銭(インチキ)の力で、戦国の世を駆け抜ける。 1
時は永禄三年『足利』幕府末期。そこに、一隻の宇宙船が時空を超えて飛来する。船名は『カナガワ』、遥か未来での宇宙にて運送業を営んでいた。異次元宙流に巻き込まれタイムスリップしてしまったのだ。船長『足利光輝』はこの状況に絶望し、打ちひしがれた。宇宙専用機であるカナガワでは地球から宇宙へは出られず、ましてや元の時代へ戻ることなど到底叶わない。コツコツ貯めたヘソクリや、会社の口座の現金、これらがすべて、消えたようなものだから。だが…。「ふと思ったんだけど、カナガワのローンはもう払わないでいいよね?」ローンを払わないで済むという現実に心躍る光輝。とりあえず沈没船のお宝を売って生計を立てようと試みるのだった。戦国の世で財を成す!未来人介入の群雄割拠ここに開幕!
関連ラノベ
伊勢志摩の統一に成功した光輝は、信長の妹お市を娶り、実質織田家のナンバー2に成り上がっていた。一方で、清輝の嫁探しは貴族たちの間で難航していた。なぜなら、清輝の好みはアニメ『魔法少女メルティークィーン』のメルちゃんだったからだ。なんとか比較的似ている貴族のご令嬢孝子に白羽の矢が立ち、髪型を『ついんてーる』にして清輝に挑み、無事結婚に至る。清輝の嫁探し騒動からしばし時を経て、永禄八年五月、将軍義輝が討ち取られる。俗にいう永禄の変だが、現状美濃と尾張の統治に影響があるわけでもないので、光輝はリアクションに困ってしまう。光輝としては貧富の差による伊賀の情勢が気にはなるが…そろそろ暑くなりビールの季節が始まるなぁとも思うのである。そう、夏といえばビール。そしてビールに合うツマミも必要不可欠。今日も新地一家は新たなツマミを求め、生み出し、食らいつつ、伊勢志摩国内で奮闘するのであった。 2016/08/23 発売
天下統一を進める織田家の前に、遂にあの男が立ち塞がる。『風林火山』の旗の下、軍勢を発した武田信玄は、東美濃、駿河、遠江へと兵を進め、織田、徳川連合軍を粉砕する。東美濃救援に赴いていた光輝は、徳川家当主家康の討ち死にという緊急事態のせいで、遠江に飛び地を与えられ苦労する羽目に。さらには、武田軍を破り駿河に進むも、関東の雄北条家も蠢動を開始する始末…。堪らずストレス解消を兼ねて、地元グルメを堪能する光輝であったが、当然信長はそれを見逃さない。「殿!大殿がもうすぐここに来られるようです!」「えっ?全然聞いてないけど…」戦とグルメと時々信長!今日も光輝たちの活躍が始まる! 2016/12/22 発売
時は進み、天正四年。引き続き光輝(津田家)による関東経営は順調に進んでいく。そんな中、足利義助の暗躍により上杉景虎が関東へ出兵。他、伊達輝宗、北条家の残党らがそれに続くも、風魔小太郎の情報網によって筒抜けであったため、あっさりと返り討ちにされる。その合戦で旧伊達領、大崎領、葛西領を得てしまった光輝だが、あまりの多忙さ故に佐竹義重に統治と開発を丸投げしてしまう。褒美で喜ぶ義重の顔は、一気に絶望感で歪んでいくのだった。相も変わらずの開発無双!おでん、コナモノ、即席麺に、気仙沼の海鮮三昧!そして蝦夷、四国、中国、九州平定と進めて天下統一織田幕府!だが、そんな順風満帆の織田幕府に、朝鮮出兵という泥沼が待ち受けていようとは、誰も知る由もなかった…。 2017/05/25 発売
天下統一を果たし、順風満帆の信長。その勢いで信長は国外にその勢力を伸ばそうとするが、出兵した朝鮮で思わぬ苦戦を強いられる。次々と要所を陥落させていくも、進軍と補給が噛み合わず統制がとれず、断続的な補給路は伏兵の格好の的に。加えて、言葉の壁というものが追い討ちをかけていくのだった。時に、光輝らが戦国の世に降り立って早三十年と余。当時からの重臣らも高齢となり、病気や老衰が目立ち始め、天寿を全うする者も。そしてそれは、信長とて例外ではなく…。 2017/11/25 発売
織田信長が世を去り、その嫡男信忠が跡を継ぐことで歴史は再び紡がれていく。葬儀後、信長の遺書を通じ、神社仏閣の増改築事業を信忠の手柄とすべく、光輝は淡々とその使命を全うしていく。どうしても手の回らないところは、個人的な嫌悪を度外視して細川幽斎に協力を仰ぐ光輝。だが、当の幽斎の光輝嫌いはどうにもならない域に達しており、仕事はするものの一人悪態をつき続けるのであった。そして思いもよらぬ信忠の急死、さらには織田幕府と津田家との関係に決定的な溝が生まれるや、光輝の落胆と幽斎の憎悪は戦へと姿を変え、両者を決戦の地、関ヶ原へと誘うのであった。 2018/07/25 発売
遂に、織田幕府軍と津田軍による関ヶ原の戦いが始まった。勝算を持って挑む細川幽斎は攻勢を強め、兵数では劣るが火器と物資が桁違いにある光輝たちは守りに徹していた。いずれ津田軍は補給切れを起こす、それこそが幽斎の勝機であったが、さすがに物量の桁が違いすぎた。そしてその事実を知ることもなく、津田軍に包囲され織田幕府軍は敗走へと突き進むのだった…。戦国の世を駆け抜けた光輝たちの、波乱に満ちた日々もいよいよ大詰め!一人また一人と逝く戦友たちを送りながら、寄る年波に身を委ねる光輝の夢に現れた者とは…!? 2018/11/24 発売