牢獄のセプテット 01
時に、一九〇九年。帝都・東京にて探偵業を営む碓氷玲人郎は、唐突に陸軍省から呼び出しを受ける。市谷に出頭した玲人郎に、元老・山縣有朋が告げたのは、この世界には限られた貴種が有する“旋律”なる超常の力があり、現代、つまり列強がしのぎを削る帝国主義時代は“旋律”の力で駆動しているという驚くべき事実だったー!“旋律”を聴き取る特殊体質を持つ玲人郎に命じられたのは、フランス共和国内に割拠する閉鎖都市・バスティーユに潜入し、八種類もの“旋律”を有するかの国に関する情報を収集すること。拒否権はない。ただし、バスティーユ国内にいるであろう、玲人郎の父を殺した女・外崎燈子はいかようにしてもよい…。探偵は日本刀を帯び、同盟国・イギリスの暢気なエージェント・元村アリサとともに、海路バスティーユを目指すー。いま、歪んだフランス革命史の紡がれた世界に、近代の嵐が吹き荒れる。伊吹契×吟が奏でる絢爛の哀歌劇、ここに開幕!
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一九〇九年、探偵・碓氷玲人郎は、元老・山縣有朋より超常の力“旋律”の謎を解くという密命を受け、相棒・元村アリサと共に閉鎖都市・バスティーユに潜入した。バスティーユを支配する“輝ける七人の為政者”の一人、リリィ・ブーランジェと同盟関係を結び、激闘の末、為政者の一人・マルコを打倒した玲人郎たちは、いま一人の為政者・エリーを味方に引き入れることに成功した。しかし、リリィはエリーが抱く、玲人郎への恋心を利用することを提案し、更には自らの宿痾を癒すためか、アリサの持つ“寛解の旋律”に尋常でない興味を示し始める…。果たして、彼女の真意は那辺にあるのか?そして、次なる標的を追う過程で、突如として玲人郎の前に姿を現した父の敵・外崎燈子。異郷にて刃を交える姉弟の背後には、あまりにも愚かしい物語があったー。伊吹契×吟が奏でる絢爛の哀歌劇、哀哭の第二幕! 2016/05/14 発売
一九〇九年、元老・山縣有朋より超常の力“旋律”の謎を解くという密命を受け、相棒・元村アリサと共に閉鎖都市・バスティーユに潜入した探偵・碓氷玲人郎。バスティーユを支配する“輝ける七人の為政者”の一人、リリィ・ブーランジェと同盟関係を結び、為政者たちの過半を降した玲人郎だったが、その過程で、かつて姉と慕った女性・外崎燈子の命を奪ってしまう。癒やせぬ傷を負った玲人郎だったが、最後の決戦の時は刻々と近づいていた。バスティーユの背後にちらつく大国・ドイツの影、得体の知れぬ王…そして、共闘者・リリィに絡みつく敵の魔手ー。果たして、探偵の刃は“旋律”と閉鎖都市の謎に届くのか?伊吹契×吟が奏でる絢爛の哀歌劇の、ついに終幕! 2016/09/16 発売