著者 : MACCO
「知ってる?美闇お姉ちゃん、甘口さんのことが好きだって」病夜宮無闇。保健室の病弱少女・美闇の妹である彼女は、意味深に笑い、そう囁いた。僕の上に、馬乗りになって。人の心を透かす目を持ち、誰よりも美闇を憎んでいる無闇と出会ったのは夏休みのことだった。相変わらず保健室で美闇を構う毎日を過ごす僕は、彼女の別荘への旅行に誘われる。夏の薄着と距離の近さに浮かれる僕だったが、久凪崎先生からー「病夜宮係のお前に頼みがある。無闇の悩みを治してほしい」だけど、心を見せない無闇は近付く人間を全て翻弄して…僕と美闇の互いに隠していた気持ちも、全部筒抜けにされる!?
「これから放課後、私のそばに居てほしいんだ」病夜宮係。高校に入学した直後、クラスで謎の係に任命された僕は何もわからないまま、放課後の保健室へ案内される。そこで出会ったのはー体が極端に弱く、保健室登校の美少女・病夜宮美闇。僕が入学式で一目見て、ときめいた女の子だった。肌が白く、物静かな深窓のお嬢様。一見そんな印象だけど…「この相談、超気になる。一緒に調べよう!」好奇心旺盛すぎて。「甘口くんは何でも構ってくれて、優しいなー」そして結構調子に乗る。相談を集めて、生徒全員の悩みを治す。彼女の活動のサポート役として、ずっと一緒に付き添うことに!?
わたしの名前は「エーコ」です。友達と呼べる“人”は居ませんが、つい最近“喋る人体模型”と知り合いました。深夜の学校を「不審者」が徘徊しているという噂が立ち、あらぬ疑いを掛けられたエーコ。疑いを晴らすため深夜の学校に忍び込んだエーコだが、屋上で焼け爛れた人間の死体を発見してしまい!?一人の少女が遭遇する、残酷で救いのない事件ー。わたしはこれからの人生を一人で生きていく覚悟を決めている人間です。だから自ら進んで他人の心などに触れたくはありません。ひねくれ少女と喋る人体模型が織りなす、シニカルな学園ミステリー最新作!
わたしの名前は「エーコ」です。友達はいません。でも化学部の部室に居る、お節介な“喋る人体模型”の「トオル」君が、しつこく『自分は友達だ』と主張してきます…。半年前に起こした事件のせいでクラスから孤立した「エーコ」は、ある日入部した化学部の部室で喋る人体模型の「トオル」君と知り合う。まるでボイスチェンジャーを通したかのような声で喋る人体模型に「エーコ」はその正体をいぶかしみ「トオル」君がそれをやんわりと躱すというヘンテコな部活動が始まるのだが、そんな中、校内で女生徒が自然発火するという事件が起こり…。ひねくれ少女のシニカルな学園ミステリー。第19回電撃小説大賞“金賞”受賞作。