幽遊菓庵(5)
京都での和菓子対決も無事終えて、春寿堂立ち退きの危機を回避した名月たち。季節はめぐり、やがて秋。そろそろお月見という時期になり、あやかしの集う和菓子屋さんに何事もないはずがない。「迎えに来たよ。未来の旦那様!」またもや訪れた珍客は、名月の許嫁を自称する不可思議な女性・紅葉。彼女は神様たちの“番の力”を集め、強引に名月との“縁”を結ぼうとしているようで…!?これまで狐神・玉藻に唆されながらも、和菓子で縁を紡いできた名月に天敵出現か?はてさて、此度の縁の行く末はー?
関連ラノベ
幽遊菓庵(2)幽遊菓庵(2)
高野山に佇む『春寿堂』は、狐の妖怪・玉藻が営む和菓子屋さん。今日も常連さんや“あやかし”が、事件を携えてやってくる。季節は冬。あやかしが見える体質のせいで春寿堂で働き始めた名月は、雪景色にふさわしい和菓子をしつらえていた。そこへ訪れたのは一匹の子狐。彼の注文はなんと玉藻への弟子入りだった。すると玉藻は一計を案じ、名月と子狐に和菓子の名付け対決を命じる。果たしてその真意や如何に?時にやさしく、時に賑やかに。繋がる“縁”が描き出す、和菓子とあやかしの物語。 2015/02/11 発売
幽遊菓庵(3)幽遊菓庵(3)
狐の神様・玉藻が営む和菓子屋『春寿堂』。そこで名月が働き始めてから季節はひとつめぐり、また春が訪れようとしていた。ところが訪れたのは春ではなく、春を呼ぶ季節の化身。彼女の機嫌を取らないと、高野山は永遠の冬に閉ざされてしまうらしい。案の定、名月はその大役を玉藻に押しつけられて、献上品として難しい上生菓子作りをするはめに。これにはさすがの名月も万事休す!?「心配なかろ。全ては縁の結び目故。お主なら見事、春を呼べるさ」名月の和菓子はご縁を広げ、新しい季節を紡げるだろうかー? 2015/06/15 発売