を楽しんでいたある日、あの見慣れたオーロラが部屋の中いっぱいにきらめいた。『私の世界を助けて!』と、いつぞやに見たあの女神様が勇者に再び助けを求めてきた。お。それなら、調味料やらなにやらをお土産としてお持たせしようと気を利かせた真理だったけれど、勘違いした女神様によってまた異世界へ強制召喚されてしまってー?はらぺこさんが送る異世界料理ファンタジー第2弾もおいしく召し上がれ!
竜の国が侵攻を開始し、エラトマとドイルが相対するなか、ゼノスと双子との因縁は決着の時を迎えていた。シオンを主力に、後方でレオパルドとテラペイア兄妹が援護に回るかたちでゼノスを追いつめていく。そして激闘の末、底なしの大穴に落ちかけているゼノスへテラペイア兄妹は手を伸ばすが、彼はそれを断り、穴の中へとその身を投じるのであった。一方、エラトマとの一戦を終えたドイルは、マリスの待つ地へアストラの背に乗り向かう。すべての始まりともいえるマリスとの最終決戦。それはドイルに如何なる未来をもたらすのかー。
偶然再会したブリオから聖木に関する有力な情報を手に入れたドイルは、一路アグリクルトの大神殿へ。一方、神託を授かったセレナの命にて、エーデルシュタインの神殿へと強制転移させられたレオパルドとテラペイア兄妹は、各地の神殿を巡りドイルたちと合流する。そして様々な恩恵の中、新たに生まれた聖刀を手にしたドイルは、諦めていたもう一つの正道、勇者としての道を歩む。世界が戦の危機へと進む中、聖木の行方を追う旅もいよいよ佳境!判明する犯人と、二つの事件を繋ぐ黒幕の存在。散らばったすべてのピースが集まり始めるー。
旅に出たドイルは傭兵団に助力を乞うため、フォルトレイスへ向かうが、黒蛇は王家のお抱えとなっていた。身分を隠し行動しているドイルは、国の上層部に己の存在を察してもらうため、母と同じ銀の髪に変装して奮闘する。そんな中、エルフの少女リエスと出会い、彼女が追っている里の『聖木』を持ち去った犯人にマリスたちの存在を感じ取ったドイルは、彼女に手を貸す。リエスの協力により入城したドイルは黒蛇と対面し、そこで頭領たちから、竜の国がフォルトレイスへ向けて進軍しようとしていることを知らされるのであった…。聖木の行方と失踪事件、その背景にゼノスの影!?ドイルは、リエスと共にさらなる手がかりを求め旅を続ける!
ドイルは多くの者たちによって祝福された婚約式を終え、穏やかな日常へと戻っていく。だが、彼の表情はどこか浮かない様子だった。取り逃がしてしまった赤い髪の男とゼノスとの関係、赤髪の男と同族であるユリアという女性の存在、深淵の森で対峙したアラクネの言葉。謎は深まる。アラクネが言っていた一族が、赤髪の同族だと察したドイルは、赤髪の男が求める先は何処なのかを知るためにも、魔王という存在について調べることに。手がかりを追ってドイルは、やがて祖母アメリアの日記へとたどり着く。その日記は、大戦が起きた理由を雄弁に語り、アメリアの死を匂わせた。そして秘密を知ったドイルは、真相を確かめるべく改めてユリアと対峙するのであったー。レオパルドや双子ら三年生の卒業式に、婚約早々クレアと喧嘩!?謎を紐解く二年生編最終章!
すべての始まりであるオブザとの再会を果たし、お祝いの品として漆黒の刀『オレオル』を手にしたドイル。オブザの師事を受けて、オレオルの扱いや新たな技を習得していくのだった。そんななか、突如『杖』を持って現れたセルリーは、一部の宮廷魔術師と宮廷薬師が庭園の池でさぼっているので「お仕置きをしにいく」という。庭園の池には精霊とフェニーチェがいるとセルリーに告げられるドイル。やばい。精霊はともかく、フェニーチェが危ない!ドイルは血相を変えてその場を飛び出す。到着したドイルが見たものは、精霊らによる魔術師と薬師の阿鼻叫喚。なんとかその場を鎮めたドイルは、薬師からおかしなことを耳にする。フェニーチェの場所を教えたのが、偶然通りかかったメイドなのだという。婚約式直前好事魔多し!暗躍するメイド、ゼノとの再戦、あげくは大量の魔獣が王都に押し寄せる!?かつてないほどの慌ただしさで送る、待望の第六幕!
二年生となったドイルは、後輩の指導と育成のため多忙な日々を送る。だが、新学期早々薬学科でトラブルが…。クレアとドイル、二人の関係も気になる待望の新章開幕です!
すべてを語り終えたドイルと聞き届けたグレイは、改めてお互いが真摯に向き合うことを誓う。そんな矢先、森に不穏な空気が漂う。バラドによると、魔獣の群れが向かって来ているという。魔獣スコルとハティ、そしてマーナガルム。間違っても学生、しかも一年生が相手にする魔獣ではない。こうして、教師らがいる地点まで決死の大移動と、特攻してきたマーナガルムとドイルのバトルが始まる。合宿編堂々終幕!そしてドイルに王女クレアが略取されたとの報告がー!?甘く優しい世界で再起を誓ったドイルの奮闘記。第三幕がついに登場!
俺と勝負しろ!ドイル・フォン・アギニス!不本意ながらも牧場内トップクラスの馬を手に入れたドイルは、リュートから勝負を迫られることに。ドイルがグレイと同じ班に選ばれたことが納得できない、宣誓の役を奪われさえしなければ自分こそが選ばれていた、とリュートはまくし立てる。班分けの基準は経歴ではなく、模擬戦での結果であることを説明され沈むリュートだが、つい口から出た本音にドイルの顔色が変わる。「-ってやる。お前の言う勝負を受けてやる!」グレイの制止をふりきり勝負を受けたドイルは、白馬『ブラン』とともに乗馬の練習を開始するのであった。乗馬の手並みも常人以上のドイルだが、スピードと高さによる恐怖がブランを鈍らせる。克服のため日々練習に励むドイルに、果たして勝機はあるのかー。甘く優しい世界で、再起を誓う若者の奮闘劇、第二幕です!
勇者と聖女の子にして公爵家継嗣、王太子の幼馴染にして第三王女の婚約者。そんな大層な肩書きを持って生まれ、両親やその周囲に溺愛されて育ったドイル・フォン・アギニスはーグレた。多大な期待を背負いすぎた放蕩息子のドイルを待っていたのは、成人する前に葬ろうとする者の仕業か、はたまた謎の奇病か…期せずして高熱に侵され、彼は十五年という短い人生を閉じようとしていた。だが、まさにその時、転機が訪れる。ありきたりな居眠り運転の犠牲となった前世の記憶が呼び起こされると共に、奇跡的に回復へ向かったのだ。-冷静かつ大人となったドイルは思う。失いかけている肩書きを取り戻し、こんな馬鹿息子でも愛してくれた人々の為に真っ当な道を歩ける人間になろうと…。そして青年は、すべてを取り戻す仕切り直しの舞台へ歩みを進めるのだった。