忘却のカナタ 探偵は忘れた頃にやってくる(1)
「気付けば彼のことを私はヒーローだと感じていた」忘却社。12階建てのビルの13階にあると噂の探偵事務所には、本当に助けを求めている依頼者だけがたどり着けるという。ヒーローに憧れる女子高生・三倉咲夜は、クラスメイトのストーカー被害を調査するため、誘われるようにここへ迷い込んだ。そこで出会ったのは、社長代行を名乗る青年・岬翼。彼は他人の自己意識の世界“固有世界”に侵入し、問題を解決する“忘却探偵”だったー。忘れがたい者たちが集う新宿歌舞伎町を舞台に、現実と記憶を駆け巡るニューヒーローの物語が今始まる。