たかが従姉妹との恋。
初めてキスをしたのは幹隆が小学六年生の時、相手は四つ年上の従姉「あやねえ」こと、中堂絢音だったー。高校進学を機に大富豪の祖父が遺した都内のマンションで一人暮らしを始めた幹隆は、同い年の従姉妹・真辺伊緒と眞耶と再会する。彼女たちもマンションの一室を相続したことで、故郷の三重から越してきたのだ。互いの部屋を行き来してのお泊り会など、不本意ながらも従妹との賑やかな日常が始まる。そんなある日、欧隆はあやねえと再会する。彼女もまた同じマンションの住人だった…。初恋の相手は従姉ー甘くて苦い恋物語。
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四人の従姉妹、正体不明のキスとその真実。 四人の従姉妹たちとのお泊り会の夜に事件は起きたーー。 皆が寝静まったころ、幹隆は誰かにキスをされたのだ。だが暗闇の中ということもあって、誰にキスをされたのかはわからなかった。ただひとつ確かなことは、その人物が泣いていたということ。幹隆はここに至るまでの三週間のあいだに起きた出来事を一つ一つ思い出していくーー。 テスト勉強でファミレスに通っているうちに次第に仲良くなっていったミステリアスな女子中学生のこと。バッティングセンターで凪夏にコーチしてあげたこと。新たにやって来た従妹のこと。あやねえの愛車で出かけた小旅行。そしてその日の夜のこと……。やがて事態は、幹隆の想像を遥かに超えたものへと展開していく。 初キスの相手は四つ年上の従姉だった。--従姉に初恋したことから始まる、悲喜こもごもの青春模様。波乱を迎える第二幕が上がる。 2023/05/18 発売
不純な恋に溺れる幹隆に、訪れる修羅場。 高校生としての初めての夏休み。 凪夏と付き合い始めた幹隆は、カラダを使って幹隆の心を繋ぎ止めようとする凪夏と、会うたびにカラオケ店で、マンガ喫茶で、非常階段でひたすらに性行為に耽る、乱れた日々を送っていた。 一方の眞耶は、幹隆と一度だけキスを交わした時のことを、繰り返し日記に書き綴っていた。幹隆への想いを整理するために。 そんなある日の真辺家での夕食後のこと。 流南が思わず口を滑らしたことがきっかけに、以前のお泊まり会で寝ている幹隆にキスをした犯人が伊緒であったことが、いとこ全員に知れ渡ってしまう。 おまけに眞耶とあやねえも幹隆と一度はキスをしていることが全員に暴露され、その場は微妙な空気に。 「彼氏とうまくいっていないの」 幹隆にキスした理由をそう語る伊緒。 彼女は最近できた彼氏との仲が上手くいっておらず、憂鬱な気分に当てられて、つい幹隆にキスをしてしまったと言う。 そして翌日、伊緒はこれから彼氏と別れ話をしに行くのに、「近くまでついてきて欲しい」と幹隆に頼む。 戸惑いながらも承諾する幹隆だったが、このあと震えるほどに凄惨な修羅場が自分の身に降りかかることを、この時の彼は知る由もなかった……。 2024/02/19 発売