不可視都市
西暦2109年。正体不明の存在“不可視都市”によって、突如あらゆる交通網とインターネットが遮断され、人々は少数の巨大都市圏に閉じ込められて暮らしていた。“世界の不可視化”-そう呼ばれる災禍のなか、数学者の相原青夏は、離ればなれになった恋人の暗号研究者・堤紅介との再会を願い奔走する。青夏は中国に、そして紅介は月面基地にー二人は38万4400キロの彼方へと引き裂かれていた。“不可視都市”誕生に秘められた“裏の科学史”の深奥にたどり着き、この分断された世界で、恋人たちは再びめぐり会えるのかー。ハードSFの新たな旗手が贈る“超遠距離恋愛SF”、ここに登場!