君の居た昨日、僕の見る明日(あした)(3)
紛い物だけで構成された紛い物の学校。そこは逃げ出した者が集まるところ。優しい嘘でちりばめられた優しい世界。「冗談じゃないわよ!私は逃げ出してなんかいない!!あの学校幽霊を倒して元の世界に帰るのよ!!」新たに学校幽霊の詩月に喚ばれたのは、半人前の陰陽師アグニエシカ。持って生まれた特殊能力ゆえ、普通の女子高生として生きることは許されず、居場所を見つけたと思った陰陽師の世界では半人前扱い。学校幽霊に負けたとあっては、プライドどころか居場所すら失ったしまうわけでー。詩月!成仏してもらうわよ!!負け犬なんか真っ平御免!不器用娘アグニのプライドをかけた闘いが、今始まる。
関連ラノベ
「…はぁ」盛大なため息をつきながら、長居優樹は通い慣れた道をのろのろと歩いていた。とにかく学校へは行きたくなかった。学校でなければどこでもいい。此処ではない何処かなら…。そう思った優樹の目の前に、古い校舎と女の子が現れた!「君みたいな人が来てくれるのをずっと待ってたの」「…あ、あのっ!?」いきなり女の子に抱きつかれ、慌てる優樹に彼女は言った。ここは鈴乃宮学園。世界の何処にも行けないところ。この学園で、私と学園生活を送りましょうー!!果たして此処は何処なのか。そしてこの少女は!?優しい嘘がちりばめられた永遠の学園で、今、始業のベルが鳴る。 2004/08/20 発売
ここは鈴乃宮学園。現実から逃げ出した者が“やってくる”所。そこへ新たにやってきたのはナイフと銃で武装した、ヘンテコな女の子だった。その名はネレイド。某国が生み出した人型兵器。「私は人間になりたいのです」ネレイドは言う。まがいものの自分が本当の人間になるために、この学園で学びたいのだと。そして始まる勘違い学園生活。そんなある日、ネレイドと同じ顔をした、もう一人のネレイドが現れた!!ためらいもなくネレイドに銃を向けるもう一人のネレイド。いったい、この優しき偽りの世界で何が起きているというのか!榊一郎の新シリーズ第2弾。ロボット娘のハートに魂は宿るのか。 2005/01/20 発売
幽霊学校に取り込まれ、元の世界に戻るはずが、何の因果か風紀委員長として偽物の学校生活を取り仕切るアグニエシカ。気になる優樹には女子が群がり、素直になれない自分は優樹に悪態ばかり。美少女の転校生までやってきて、ますます優樹への距離が遠く感じられる日々。「私は…君の事がー」自分の気持ちに気付いているのに、あと一歩が踏み出せない。いつから自分はこんなに意気地なしになったのか!?偽物の世界で生まれたこの恋を本物にするのは自分の力!咲かせてみせましょう!?恋の花!!不器用娘アグニエシカの青春ストーリー。いよいよクライマックス。 2006/07/20 発売
「…キスだったら…その…いいから…」晴れて両思いになれたアグニと優樹だけれど、キスより先に進めない二人を今日も学園のみんなが追い回す!優しい嘘で出来た偽物の学園の、いつもの風景。いつかは無くなる世界だと分かっていながら、誰もがその日はまだ遠いと思っていた。ところがー。文部科学省陰陽課の最終兵器・虎丸にこの学園が見つかってしまった!それすなわち、幽霊学校=鈴乃宮詩月の消滅を意味する。これでは詩月は成仏出来ず、時空の狭間にいるアグニたちも、異空間を彷徨い続けることになってしまう。なんとか虎丸を撃退しなければ!そして、みんなで「明日」へと向かうのだ!!榊一郎のセンチメンタルラブコメディ、いよいよ完結。 2007/04/20 発売