1992年12月1日発売
あたしによく似た、新人のアイドルがいる-って言われても、似てるのが“後ろ姿”じゃね。ちょっと、ピンとこない。ありがちな、他愛のないおしゃべり。まさかこれが、高2の夏最大の事件の、はじまりだったなんて…。あたし、百武千晶。BFがエイリアンってことを除けば、ごくフツーの女の子。なのに、後ろ姿が似てたばかりに、アイドルと間違えられて、誘拐されちゃった。
その日。6月最初の月曜日は、1週間くらい降り続いた雨がようやくやんだ日で。授業が終わると、あたしとサキは一目散に教室を駆けだしたものだった。あたし、工藤由香。高3。そのときには、久しぶりの寄り道の楽しさに、今日、お見舞いにいく中野和美ちゃんのことも、すっかり忘れていたほど。もちろん、あたしたちは、それを、ただのお見舞いと思っていたけれど、あたしたちの場合、それじゃすまなかったりするの…。
聖夜、あなたが欲しいのは、なあに?麻衣子の弟・孝夫は、日下百合子さんに銀のブローチをプレゼントしようと、一所懸命バイトをしていました。ところが、サンタクロースがナイフを振りかざし、少女に飛びかかるのを目撃してしまったのです。孝夫は、この事件がきっかけで、遺産相続をめぐるトラブルに巻きこまれ、百合子さんにも危険が。イヴまで、あと2日しかないのに。メリークリスマスは迎えられるの?孝夫、冒険編。
あたし、原田詩織。今日で中学校を卒業した15歳。で、彼の名前は、中島翔太。あたしたち、クラス公認のカップルだったんだ。それなのに、翔太ってば、大切な制服の第2ボタン、ポイなんて、簡単に下級生の女の子にあげちゃったのよ。ひどいと思わない。だから、あたし、翔太のこと大好きなのに、「翔太なんか、大キライ!」って言っちゃったの。だけど、そうしたら、あたしたち、ホントにダメになっちゃったんだ…。
ねえ、予知夢って信じる?未来の出来事が夢の中に現れるっていう、いわゆる予知能力の一種なんだけど-。あたし、志摩なつき。高校1年。水無瀬徹と圭は、あたしの幼なじみの双子の兄妹。今回の事件は、同じクラスの神辺郁子が、夢の中に現れる自分の恋人は誰なのか、探しだしてほしいというものだったの。しかも、もしかすると、その人物は、あたしが片思いしてる、徹かもしれないんだ。
あたし、伊藤実花。高2。この胸がドキドキしているのは、初めて口にしたカクテルのせいじゃない。修二さん、あなたにときめいているからなの。ねぇ、あなたがあたしに優しいのは“妹”みたいに思っているからなの?そんなのはイヤ!あなたの“彼女”になりたいの…。でも、あなたの左手の薬指には、ステディ・リングが光っていて-。ちょっぴり大人の恋、せつない物語。
「ぼくときみは、めぐり逢う運命だった」耳もとでそう囁いて、菜々美の掌に水晶のペンダントをのせた美少年は、森の中の屋敷へ消えていった。-もう一度、会いたい-。その屋敷に潜入したあたしが、そこで見たものは、彼を囲んで、花のように歌いながら踊る妖精たち。胸には水晶のペンダントが!あたしが好きになった彼は、何者なの?女の子のハートをときめかす水晶と恋の物語。
「90日だけ、ネコの姿で、この世にとどまることを許しましょう」綾が悲しみから立ち直るまで、どんなことをしてでも見守ってやりたいっていう、オレの必死の願いに、神様も根負けしたらしい。-というわけで、ホントなら、とっくに天国へ行ってるはずのオレ、良は、ネコのリョーとして、綾のそばにいる。ただし期限は90日。たったこれだけの時間で、オレにできることは、なんだろう…?
星子に結婚を申し込んだマサルが『ペガサス』チームに入り、富士山麓で、ハンググライダーから目標に向かって突っ込む訓練をしているという。その目的は『ドラゴン・サターン』という暴走族を叩きつぶすため。その暴走族はとんでもない悪党どもらしい。星子はマサルが心配で会いにいくことにした。その途中、彼女と同様にマサルを気遣ってやってきた宙太と会い、ふたりは富士山麓を目指した。
カラヴィス公国の第一公子・ソルヴァンセスが原因不明の難病になった。どうやら魔性に、その生気を吸いとられているらしい。浮城で魅縛師として修業をしていた公子の妹・リーヴシェランは兄を見舞いに、故国に帰ることになった。従うのは彩糸という公女の護り手と、侍女に姿を変えた破妖剣士・ラエスリール。魔性に操られた死霊がラスたちを襲う。だが頼りの闇主は姿をみせない…。
果林と百合が入ってる東都女子大の学生寮の近くで、連続殺人事件がおきた。被害者はみな寮の学生の恋人ばかりだ。18歳の果林にも、愛しい恋人がいる。警官をしてる須田三四郎だ。「ああ、早く彼と会って、ムフフ。」と念じてたら窓を叩く音が。「三四郎が来てくれたのね」と窓をあけたらナイフ男が侵入。全裸にされてしまった果林の、アブナイあぶない夜がふけていく…。
夏生と花梨、しして伝説の聖霊王大地は、聖世界紅蓮城でジャドを倒した。が、ついに恐るべき聖世界の支配者聖魔王ア=ズが姿をみせる。このピンチに妖精族の長老サウルは命とひきかえに夏生たちを紅蓮城から脱出させた。しかしア=ズは大地の生母真里亜の魂を捕らえ夏生たちをおびきだす。一方渋沢は聖霊王の力の秘密を知るため辺境へ旅立った。聖世界の未来をかけた決戦が今はじまる。
パリ、ロンドン、NYを巡る美術展『二十世紀の遺産展』から要請を受けたロチェスター伯爵は所有の名画『蒼の祈り』を貸し出した。だが、その名画には、天才少女シャラナが、ほんの出来心から解読したフィルに関する重大な秘密が隠されていた。3人はとり急ぎ、パリへ飛び、穏便に絵を取り戻そうとするが、失敗。折りしも『怪盗ルパン』に凝っていたシャラナ。こうなりゃ盗み出すしかないっ。
ルーナは、広大な『人知らずの森』の城に、たったひとりで住んでいる少女。ものごころついたときからひとりきりだったが、彼女には不思議な魔法の力があった。ある日、ルーナの前に若い男が現れた。男の体は透けていて、青い瞳以外はごく薄い灰色をしていた。彼は「グーリアス」と名乗り、海に住む妖魔ラィビュートに捕らわれている妹の魂を救うために、力を貸してくれと言うのだが…。
あたしは砂原亜梨亜、16歳の高校1年生。趣味はお話を書くこと。うんとロマンチックなラブストーリーが大好きな乙女なのだ。あるとき、あたしが一番あこがれている人・拓也さんのことを考えながら、ママが買ってきた骨董品のランプをこすっていると、白い煙が立って、超絶美形の人が現れた。これって、魔法のランプなの。