お待ちしてます 下町和菓子 栗丸堂2
浅草の仲見世通りから少し外れると、懐かしい雰囲気の和菓子屋が見えてくる。店主の栗田は気風のよい青年で、まだ若いが腕も確かだ。最近、栗田がそわつくことがあるらしい。どうも、可憐な女性がよく店に訪れるからだとか。葵はたいそう和菓子に詳しく、栗田すらその知識に驚くことがあるという。下町の日常にも悲喜こもごもはある。この店はそういうことに縁があるようで。二人はなんだかんだで関わることになってしまう。和菓子がもたらす、今日の騒動は?
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春めく浅草は、今日も多くの人でにぎわう。そんな陽気につられてか、甘味処栗丸堂はどこか落ち着かない。それもそのはず、若主人の栗田に悩みの種が増えたのだ。悪友の浅羽が調べた葵の正体は、栗田の心を揺るがすことに。自分は葵をどう思っているのか、どうするべきか。決断を迫られていた。そんな栗田の気持ちも知らず、店には面倒事が舞い込んでくる。笑いあり涙あり。和菓子が育む縁は末広がりのようで。やさしい味わいがもたらすそのてんまつはいかに? 2015/04/25 発売
下町情緒が色濃く残る浅草で、和菓子がとりもつ乙な縁。それはすでに別ちがたいものに。 三社祭の活気にまぎれて忍び寄る不穏な影。葵の笑顔の裏に秘められた過去を、栗田は垣間見てしまう。それは何人もの人生を狂わせた、重苦しいものだった。 栗田は思い悩む。葵との出会いはひょんなことから。それは和菓子がとりもつ乙な縁。だが、いまやかけがえのないものになっている。願わくはともに歩んでいきたい。ならば、まずは囚われた過去から彼女を救わなければいけないと。 決意を新たにする栗田だが、まわりは放っておいてくれないようで。店には和菓子にまつわる奇妙な依頼が変わらず舞い込んでくる。はてさて今日の騒動は? 2015/11/25 発売
涙も笑いもすべて受けとめて。人をつなぐ和菓子の物語、完結 浅草に夏がやってきた。和菓子は涼を求められる季節である。水無月、氷室、若鮎。そのうちのひとつ、清流の美を表現する若鮎を作ることになった栗田。これが富樫との思いもよらぬ邂逅をもたらす。はたして、彼の真意とは? いっぽう、若者の季節の到来に、それぞれの想いが交錯する。栗田は彼女らの想いを受けとめ、応えていくために奮闘するのだった。 葵に影のようにまとわりつく過去の亡霊、富樫と決着をつけるべく。 かけがえのない時をともに歩んできた由加が、新たな一歩を笑顔で踏み出せるように。 物語はいよいよ佳境へ。 2016/03/25 発売