1990年発売
「来年のクリスマスは、絶対彼氏と過ごす!」あたし、沢村のえ。高校2年。去年の12月24日、仲よしの律子とふたり、お互いに宣言しあったんだけど-。律子には、しっかりカズくんっていう彼氏ができちゃって、でも、あたしには、彼氏どころか、まだ、好きな人さえいないの…。今年も、ひとりで過ごすクリスマスなの?このまま、恋のできない女の子のままなの?そんなの、ヤダよーっ。
幽霊探偵奈々と情報屋ミコの2人は、高校の合格祝いにスキーをしにきた。ところが、そのスキー場には若い男性を誘惑して凍死させるという伝説があって、実際に犠牲者が出ているのだが、表向きは遭難として処理されていた。イモコンパワーの持ち主勇一も、姿を消して奈々を陰で見守っている。そんな勇一をおびえさせたものがあった。幽霊かそのたぐい-森の中からぞっとする冷気が……
あたし、風美。〈女子サッカー隊〉を率いて活動してる。でも、サッカー隊の風当たりは強い。もともと体罰学園って呼ばれるほどの校風に加えて、暴力教師・毛ガニにニラまれてる。抵抗(ツッパ)るのもラクじゃない。あたしの心の支えは、カレの哲也。彼と2人でいる時、心が安らぐ。特に、長いキスのあとなんか、もうどうなってもいいなんて思うこともあるんだ。でも、そんなあたしに、哲也は……
「あなたに茂人のBFになる資格がある?」茂人からライブ・コンサートに誘われて有頂天になっているみのりは、いとこの千恵にいやみをいわれた。二人とも同じ高校。性格は似ているが仲はよくない。お互いにずけずけものをいうからだ。みのりは千恵の家にイソーローしているだけでなく、兄がヤクザになっているので、肩身のせまい思いをしている。そんな兄から弟分の龍太を紹介された
「眠りのときは過ぎました。目ざめなさい」夢の中に現れた老人が、野原に告げた。力を眠らせたままの天使・野原が目をさます時が近づいている。それは闇の力も甦る時…。「星一くん、きみは闇からの使者だ。きみを野原と同じ孤児院に送り込んだのは、野原と戦わせるためだ」闇からの声が、星一を苦しめていた。自分の運命を知り、星一を救おうとする野原だが、突然目まいに襲われ…。
「昔、つるんでた仲間-のひとりさ」杏奈を紹介されたとき、神崎は麻里香にそう説明した。久し振りに会った神崎から仲間という言葉を聞いて、麻里香は嫉妬した。羨望と憧れの裏返しの感情なのだろうか。林間学校で神崎が学校にいないときも、麻里香は中等部から高等部の校舎に行ってうろついたりしてしまった。しばらく会わないでいた反動からか、ふたりの距離は急速に縮まっていった。
夏鈴は、親友の美奈子に誘われて、横浜の中華街にある雑貨屋『斑猫』へ行った。そこには占いをするおばあさんがいた。夏鈴の亡くなったおばあちゃんに、ちょっと似てる。お店には不思議なものがいっぱい。蛇皮のタンバリン、銀細工のクジャクの置物、その中には冬虫夏草、魚石、朱猫の毛で織ったお守り袋、美少年の肖像画。そして夏鈴の耳に、どこからかきれいな歌声が聞こえてきた…。
あたしは流花。ちょっぴり不思議な力を持った女の子。ある日、うちのクラスに美形の転校生が現れた。火村紫乃というその少年にあたしはなぜか不吉な予感を感じる。一方、家でも大問題が発生。ふたいとこで幼なじみの慎吾くんと、なんと婚約させられちゃったのよ!トラブル続出にあたしはパニック寸前。こんな時、分身のルカがいてくれたら…。好評『1/2(ハーフ)・フシギの七日間』の続編。