わたしの幸せな結婚 五(5)
清霞への想いに気がついた美世。帝都では異能心教の侵出が進み、美世たちは皇太子、堯人の提案で宮城に身を寄せる。過去の記憶から変化を怖れ、想いが告げられない美世は、ある夜、清霞から思わぬ本心を告げられる。
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この嫁入りは黄泉への誘いか、奇跡の幸運かーー 名家に生まれた美世は、実母が早くに儚くなり、継母と義母妹に虐げられて育った。 嫁入りを命じられたと思えば、相手は冷酷無慈悲と噂の若き軍人、清霞(きよか)。 数多の婚約者候補たちが三日と持たずに逃げ出したという悪評の主だった。 斬り捨てられることを覚悟して久堂家の門を叩いた美世の前に現れたのは、色素の薄い美貌の男。 初対面で辛く当たられた美世だけれど、実家に帰ることもできず日々料理を作るうちに、少しずつ清霞と心を通わせていくーー。 これは、少女があいされて幸せになるまでの物語。 2019/01/15 発売
清霞の婚約者として勉強もはじめ、穏やかな日常が訪れたかと思った。けれど美世は夜ごと悪夢に襲われ、だんだん衰弱していく。それがきっかけで、美世と清霞はすれ違い、美世は家を出ることにーー。 2019/07/13 発売
清霞を信じると決めて、少しだけ強くなった美世。清霞の父から誘われて彼の両親が暮らす別荘を訪ねる。けれど義母となる芙由は、激しく美世を拒絶する。心配する清霞に、美世は一人で頑張りたいと伝えるけれどーー? 2020/02/15 発売
清霞の両親の暮らす別邸に赴いた帰り、待ち伏せていた敵方の首魁、甘水に“我が娘”と呼ばれ、迎えにいくと告げられた美世。甘水から身を守るため、美世は清霞の職場である屯所内で日中を過ごすことになる。そこで護衛として紹介された女性軍人、薫子は清霞の元婚約者候補だった。清霞と薫子の仲の良い様子に少しモヤモヤする美世だけれど、次第に薫子と友人同士の関係になっていく。だが、その裏では美世を狙う影が確実に彼女へと迫っていたー。これは、少女があいされて幸せになるまでの物語。 2020/09/15 発売
身に覚えのない罪で投獄された清霞。 彼と離ればなれになった美世は、清霞を助けるために一人で軍本部へと向かう。 しかし目的地に着いたその時、彼女の袖を引く者がいた。 振り返った美世が見たのは、清霞そっくりの美少年。彼は清霞の式だという。 式に強引に連れ帰られた美世は、薄刃の家で態勢を調えて出直すことを決める。 すべては清霞と再会するため、美世は自力で道を切り開いていく。 そして迎えた甘水との決戦はーー。 これは、少女があいされて幸せになるまでの物語。 2022/07/15 発売
様々な困難を乗り越えて、ついに迎えた祝言の日。 美世は朝から気が気ではなかった。 前日に緊急の呼び出しがあり仕事に向かった清霞が、婚礼のはじまる時刻が近づいても帰ってこないのだ。 花嫁衣装に身を包み、 「誰よりも私が、明日を心待ちにしている」 という清霞の言葉を信じて待つ美世。 けれどその裏では、五道と深い因縁のある強力な異形の影が動いていた。 少女があいされて幸せになるまでの物語は、婚礼を迎え、幸せな「家族」の物語へーー。 2023/07/14 発売