紫式部と清少納言の事件簿
後宮の梨壺に引き籠もり、『源氏物語』と『紫式部日記』の執筆に悩む紫式部のもとに、『枕草子』執筆以後、行方が定かでなかった清少納言が現れる。
皇后定子は崩御し、時の権勢は藤原道長が握っていたが、帝の寵愛を巡る政争は未だ絶えてはいなかった。
火定入滅の焼身体入れ替え、罠の張られた明法勘文、御匣殿の怪死事件……。
後世に遺されなかったふたりの密会と謎解きは、男たちの政(まつりごと)の影に隠された真実を解き明かしてゆくーー!
「紫式部と清少納言で平安王朝女流作家ミステリをやりましょう!」と企画を持ちかけられて、「史実で出会ってないが……じゃあ後世に語れないくらい人聞きの悪い事件だったことにしよう」となり、あれよあれよという間に取り返しのつかないことに。イメージとしてはなろう発書籍化ベストセラー作家の紫式部 VS.pixivトップランカー清少納言による同人女の感情です。……いえ切り口が斬新なだけで真面目な歴史ミステリですよ! かつて世の中を変えた作家とこれから変える作家、歴史を書き換える二人の才女が陰謀渦巻く平安京で時に火花を散らし、時に手をたずさえて事件に立ち向かう!
ーーーー作者より