出版社 : 主婦の友社
バステナ王国の王都プロスペロに遊びに来たフェリスたちは、ペルラの少女アデリナと再会する。以前フェリスたちの活躍で極悪商人ウルバノから取り返したペルラ王国は共和国になり、魔術汚染から浄化された国土の復興も進んでいるのだとか。だが、ペルラの作物は汚染されているという風評被害が広がって買ってもらえず、ペルラの民は困窮しているという。フェリスたちはペルラの民を救うため、ペルラの作物を加工した名産品ショップを始めることになるのだった。
新たに「星樹の御子」であるタビアを嫁に迎えたキッドは、ミグード族の移転許可をもらいにイスピリトへと向かうが、イスピリト女王イルサオンにアイリとの関係がバレてしまい、ついその豊満な肉体に手を出してしまった。さらに興奮冷めやらぬまま世界樹の精霊王ユグドラシルと風の上位精霊ウェンティともただならぬ関係となり、自身は妖精族でもないのに「契約」を結んでしまう。契約で得た能力は凄まじく、ついにキッドは、以前は使えなかった「都市落とし」の必殺ビームを習得した。そして自前での転移能力までも手に入れ、ますます手が付けられないチートな存在へとなっていく。
異世界間転移魔法の完成に少しでも近づくため、カエデたちはバロウの故郷ハルリアにある洞窟へと向かうが、その洞窟はベリスに情報をもたらされたものだった。ちょうどバロウの実家に来ていたベリスも加わり、「清廉場」の魔力を求めて探索を開始したカエデたちは、洞窟の中で予期せぬ困難に遭いながらも奇妙な「目玉」を見つけるが、その目玉は不思議な力によって体を作り上げ、カエデたちの前に立ちはだかる。しかしその目玉は無力化されてしまい、「魔力結晶」に姿を変えたのだった。
サイトピアの王女サブリミナルは招笑亭で落語を観て以来、どっぷりとその沼に嵌っていた。日に三度、寄席を訪れては一福の高座に触れ、メモを取り分析する日々を送っている。そんな彼女は、いつからか「落語姫」という二つ名で呼ばれるようになっていた。サブリミナルは一福の落語から影響を受け、様々な騒動を巻き起こしていく。真打登場!? 表紙のセンターも奪い、主役交代の勢いで落語姫が暴れまくる!抱腹絶倒落語ファンタジー9巻、ここに開幕!!
ゼロたちの仲間で、もう一人のヴァルヴァの民であるヨンを厳しく尋問した結果、彼ら五人との関係性が悪くなり、城の中は険悪な雰囲気になってしまった。この状況をなんとかしたいとシュリは思うものの、ゼロたちもガングレイブたちも自分は悪くないと思っているため、どうしようもない。ゼロたち四人にヨンも交えて話をするうちに、ついに彼らヴァルヴァの一族の悲願が判明するのだが……。
我が友ピスフィ・ピーダーが行方知れずとなっているのだーー。踏鞴家給地にオープンした居酒屋の開店初日、まっさきにやってきたミリシアから、康太に急報が届けられた。未踏の大陸西部を調査する国家的プロジェクト『大西進』に挑んだピスフィが、ヘカトンケイルに帰らず行方不明になってしまったのだ。大規模な捜索隊を出そうにも、西方世界は常人の歩める土地ではなく、頼れるのは康太と榛美ばかりだという。もちろん、二人は安請け合いした。西方世界に発った康太と榛美は、あっという間に無一文になってしまうのだが……。
ドワーフの国で、ヒカルは超越者ブリギッドと死闘を繰り広げた。彼を倒したことで一件落着かと思われたが、ドワーフの12氏族は分裂してしまう。国を出る氏族を受け入れてもらうため、ヒカルは聖ビオス教導国を訪れる。交渉はまとまったものの、その見返りとして教皇ルヴァインからの依頼を受けるが、それは海洋国家ヴィレオセアンで開催されるオークションに出品するため、教会所蔵の美術品を運んでほしいというものだった。無事に任務を果たしたヒカルたちは、風光明媚なヴィレオセアンに滞在することになるのだが…。
皇帝の手術を無事に終えてから半月、季節も冬へと近づいていた。術後の治療を上級医官に替わってもらったおかげで、猫猫(マオマオ)の日常は忙しくも平常運転へと戻っていた。そんなある日、老医官に届いた文を読んだヨ(ヨ)の顔色が変わった。「怖いことになるかもしれない」。その文には水膨れができた患者が増えていると書かれていたのだ。嫌な予感がする猫猫だったが、その心配は当たってしまった。「疱瘡(ほうそう)の発生」。感染力、致死率が高く、顔や身体に痕が残りやすく恐れられている流行り病だ。特効薬はなく、猫猫でも今から見つけることは不可能だろう。感染が広まれば村一つが閉鎖することもあるという。そんな絶望的な状況に一筋の光を放ったのはーーーーーー。
慶応三年、近江屋事件で暗殺された坂本龍馬だったが、姉弟神アマテラスとスサノオの采配により、試練の戦い〈ヨモツタメシ〉を勝ち抜いて、うつし世に生き返った。積年の憧れだった海外渡航のさなか、眠る龍馬の夢の中にアマテラスが現われる。「……助けてはくれまいか。影持つ者、〈明け夢の人〉を探せ……」。 アマテラスの力になるべく、夢の通い路を通って〈時わたる江戸〉へと飛び込んだ龍馬。そこは、あらゆる年代の江戸の情景が混在し、人間のみならず妖怪や幽霊が闊歩する、何とも風変わりな世界だった。坂本龍馬と遠山の金さんがタッグを組んで、魑魅魍魎の跋扈する夢のお江戸で大暴れ! 幕末から飛び出した龍馬が時をかける、ヒストリカル・バトル・ファンタジー第二弾!
城に盗聴器を仕掛けた組織を追うガングレイブたちは、「ヴァルヴァの民」と名乗る暗殺者の少年少女四人を捕縛した。ガングレイブたちは情報を得るために四人を尋問するも、暗殺者として育てられた四人は頑なに口を割らない。シュリは心を通わせようと菓子を用意することにした。食べた少年たちは喜んでいるように見えたのだが、リルは彼らのそれは演技だと指摘し、悪意を持ってシュリを傷つけようとしたことを暴露した。ショックを受けるシュリのためにリルは彼らと話をするが、暗殺に失敗した四人はヴァルヴァの情報を漏らさないために殺されるつもりらしい。そこでリルがシュリにある提案をするのだが……。
魔大陸に到着したエアスリル魔王討伐隊を待ち受けていたのは、魔物や敵ではなく、魔大陸の悪環境だった。属性魔法使いたちは、魔大陸独特の環境に体調を崩し始める。ミレディやコーラスたちも例外ではなかった。そんな矢先、魔将軍デイトナが率いる魔人たちがエアスリル騎士隊に奇襲をかける。何とかデイトナたちをエアスリル本隊から引き離すことに単騎で成功したアスラだったが、多勢に無勢。アスラは辛い戦いを強いられることになる。しかし満身創痍になるアスラの窮地を救ったのは、ミレディだった。二人は魔人たちを退けることに成功するのだが……。
鍛冶と酒を好むドワーフたちの国「刻冶鐵国」。ヒカルは国宝であるという「真祖の盾」をドワーフに返還するためにやってきたのだが、国中が混乱のさなかにあった。ドワーフにとって神にも等しい存在であるブリギッドは芸と技を司る存在であり、はるか昔にあらゆる金属を鍛錬する「真祖の炉」をドワーフにもたらし、ドワーフはこれを元に刻冶鐵国を開国したのだった。ブリギッドは千年以上を経て今なお実在しており、時にドワーフたちを導いていたのだが、ある日「真祖の炉」の炎を「ドワーフ12氏族のうち1氏族にだけ与える」というメッセージを発したため、勢力争いの種となった。さらに混乱に拍車を掛けたのが彼らを襲った大災害だった。
パトリアで奴隷を解放したキッドは、一部の元奴隷とともにグリモワールへと戻った。そして封印迷宮を裏技で攻略し、暴走の危険を取り除くことに成功する。これでようやく敵の本陣であるストゥルトゥスに乗り込めると思いきや、次にキッドに立ちはだかるのは新たな嫁達であった。絶対に手を出さないつもりだったグリモワール伯爵令嬢のドリスに艶美な格好で迫られたキッドは、あまりの魅力につい手を出してしまう。これでソリドは義父に、リカルドは義兄となるうえ、さらに嫁が増える予感が……。
思いつき、心境の変化、趣味の多様化などと言われる新たな試みは、大抵悪い方へ転がる。しかもそれに挑む者が異世界から迷い込んだ根無し草で、反則ともいえる力を持ち、道楽狂いの独身中年男であれば、なおさらだろう。事実、その男がこれまで関わってきた道楽や偽善は、微妙な結果に終わっている。少なくとも、本人はそう思っている。だがその試みが、曖昧な行動指針ではなく明確な理念に沿った仕事である場合は、どうであろうか。労働に勤しむ中年男のやりがいと哀愁を描く、異色の社会派異世界劇の第七幕。赤蜻蛉舞う夕焼け空が美しい晩秋に開幕!
地下世界を行くサビトガ達は、やがて異様な生命力にあふれた奇形の森に入り込む。森羅万象の理に外れ、醜い木の実や得体の知れない鈴音のはびこる森を進むと、やがて古代都市の残骸を基礎にした、異邦人の集落にたどり着いた。魔の者との継戦の日々を送る優れた異邦人達は、誰もがサビトガに匹敵する剛の者だった。馬脚のオーレン、ボーン夫妻、獣潰しのギドリット、村長レイモンド。曲者揃いの異邦人達と血と言葉を交わす中、異邦人の一人が魔の者に殺され、それをきっかけに魔の者の大群が集落を襲う。
誘拐されていたシュリは、無事に仲間の元に帰還を果たした。シュリが不在だったため城も厨房も人々も荒廃していたが、平穏な日々を取り戻すべく早速行動を起こすシュリ。まずは厨房を勝手に辞めて街で料理店を開いたミナフェとフィンツェを連れ戻すことに。リルとアドラと共にミナフェの店へと向かったが、城下町の大通りに面した店は行列ができて大繁盛していた。しかし店内を窺うと、そこには街の荒くれ者に「みかじめ料」を強請られているミナフェの姿が。なんとか荒くれ者を退散させて、シュリはミナフェから話を聞くのだが…。
異世界ターミナル、そこに長い間敵対し、憎み合う二つの国、サイトピアとマドカピアがあった。その二国の領土の丁度中間地点に、突如誰も見たこともない出で立ちの城(寄席小屋)が建ち、新しい国が誕生した。その国の名こそ「招笑亭」。王の名は楽々亭一福。現代から召喚されてきた噺家の一福は、笑いで世界を征服する為、招笑亭で落語を披露する。「ソード算【壺算】」「ミス・バミューダ=トライアングル【たらちね】」「イドのティーポッド【井戸の茶碗】」現代の落語を異世界風にアレンジして演じるその様式は「異世界落語」と呼ばれ、一福の名は国を超え、大陸を超え、知れ渡っていき、招笑亭近隣も発展し、宿屋、土産物屋等が立ち並び「ラクゴ村」なる商業集落まで生まれていた。
転移魔法により妖精たちが隠れ住む島へやって来てしまったカエデたち。そこに住む「白い妖精」シロネリは、妖精をさらう目的で島に侵入した男を捕らえたが、妖精の一人が姿を消したことで、カエデとカルデノは侵入者の仲間だと疑われる。そんな中カスミまでもがいなくなってしまうが、島の妖精たちと共に捜索を開始し、侵入者と戦ってカスミたちを助け出すことに成功する。戦いにより、仲間を失うなど小さくない被害を受けた妖精の島だったが、なんとか島の平和を取り戻すことができた。疑いの晴れたカエデたちは侵入者が使った舟に乗り、妖精たちに見送られて島を後にした。
新たな仲間達と新たな開拓地のブラド砂漠の攻略に励む絆達。年上で大人な彼等と楽しく過ごしながらも顔文字に農業を伝授。その後は釣りに勤しむ日々を送っていた。その間も顔文字と農業で品種改良したトマトを姉に食べさせたり、ミリーと化石掘りをしながらオリジナル恐竜を組み立てたり、クレイと危険植物について談義をしたり、砂漠で新たな釣りをしたり……目的はマグマを泳ぐ魚を釣るという野望を抱く絆。そんなある日、開拓地をモンスターが襲撃する新たなイベントが発生する。