出版社 : 講談社
「ハートブレイクバスターズ」は、その名のとおり“失恋退治屋”サン!あなたの悲しい失恋も、恋を憎む霊・ハートブレイカーのしわざなの。おはらいすれば、もう大丈夫よ!-なーんて、信じられる。これが悩める17歳の、あたし、ショーコのバイト先ってわけ。もっとも、笑顔のまぶしいミカエルがお目当てなんだけど。ところが、こんなあたしたちにヤキモチして、ハートブレイカーが本性を現して襲ってきたの。“恋”を守らなきゃ!
「ゆーさんのラーメン、残したりするんじゃなかった…」。ここは船底、オリの中。白黒まだらの腕でつかんだ笹の葉を、後悔の涙がぬらしてる。あわれ、ミキは空腹のパンダの姿に。南の島のマーナ王から、聖マリアに招待状が来た。香港への船旅を楽しめるのは、院長先生が選んだ10人だけ。めだたないミキは、ぬいぐるみを着て忍びこむしかなかったのです。ところが、重大な秘密を“パンダ”は聞いた。船長たちはニセモノ、凶悪な乗っ取り犯なの!
あたし、後野まつり。八幡高校1年生。超常現象研究会(超常研)のメンバー。入学以来、妙な事件にばかり巻きこまれてきたんだけど、封印された栄の超能力を解放するため、今回はとうとう『火星行き』なんていう、とんでもないことになってしまったの。火星に行ったら行ったで、三好さんの師匠のいるという火星高野山で、あたしたち一行を待っていたのは、あのキンナラくんだったし…。これからいったい、どうなるのかしら。
悪の栄える犯罪都市ネオ・ナリタ。元気者の真夜子のもとで暮らす、天才少年・涼のなかには、伝説の妖魔が潜んでいる。その名は、アルディーン。誰も制御できなかったすさまじい呪力で、涼は今夜も、“悪”に立ち向かう。ところが、思わぬ相手が目前に。香港の女頭目・梨花夫人。妖艶な美貌と毒をふくむ色香は、男たちを狂わせる。涼も、うつろな目じゃ、陰で笑う本当の敵の毒牙は見えない。目を覚ませ、闘え、涼!愛する者のために。
厳寒のニューヨークシティから、赤い髪のエイリアンが帰ってきた。冬でもあんまり寒くないカリフォルニアから、美少年も帰ってきた。ふたりをアメリカから呼び戻したのは、以前、あたしたちを教えてた先生。ホシオの宿敵、理科の野沢先生。ホシオの敵は当然、あたしの敵でもある。あたし、百武千晶と、ホシオの前に、これだけ役者が揃ってしまって、トラブルのないはずがない。そう。たしかに、トラブルは起きていたの。
わたし、田村亜里佐。このたび、みごと、N高に合格しました。もう、うれしくって。だって、N高には憧れの浩ちゃんがいるんだもの。幼なじみで、ひとつ年上の超素敵な人。でも、この恋は誰にも打ち明けられないの。わたしの双子の姉、真里亜に、「浩ちゃんが大好き」って、先に宣言されちゃったから。真里亜はとても積極的。浩ちゃんも真里亜が好きらしいんだけど、わたしにやさしくて。やっぱり、わたし、あきらめきれない…。
尚之は、生まれて初めてできた、彼氏って呼べる人。大好きな人。あたし、今、世界じゅうで一番のしあわせ者だよね。あたし、中野木綿子。高校2年。元気でノリがよくてっていうタイプの女の子。自分では、この性格、けっこう好きなんだけど、困ったことに、尚之の好みのタイプは、あたしとは正反対の、おとなしくて物静かな子なんだ。だから、あたし、尚之の前では、彼に合わせて、おとなしい子してたんだけど…。
紫苑学園高等学校。伝統と、広大な敷地と、きらめくような卒業生たちに彩られた名門。なぜこのわたしが、こんな学校に入学したのかというと、ほかの高校の受験にすべて落ちてしまったからなんだ。本当は、わたしだって、もっと自由で、庶民的な学校で、のびのびと高校三年間を送りたかったんだけどな。そんなわたしが、入学早々、なんと、生徒会の美青年たちと演劇祭で『ロミオとジュリエット』を共演することになってしまって…。
金と銀のふたつの月が交わる地を、金と銀に輝くふたりの若者が、軽やかに旅する。かつてこの地には、第三の月があったという-。広大な砂漠を放浪するリューとエリアードは、偶然出会った隊商に助けられた。長のハルシュ老の勧めで、隊商と一緒に旅をすることにしたふたり。しかしそれが、事件につながろうとは…。あやうく、あやしい絆で結ばれる、金と銀のふたりの冒険譚開幕。
1991年、初夏。津和野夕希、16歳。わたしは夢を見ているんだ、と夕希は思った。そして、夢の中の少女は夕希自身だった。『由起乃』-彼は少女の名を呼んだ。クラスメイトの日高達朗は、すごく真剣な目をして、夕希を見つめていった。「あんた。由起乃とは、似ても似つかねえや」“-彼が見ていたのはわたしじゃないの?わたしを通してほかの誰かを見てたの?”
恋の始まりは、いつも突然…。17歳の倉橋樹の場合も、それは唐突に訪れた。雨宿りに飛びこんだ“六本木ピットイン”。煙草の煙と、ジンの香りの向こうに、彼、織田恭平がいた。恭平の吹くアルトサックスの音色が、樹の心を捉えて放さない。初めて知る本物の恋。彼に導かれるまま、樹はジャズの世界へ…。高校最後の夏。樹のほんのりビターなラヴストーリーが始まる…。
あたし、リリアン。バドリジア王国の第二王女。父様は亡くなってしまったけど、女王である母様と、カナリー姉様、妹のクレメンティアと四人で、平和に、幸せに暮らしていたの。でも、その平和は、一瞬にして崩壊してしまった。野望に満したシタ王国によって。あたしはたったひとり、隣国のブロニジアに落ちのびたけど、何もかも失って、いったいこれからどうしたらいいのだろう…。壮大なヒロイック・ファンタジー開幕。
『ザワリ。空気が動いた。ザワッ、ザワワ。木々の枝葉がゆれて、風をつくりだしている。木立の間をすかし見ると、緑色の雲が舞い降りてきた。緑色に輝く、シジミ蝶の大群だ』少女ルナの月の魔力が、北海道への合宿旅行を境に、パワーアップされた。力を得たルナをささえたのは、ルナの騎士ソルではなく、時の魔術師テラだった。複雑な恋の三角関係がはりめぐらされたとき、ポンポン船のマールに異変がおこった。
真夜中の宝石店。華麗な泥棒さんのトオルとにらみ合っているのは、人気ロックボーカリスト哀川瞬。光り輝くダイヤ〈天使の涙〉を2人で争ったあげく、瞬クンは、「おまえのいちばん大切なものを奪ってやる」と言い残して去った。その日から、トオルは別人のように冷たくなってしまったの。悲しくてぽっかりあいた心の隙間に、瞬クンの優しい囁きが忍びこんでくる-。ね、トオル、“いちばん大切なもの”って、あたしじゃなかったの。
美香ちゃんは、ぜったい俺を好きになる!って迫るのは、人気ロック・ヴォーカリストの百太郎。超能力を持っているから、私のことなら、なんでもわかるんだって。で、私を校門で待ったりして。やめてよね、聖カトレア学園は、男女交際マル禁のキビシイお嬢様学校なんだから。でも、百太郎のバンドの衣装係をひきうけたときから、私の心は百太郎に近づいていく。これって、ほんとに恋の魔法なの?彼の超能力の秘密、ぜひ読んでください。
さおりの失恋をきっかけに、あたし・清美と恵子と有紀の仲良し四人グループのゲームは始まった。失恋の苦さを体験して、はじめてほんとの恋ができる-つまり、ふられた回数が一番多い者が優勝。期間は10ヶ月。無理だと思ったら大マチガイ。あたしは、みんなの予想どおり、ふられてふられて、ぶっちぎり。賞品のハワイ旅行は目前に!でも…失恋よりも、もっと、せつない恋が始まった。やっぱり、恋のパスポートが欲しい。
「お兄さん、こわい。はやく、たすけにきてください」-京都から上京してきたばかりの日下君の妹、百合子さんが誘拐された。捕まっている場所の手がかりは、百合子さんが海に流したビン詰めの手紙だけ!推理研のみんなで手分けしての大捜索。でも、探索に加わった高田さんは、事件そっちのけで美奈子にアタックしてるし…。どうしよう。葛西、舞浜、幕張と、いま流行りのデートスポット、ベイエリアは危険でいっぱい。
今回の調査は、この館で数知れない人間が姿を消しているという幽霊屋敷。建てられてからも増改築を重ね、いまや106室を数える異様な洋館だ。しかし、建物の外周と内側の寸法が一致しない-隠し部屋?呼び集められたのは、「渋谷サイキック・リサーチ」組を含めて総勢20名。その中から3人が消え、そして、ついに麻衣が連れ去られた。そこは血に塗りこめられた部屋。喉には冷たい包丁が。夢なら、ナルの腕の中で覚めさせて。
あたし、後野まつり。八幡高校1年生。超常現象研究会(超常研)のメンバー。異常にトラブルを呼びやすい体質なのか、入学当初から妙な事件に巻きこまれ続けて、ついに!封印された栄の超能力を解放するため、火星にまで行かなきゃならない羽目になってしまったの…。あたしたち超常研のメンバーは、またまた火星で、どんな事件に遭遇するんだろう。というわけで、“前編”の始まりです。