著者 : 清原紘
「理解しろ、名探偵。密室で生まれし者は、密室で死ぬべきなのだ」 非陳述獲得形質高次移植技術・Pandora-Brain(パンドラブレイン)。 他人の人格を上書きし、まったく別の人間にしてしまう禁忌の技術の実用化に、天才・紅澄千代(くずみ・ちよ)博士は成功した。 名探偵・霧悠冬真(きりゆう・とうま)と史上最悪の連続密室殺人鬼・O(オー)の対決「亜魂島(あこんとう)連続殺人事件」から3年後ーー茂由良伊月(もゆら・いつき)たちミステリ研究会メンバーを中心とした大学生5名は、亜魂島を訪れる。 過去の事件の考察を楽しんでいた一同を島の紅澄脳科学研究所で待ち受けていたのは、密室で首を切断された死体だった。 クローズド・サークルと化した亜魂島での過去と現在が繋がったとき、驚愕の真相が浮上するーー 災厄(パンドラ)から希望(未来)を掴む、「孤島」×「密室」×「別人格」の青春本格ミステリ。
『館』x『密室』x『タイムループ』の三重奏(トリプル)本格ミステリ。 「私の目を、最後まで見つめていて」 そう告げた『道連れの魔女』リリィがヒースクリフの瞳を見ながら絶命すると、二人は1日前に戻っていた。 母の危篤を知った没落貴族ブラッドベリ家の長男・ヒースクリフは、3年ぶりに生家・永劫館(えいごうかん)に急ぎ帰るが母の死に目には会えず、葬儀と遺言状の公開を取り仕切ることとなった。 葬儀の参加者は11名。ヒースクリフ、最愛の妹、叔父、従兄弟、執事長、料理人、メイド、牧師、母の親友、名探偵、そして魔女。 大嵐により陸の孤島(クローズド・サークル)と化した永劫館で起こる、最愛の妹の密室殺人と魔女の連続殺人。そして魔女の『死に戻り』で繰り返されるこの超連続殺人事件の謎と真犯人を、ヒースクリフは解き明かすことができるのかーー 『館』x『密室』x『タイムループ』の三重奏(トリプル)本格ミステリ。