紅霞後宮物語 第七幕(7)
寛と康、二国との戦いを強いられることになった小玉は、元寛の武官であった樹華と共に戦場で開戦を待っていた。一方宸では小玉の無事を祈る真桂らとは別に、雅媛、梅花、そして司馬淑妃が動き出そうとしていてーー。
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不世出の軍人と誉れ高かった関小玉が、何の因果かかつての相棒で今の皇帝・文林によって皇后にさせられてから1年。高貴妃の事件からようやく落ち着きを取り戻した帝国に、新たな火種が飛び込んできた。-「先帝の遺児」の出現。静観する文林をよそに、宮中には動揺と策謀が広がっていく。そんな中、文林失脚に備え、逞しくも軍人らしく、彼と鴻を抱えての逃走計画を進める小玉だったが、件の「遺児」の秘密を知り…。小玉の“想い”と文林の“執着”、絡まった糸が導く物語の結末は!? 2015/10/09 発売
不世出の軍人と誉れ高い小玉が、かつての相棒で現皇帝・文林の願いで皇后となり、二年が過ぎた。後宮では大規模な人員整理が行われ、多くの娘達が後宮を後にすることに。小玉は文林に新たな出会いをと、娘達と目通りの場を設けるのだが…。「右から二番目の娘、名は」謝月枝に目を留めた文林に、荒れる後宮。憤る取り巻き達。小玉は二人のもとに赴き皇后位の返還を表明するのだが、話はそれだけで済まないようでー?戦火のあがる馮王家の城から、過去と運命が動き出す! 2016/02/09 発売
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寛への使者に選ばれたのは、小玉ではなく班将軍だった。小玉に名誉を与えたいと思う反面、戦場という死地へ送ることに躊躇いを覚えはじめた文林。一方の小玉も、自分らしくないと感じつつも心を持て余していてーー。 2017/06/15 発売
怪我に倒れた小玉に代わり、戦場では賢恭が軍を率いていた。そして小玉負傷、樹華戦死の報が届いた宸は衝撃に揺れていた。小玉を思うが故の企みで望まぬ結果を招いてしまった梅花は、自らの命を以て償おうとするが、裏で何かが動いていたのではと疑う文林は、真相を探るよう梅花に命じる。「小玉が死んだら、お前を殺す。だが、死ぬまでは働いてもらう」司馬氏の失脚までは上手くいった。その後何故歯車は狂ってしまったのか。梅花は思いがけない闇に真実を見つけてしまいー? 2018/06/15 発売
司馬氏の追放、思わぬ形で告げられた鳳の死ー。また、小玉を支えていた梅花までいなくなったことで後宮の規律は乱れ、皇后の負担は増していた。そんな小玉を支えたのは、彼女に親愛を示す紅燕と真桂だった。しかし、実子でない鴻が立太子すると、小玉に反旗を翻す妃嬪が出現。さらに鳳に関するある噂が後宮にまで届きー?「この後宮で、初めて友を得ました」後宮は小玉の敵となるのか、味方となるのか。文林から離れない決意をした小玉が新たな絆を紡ぐ新章開幕! 2019/02/15 発売
皇族である〓(そう)尚書の引退が決まった。新たに皇族の官吏をということで十数年前に引退した茹王が復帰。あわせて彼の長女も後宮に入ることになった。しかし、病弱な長女は後宮に入る前に亡くなり、代わりに腹違いの妹・仙娥が妃嬪としてやってくる。親身に姉の看病をしていたという姉妹愛溢れる逸話を持ち、後宮でもそつなくこなす仙娥に、頼もしさを覚える真桂らだが…。新たな妃嬪登場で思惑入り乱れる後宮。新たな妃嬪は小玉の敵?それとも味方ー? 2019/06/14 発売
仙娥の懐妊が分かり、後宮は慌ただしい雰囲気に包まれる。その間「茹昭儀には手を出さない」と言っていたはずの文林から小玉への弁明はなかった。そんな中、紅霞宮では小玉と女官たちを謎の体調不良が襲っていた。療養のため都を出た小玉たちと入れ替わりに、徐麗丹が紅霞宮に泊まり込み原因究明に乗り出していた。犯人かと思われた仙娥だったが、確実な証拠は何もなく、歯がゆい時間だけが流れていく。しかし距離が離れている間、確実に小玉と文林の間の溝は深まっていき、ついにはー。 2020/06/13 発売
仙娥の罠にはまり、皇后の地位を剥奪された小玉。綵とともに後宮最下層の冷宮に送られ、誰もが小玉の過酷な未来を予想した。しかし意外にも、小玉は生き生きと下働きに励みはじめる。さらに冷宮での生活で、小玉は走り続けていた自分を見つめ直す、凪のような時間を得ていた。その一方、珍しく文林が真桂のもとを訪れる。文林が真桂に持ちかけたのは、小玉救出のための悪あがきのような一手だった。本人ですら死を覚悟した環境の中、小玉が助かる道は果たしてあるのかー。 2020/12/15 発売
「すまなかった…」文林のそのひと言がきっかけで、二人の関係が少しずつ変化する。さらに文林と添い遂げることを決めた小玉は、いつの間にか後宮のしきたりも受け入れている自分に気がつく。仙娥の娘の世話も任され、小玉は赤子に翻弄される日々を送ることに。そこに新たな乳母とその子どもも加わって、にわかに後宮は賑やかになる。そんな中で小玉が見つけたのは、後宮で築いた自分の「家族」の形だった。後宮に新たな風が吹く。それは次世代の産声。小玉たちの時代の終わりが、近づいている証ー。 2022/02/15 発売