1991年6月発売
あたし、月居チカは、17回目のバースデーの日に大好きな呉水クンに声をかけられて。もう最高!ところがその夜、どういうわけか異世界へトリップ。平凡な高校生のあたしが龍のお姫さまだなんて。龍王がいうの。悪魔ガリオンに奪われた太陽を取り戻せるのはレッドドラゴンのあたしだけなんだって。呪文を唱えれば、あたしでも空を飛べる。ここは、剣と魔法が支配する世界なのね。呉水クンのいる元の世界にはいつ戻れるかしら?
こんにちは、鹿島田理梨子です。今回は、私には想像もつかないような天才少年が出現します。その人の名は、学力開発塾でウワサの天才屋敷先生。七つの顔をもつ男。いつも私を助けてくれる美少年ロウの親友らしいんだけど、二人の仲は、なぜかシックリしていないみたいなの。私はロウについて知らないことが多いのね…と思った矢先、ロウの部屋から死体が-。“審判”のカードが暗示する、空白の記憶。事件の真相は、何?
昂たちの青葉が丘バレー部は、みごと予選を突破してインターハイに出場した。初めての大舞台で注目を集め、仲間は大はりきり!だが昂には、会場で出会った醍醐監督の弟・峻の言葉が引っかかっていた。「兄はバレーを憎んでいる」。ピンチにも作戦ひとつ出さない醍醐を、昂も疑いはじめる。おまけに、幼なじみのみどりは選手生命もあぶないケガをするし、再婚した母には子供ができたらしい…。全国の厚い壁を前に、昂はもう、爆発寸前。
「仁科先輩に心が通じますように」。あたし星川奈々は“恋の泉”に祈った次の日、憧れの仁科先輩が学園一の美少女の麗花とデートしてるところを見てしまった。そして、その直後に、麗花が学園から消えてしまったの。麗花と婚約してるという三年生の藤代さん、ラブレター出して、笑いものにされた織田くんはじめ、いろいろな人の恨みとねたみが渦巻いている。妙な胸さわぎがして“恋の泉”に行くと、あたしの目の前の水底に人が。
あたし、高取未来。15歳。代官山学園1年生。今朝のあたしは大慌て。で、途中、信号無視を決行!そこに、スポーツカーが…。その時、誰かがあたしをつきとばし、助けてくれたの。あたし、思わず、ポーッ。だって、その人、とってもカッコイインだもん。学校へ着いたら、なんか雰囲気が変なの。昨晩、学校に泥棒が入り、グラウンドに謎のメッセージを残していったんだって…。その騒ぎの中で、命の恩人に再会した。彼の名前は、大迫直哉。なんと、先輩だったの。
あたし、柏めぐみ。高1。新入生歓迎会で、2年生の松田孝志こと、松ちゃん先輩のギター演奏を観て以来、彼に恋しちゃったの…。“恋のおまじない”までして、もう必死なんだ。そのかいあって、“お知り合い”になれたのに、先輩、北海道へ転校しちゃうんだって!まだ告白もしてないのに、あたし、いったいどうしたらいいんだろう…。
大好きだったセンパイが卒業する日、あたし、勇気を出して告白する決心してたんだけど、センパイには、つきあってる人がいたの。告白もできずに失恋しちゃったあたし。センパイのことは早く忘れなくちゃ、新しい恋をしなくちゃ、そう思うあたしに、同じクラスの岩館くんが告白してくれたんだ-。あたしも岩館くんのことが好き、だと思うんだけど…ダメなの、気がつくと、あたし、いつもセンパイのこと考えちゃってる…。
金と銀のふたつの月が交わる地を、金と銀に輝くふたりの若者が、軽やかに旅する。かつてこの地には、第三の月があったという-。極彩の都セレウコアを目前にしながらも、ナクシット教団の妨害により、都への行く手を阻まれるリューとエリアード。そんな彼らに救いの手を差し向けたのは、アルルスで出会った女泥棒、白金の女イェシルだった…。あやうく、あやしい絆で結ばれる、金と銀のふたりの冒険譚第三幕。
「また会おう、迎えにいくよ。魔法を見せてあげるよ。魔法、好きだろ」そういうと彼は、女の子の額にそっとキスした。ぎゅっと閉じた瞳の奥で桜が散っていた。高2になった遠野麻沙子は、学校の徒歩旅行で道に迷い、満開の桜をつけた巨大なしだれ桜を見つけた。その下には、昔出会った男の子が…。麻沙子と幼なじみでケンカ友達の相原一弥は、男の子と、なにか関係があるのだろうか。魔性の桜にとりつかれた男女の恋の行方は。
羽月二十日。王位を狙う臣の反逆によってクシアラータ王宮は血で染まった。王とその一族は虐殺され、幼い王女は行方不明に…。そして10年後。王都に再び暗い影が忍び寄る。破嬢と呼ばれる殺人鬼が現れ、罪もない人々を惨殺し始めたのだ。彼女の目的は?正体は?破嬢の怒りを鎮めるために、ただ一人砂漠へと向かったシヴァの見たものは…。砂漠の王国を舞台に織りなされる、運命の王女の物語開幕。
山浦先生・服部先生の息の合ったコンビが贈る、星子シリーズの第2弾。前巻には載らなかった作品の名場面がカラー・イラストで次々と繰りひろげられます。おなじみの魅力あふれるキャストが、星子をめぐってお互いに火花を散らしたりして、画面せましとあばれまわります。書き下ろし小説では、なんと星子の子供(いったい、だれの子だ!)が登場し、ホロリとしたりドキッとしたり…。
知里への長年の恋心をやっと告白した一臣。そのままハッピーな気分が続くかと思ったのに…。ホモの先輩・梨田は相変わらず一臣を狙っているし、弟の早雲は知里に憧れていて、ふたりの仲を裂こうとする。そんなとき一臣はテストでカンニングの疑いをかけられた。誰かが一臣をおとしいれようとしている。このところ倫の様子もおかしいし、一臣と知里の恋のドラマは、まだまだ前途多難。
「君に、どこかで、会ったような気がする」幻想水族館で会ったちょっとワルっぽい男の子はそう言った。あたし(美潮)と親友の絵麻はこの水族館によく来る。水槽には不思議な生き物ばかり。暗幕におおわれた中にいる金色の毛が生えた魚を見たとき、あたしはデジャ・ビュ(既視感)-説明のつかない不思議な感覚に襲われた。あたしは前世がどんなだったか、眠り瞽女(ごぜ)にみてもらうことにした。
描きかけの画用紙を風がさらっていく。夏休み最後の水曜日、夕暮れの公園。わたしは夢中でその絵を追って、走る。ぴた、と風がやんだ瞬間、わたしの目の前に自動車が迫っていた。でも、わたしは男の子に強引に引きよせられて、助けられていた。男の子の髪は、太陽に乾かしたタオルのような匂いがした。心臓の鼓動がおさまらない。彼の名前は、貴生。わたしの初恋のはじまりだった。