時の森殺人事件(5)
時の杜高校三年の美少女殺害にはじまる連続殺人事件に第六の犠牲が。精神分析医鰐渕吾郎を襲った鹿頭の怪人は、しかし駆けつけたFM・TIMEの守衛によって射殺された。明らかになる殺人者の意外な素顔。一方、時の杜ホテルの地下に潜入した里見捜査官は、暗闇の中で出会った、実はボケていなかったバード爺さんから驚くべき真相を聞かされる。四十八年前の“姫神の大祭”で何があったのか。時の杜転覆計画とは。次々と明らかになる秘密。が、時の杜の真の悲劇はまだ闇の中にある。
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長野県警の里見捜査官は語る。「被害者の名は一色舞子、18歳。地元有力者の娘だ。刺殺されるにはもったいないほどの美少女、と言ったら君は怒るかな。しかし何よりも奇妙なのは、森の現場で時を刻み続けていた古い柱時計だ。そして態度の不審な駐在と医者…。ここ時の杜の住人たちは、どうやら我々とは異質の原理に支配されているらしい。ところで、ここのレストランのピザとウエイトレスのバスト、こいつはなかなかのものだよ。」ツイン・ピークス形式で展開する画期的長篇ミステリー。 1992/04/01 発売
長野県警の里見捜査官は再び語る。「第一の犠性者、一色舞子からの手紙を受け取っていた地元FM局の人気DJ日向基樹が、なんと生放送中のスタジオで射殺された。しかも、鹿頭の怪人に。我々捜査陣への挑戦だよ、これは。-それにしても、この時の杜地区は2つの点で捜査がやりにくい。外部の人間に対して異様に排他的であることと、女性たちが謎めいて美しいことだ。ぼくは、すっかり時の杜の“謎”の虜になってしまったらしいよ」ツイン・ピークス形式の連続長篇ミステリー第2弾。 1992/06/01 発売
街の有力者の娘、一色舞子殺害に端を発した“時の杜”の連続殺人。事件の容疑者で検死マニアの病院長が射殺され、男まさりの女性刑事草薙までもが犠性となるに至って、里見捜査官は窮地に。一方、「時の杜タイムス」の情報係には、街の美少女の1人、早川紫音から“私は犯人を見た”というFAXが届いた。…記憶の回復につれ、謎めいた言葉を口にする紫音の母、霧子。密かに森の岩屋を訪れる祖母の歌子。時の杜の美女たちが動き始めるにつれ、ツイン・ピークス的世界の謎が次々と明らかに。 1992/09/01 発売