紅霞後宮物語 第六幕(6)
寛への使者に選ばれたのは、小玉ではなく班将軍だった。小玉に名誉を与えたいと思う反面、戦場という死地へ送ることに躊躇いを覚えはじめた文林。一方の小玉も、自分らしくないと感じつつも心を持て余していてーー。
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先帝の遺児、出現ーー。突然帝国に投げ入れられた火種に、宮中は大混乱! 様々な思惑が渦巻く中、なぜか静観する皇帝・文林。そんな中、小玉は文林失脚に備え、彼と鴻を連れて後宮から逃げる準備をはじめていて!? 2015/10/09 発売
文林が謝充媛のもとに足繁く通うようになった。「文林に新たな出会いをあげよう計画」が成功したと喜ぶ小玉だったが、後宮内は微妙な空気に……。そこで小玉は二人のもとに自ら赴き、ある決意を表明するーー!? 2016/02/09 発売
明慧の葬儀も終わり、無情にも日常が戻ってきた。悲しみの冬が過ぎ、春が訪れようとする頃、文林は一冊の帳簿を小玉に示す。帳簿に不自然に出てくる「維山」という地名。それが鄒王の死、さらには明慧の死につながるものだと見た文林は、現地調査を小玉に託す。 小玉は皇后の行啓として維山に向かい、維山に入ると陳校尉として調査を開始するのだが、街の様子に違和感を感じてーー? --このままでは終わらせない。終わらせてなるものか。関小玉、伝説に残る覚悟の戦い。 2016/06/10 発売
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寛と康、二国との戦いを強いられることになった小玉は、元寛の武官であった樹華と共に戦場で開戦を待っていた。一方宸では小玉の無事を祈る真桂らとは別に、雅媛、梅花、そして司馬淑妃が動き出そうとしていてーー。 2018/02/15 発売
怪我に倒れた小玉に代わり、戦場では賢恭が軍を率いていた。そして小玉負傷、樹華戦死の報が届いた宸は衝撃に揺れていた。小玉を思うが故の企みで望まぬ結果を招いてしまった梅花は、自らの命を以て償おうとするが、裏で何かが動いていたのではと疑う文林は、真相を探るよう梅花に命じる。「小玉が死んだら、お前を殺す。だが、死ぬまでは働いてもらう」司馬氏の失脚までは上手くいった。その後何故歯車は狂ってしまったのか。梅花は思いがけない闇に真実を見つけてしまいー? 2018/06/15 発売
敵対する司馬氏は消えたが、梅花がいなくなったことで後宮の規律は乱れ、小玉の負担は増大していた。真桂と紅燕が小玉を支えるが、反小玉の動きを見せる妃嬪も出てきている。そんな中、鳳に関するある噂が届きーー? 2019/02/15 発売
後宮に新たな妃嬪を迎えることになった。しかし後宮入り直前に亡くなってしまった本人に代わり、入ってきたのは腹違いの妹・仙娥。小玉に対し率直に文林の渡りを希望する仙娥の出現で、後宮の思惑は入り乱れーー。 2019/06/14 発売
仙娥の懐妊が分かり、後宮は慌ただしい雰囲気に包まれる。その間「茹昭儀には手を出さない」と言っていたはずの文林から小玉への弁明はなかった。そんな中、紅霞宮では小玉と女官たちを謎の体調不良が襲っていた。療養のため都を出た小玉たちと入れ替わりに、徐麗丹が紅霞宮に泊まり込み原因究明に乗り出していた。犯人かと思われた仙娥だったが、確実な証拠は何もなく、歯がゆい時間だけが流れていく。しかし距離が離れている間、確実に小玉と文林の間の溝は深まっていき、ついにはー。 2020/06/13 発売
仙娥の罠にはまり、皇后の地位を剥奪された小玉。綵とともに後宮最下層の冷宮に送られ、誰もが小玉の過酷な未来を予想した。しかし意外にも、小玉は生き生きと下働きに励みはじめる。さらに冷宮での生活で、小玉は走り続けていた自分を見つめ直す、凪のような時間を得ていた。その一方、珍しく文林が真桂のもとを訪れる。文林が真桂に持ちかけたのは、小玉救出のための悪あがきのような一手だった。本人ですら死を覚悟した環境の中、小玉が助かる道は果たしてあるのかー。 2020/12/15 発売
「すまなかった…」文林のそのひと言がきっかけで、二人の関係が少しずつ変化する。さらに文林と添い遂げることを決めた小玉は、いつの間にか後宮のしきたりも受け入れている自分に気がつく。仙娥の娘の世話も任され、小玉は赤子に翻弄される日々を送ることに。そこに新たな乳母とその子どもも加わって、にわかに後宮は賑やかになる。そんな中で小玉が見つけたのは、後宮で築いた自分の「家族」の形だった。後宮に新たな風が吹く。それは次世代の産声。小玉たちの時代の終わりが、近づいている証ー。 2022/02/15 発売