老舗酒蔵のまかないさん 二 秋風薫る純米酒とほくほく里芋コロッケ(2)
響の酒蔵は三百年続く老舗。苦境が続いていたが、夏にはついに大手ホテルとの取引が実った。美味しい料理で背を押してくれた三葉や杜氏と喜びを分かち合うも、季節は酒の仕込みが始まる蔵の繁忙期に。三葉は、泊まり込みで働く杜氏や響のため、はりきって季節の食材も使って食事を準備する。昆布締めの刺身、七輪焼きのバター醤油椎茸、里芋コロッケ…。三葉のまかないに励まされ、旨い酒造りに勤しむ蔵の従業員たち。その多忙な最中、響に百貨店への出品や取材の打診が舞い込みー?