大手出版社『仙葉書房』の中堅文芸編集者・真壁のもとに、一通の手紙が舞い込んだ。それは死んだ作家からの『遅れてきた遺言』。「真壁、俺の本を親父に届けてくれ」。マイナーな日本小説を海外に羽ばたかせるには?
新しい担当編集の天野遠子嬢は、清楚な美人だった。-が、いきなり本棚の前でグルメ批評を始めるわ、ほんわか笑顔で容赦なく原稿修正を指示してくるわ、売れっ子高校生作家たるオレが、どうしてこうも振り回される!?そんな時届いた脅迫状じみたファンレター。そこにはまだ刊行される前の小説の内容が書かれて…って差出人は、まさか!?半熟作家・雀宮快斗とその担当編集者遠子が織りなす、物語や文学を食べちゃうくらい愛する“文学少女”の、最後の物語。 2011/04/30 発売