著者 : 綾里けいし
B.A.D.(5)B.A.D.(5)
「忌ま忌ましい」燃えさかる炎を前に繭墨あざかは囁いた。麗泉女学園生徒の自殺に端を発した、奇怪な紅い花にまつわる一連の事件。その裏に見えるのは、異界へ置いてきたはずの繭墨あさとの影だった。そして学園で出会った、猫の仮面に黒いマントを纒った少女、神宮ゆうり。少女は芝居じみた仕草と、あさととよく似た歪んだ笑みで僕たちに告げる。「-猫は狐の使者だ」と…。残酷で切なく、醜悪に美しいミステリアス・ファンタジー、第5弾。
B.A.D.チョコレートデイズ(1)B.A.D.チョコレートデイズ(1)
繭墨あざかの元、腹に鬼を孕み、苦悶の日々を過ごす小田桐勤。彼の前に現われた、“天国”への誘いとはー『僕が「繭さん」と呼ぶ理由』。立花梓は知りたかった。通り魔から助けてくれた嵯峨雄介のことを。彼がいる、違う世界のことをー『私が先輩に恋した非日常』。繭墨あさと、14歳。“繭墨あざか”となる役目を降ろされた彼は、己を失ったまま生きていたー『狐の生まれた日』。「B.A.D.」が詰まった非日常的チョコレートデイズ・セレクション第1弾。