著者 : 石井ゆうみ
枕元に鏡を置いて眠ると、夢の中に未来の旦那様が映る-そんなおまじないを試したミイの夢に現れたのは、なんと異世界の王子様!まねかれるまま異世界ガーシュウィンへ足を踏みいれたミイは、災いをもたらすというガウリの石の行方を求め遙かな旅をすることに。しかし、ミイの傍らにはいつも、ミイを愛する二人の王子の姿があった。金の王子、シャナン。銀の王子、ライル。ミイは、どちらの王子の手を取るの。
枕元に鏡を置いて眠ると、夢の中に未来の旦那様が映る-そんなおまじないを試したミイの夢に現れたのは、なんと異世界の王子様!無理やり、異世界ガーシュウィンにさらわれてしまったの!!でも、超絶美形の王子に慣れたのもつかの間、現実に戻ってきたミイ。今も耳には熱い声が残る。「忘れるな、わたしを-。おまえは、わたしのものだ-」ミイは再び王子に会えるの。
わたし、松永萌。15歳の高校一年生。北海道から転校したてという以外、とりたてて変わったところのない女の子って言いたいんだけど…普通でないことがたった一つ。じつはわたし、双子なの。しかも、双子の片われは男なんだ!名前は郁弥。このお兄ちゃんが転校早々、生徒会長に立候補しちゃったから、もう大変!学園じゅう大騒ぎなの。選挙のおかげで、わたしの恋の雲行きまであやしくなるし…このさき、どーなるのっ。
妹の鈴と杏は、今日もデート。妹っていっても、あたしたちは三つ子なんだから、少しは家のこと手伝ってほしいな。あたし、白城蘭。高校生にして、姉妹のお母さん役なの。あたしだって、たまには勝手気ままに遊びたいじゃない?新しく家族の仲間になった犬のモモちゃんがなぐさめてくれるけど、がまんも限界よ!!しっかり者の蘭ちゃんの恋のお話。蘭ちゃんが、男の子の家に外泊。
9年ぶりにニューヨークから帰国した遙は、誰にでもキスしちゃう。幼なじみの夕奈にも、いきなり成田でチュッ。学校では、夕奈の親友に、あいさつ代わりにチュッ。成長して男らしくなった遙のことを意識しちゃう夕奈は、キスをもっと大事にしてほしい。そんな二人の前に、遙を追いかけてニューヨークから来た、モデルのジェニファーが。あいさつのキスだってドキドキだけど、だいじな唇は、私だけにしてほしい。
松原空未、高校生になったばっかり。偶然出会ったお金持ちの大学生黎さんと、ちょっと不良っぽい翼先輩、クラスメートの鮎川君の間で心は揺れているの。でも私には、大事な夢がある。5歳のときに手紙をつけて飛ばした赤い風船が、きっと運命の人に届いているはず。その人に出会うことをずっと信じてるの。運命の人は3人の中にいるの。それとも別の人。私は誰を選ぶのだろう…。
10年ぶりにニューヨークから帰国したお兄ちゃんは、いきなり「ボーイフレンド禁止令」をだしたの。受験を控えた大切なときだし、まだ恋は早すぎるって。でも、優斗君は勉強もみてくれるし、わたしは優斗君がいるからがんばれるの。大好きなお兄ちゃんたちにもわかってほしい。サンタクロースさま、お願いです。亜莉亜の心からの願いをかなえて。わたしは、優斗君といたいだけなの-。
妹にも、親友にも、彼ができちゃって。みんな、つきあい悪くなるし…。あたしだって、17歳。好きな人、欲しいなって思うよ。あ〜あ、ケーキでも買って帰ろっと。で、立ち寄ったケーキショップで、1個しかないケーキをめぐって、生意気な男の子と大げんか。しかも、そいつ、年下のくせに、あたしに「ヒトメボレした」って言うんだよ。今回は、白城家三つ子の2番目、パワフル鈴ちゃんのお話だよ。
あたし、秋月りりか。16歳。クラスメイトで幼なじみ、お隣に住んでいた拓哉は、今をときめく超アイドル。クラスの女の子は、みんな騒いでいる。でもね、あたしにとって彼は、なんでも話せる“男友達”なんだ。本当にそれだけ。だって、あたしが好きなのは圭介せんぱいで、そのことだって相談してるし…。とにかく、せんぱいへの気持ちとは別の気持ちで大切な拓哉-のはずなんだけれど。
大好きなひとに、もう会えなくなるなんて、悲しすぎる。そんなのイヤだよね。だから、卒業までにこの想い伝えたい。そうすれば臆病な自分から、そして片想いからも、卒業できるかもしれない…。そんな恋をしているあなたに、ちょっぴり勇気をわけてあげたくて、“卒業”をテーマに三つの恋のおはなしをお届けします。『永遠の第2ボタン』『緊急連絡網』『先生を好きでいた1年』-それぞれの恋は。
わたし、白城杏。とっても普通でないところがあるとすれば、それは、わたしが三つ子だってこと。外見はそっくりなのに、性格は全然違うの。しっかりものの蘭ちゃん、超元気な鈴ちゃん、そして内気でおとなしいわたし。なんでも話しあう、仲よし姉妹だけれど、ふたりには秘密にしていることがあるんだ。そう、大好きな純くんのことは、誰にも内緒。それなのに、こんな事件が起きるなんて。
瞳ちゃんは、周太郎くんのことが大好き。想いを伝えたいけれど、彼の気持ちがわからないから、少し臆病になっているの。おまけにライバルは強敵。クラスの女王様・理奈さんが、積極的に彼に接近中。早く告白しないと、彼をとられちゃう。一方、スポーツも勉強も得意な周太郎くん、女の子の気持ちだけは、わからないみたい…。内気な瞳ちゃんと、恋にちょっぴり鈍感な周太郎くんに、ハッピーエンドはくるの。
告白なんか、しなければよかった。ふられても忘れられないひと。大好きな先輩。どうしたら、あなたを忘れられますか。こんなに気まずくなるなら、辛い想いをするのなら、片想いのままでいたほうが…。あたし、もう傷つきたくない。だから、こんど誰かを好きになっても、自分の気持ちは秘密にしておくの。恋さえしなければ、傷つくこともないのだから…。こんな、恋に臆病なあたしだったけれど。
ねぇ、こんなことって、あるのかな。会ったこともないひとに、恋をするなんて。電話で聞くあのひとの声は、とてもやさしくて、あたし、恋の魔法にかかったみたい。もしかしたら、彼があたしの“運命のひと”かもしれない、なんて…。でも、彼が電話をくれるのは、あたしの声が、彼の好きな子の声に似ているからなの。それなのに、彼のこと、あきらめられない。どうしても、あなたに会いたいの。
あたし、村上奈緒。彼の江口悠くんは、高校の先輩。“卒業の別れ”をのりこえたふたりだから、あたしたちの恋にかぎって、危機なんてくるはずないよね。この幸せな気持ちは、ずっとずっと続くよね…。ところが最近、会えない日々が不安なの。週末はデートってきめていたのに、ほかのひとと約束するなんて。あたしのこと、好きじゃなくなったの。それとも…浮気。彼女になっても、恋は不安がいっぱい…。
あたしの彼、壱成くんは、サッカー部の人気者。毎日毎日、女の子にさわがれている。“彼女”のあたしとしては、とっても不安なの。本当は、ひとり占めにしたいよ。でもね、彼は、くだらない嫉妬が大嫌いだから、やきもちはやかないようにしていたの。あたしが素直になれないのは、壱成、あなたに嫌われたくないからなんだよ…。それなのに、あたしの態度、誤解されて。このままじゃ、壱成が遠くへ行っちゃう。
あなたと一緒にいるようになって、半年。でも、告白したのも、遊びに誘うのも、いつもあたしのほうから…。これって“つき合ってる”って言うの?あたしは、あなたの“彼女”なの?こんなに近くにいるのに、不安ばかり。だって、あなたが、前につき合っていた彼女のことを今でも好き、って噂が…。あなたの心が見えなくて、せつないの。あなたの心の中にいるのは、誰ですか。
近頃、同じ夢を見るの。幼い頃の夢を。いつも一緒に遊んでいた男の子。名前さえ思い出せないけれど。桜の花が、きれいに咲いていた。あれは、たしか-10月。間違いなく10月だったのに、桜が…。あたし、河上桃子。10月に転校してきた良樹くんのことが、気になるの。初めて会う人なのに、なつかしくて、夢の中の男の子と、ダブったり…。もしかしたら、占いに出た“運命の出会い”とは、彼のことなの。
どうして女の子って、誰かを好きになると、変わっちゃうんだろう?好きな人好みの髪型。好きな人好みの服装。でも、あたし、理夜は、そんなふうになりたくない。あたしが、あたしじゃなくなっちゃう気がするもの。友達の成子は「理夜も好きなひとができたら、変わるよ」って言うけれど…。そんなあたしの前に現れたのは-。