著者 : 葦舟ナツ
誰も幸せにできない僕らは夢を見る(1)誰も幸せにできない僕らは夢を見る(1)
市役所本庁舎の隅にある、健康福祉課夢調査係。そこで僕は他人の夢の中に入り、深層心理を調査する仕事をしている。その目的は「個人の精神の不調を減少させ、ひいては社会的不和を根本から減少せしめること」--要は、夢の中でお悩み解決だ。 でもこの仕事は僕に向いていない。……だってあなたが死んだあの日から、僕は誰かに寄り添うことも、夢を見ることも、全て諦めたから。 『ひきこもりの弟だった』で鮮烈デビューした葦舟ナツが描く、心震わす珠玉の物語。
消えてください消えてください
大切な人がいる全ての人へ。“別れ”の意味を問う物語。「私を消してくれませんか」ある雨の日、僕は橋の上で幽霊に出会った。サキと名乗る美しい彼女は、自分の名前以外何も覚えていないらしい。会うのは一日一時間。「またね」は言わない。二つのルールを決めた僕らは、サキを消すために日々を共に過ごしていく。父しかいない静かな家、くだらない学校、大人びていく幼馴染。全てが息苦しい世界で、幽霊の隣だけが僕の居場所になっていってー。
ひきこもりの弟だった(1)ひきこもりの弟だった(1)
ラスト、読む人に【幸せとは何か】を問いかけるーー。圧倒的衝撃の“愛”の物語。 【あらすじ】 『質問が三つあります。彼女はいますか? 煙草は吸いますか? 最後に、あなたはーー』 突然、見知らぬ女にそう問いかけられた雪の日。僕はその女ーー大野千草と“夫婦”になった。互いについて何も知らない僕らを結ぶのは【三つ目の質問】だけ。 まるで白昼夢のような千草との生活は、僕に過ぎ去った日々を追憶させていくーー大嫌いな母、唯一心を許せた親友、そして僕の人生を壊した“ひきこもり”の兄と過ごした、あの日々を。 これは誰も愛せなくなった僕が、君と出会って愛を知る物語だ。
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