1993年発売
ファラ王国の第一王女マイ・マリアズナ・ファラが夜空を駆ける火龍の姿を見たのは、水の星のシヴァ暦469年の深夜のことだった。マイの運命に、これが深く関わっていたと彼女が知るのは、さらに数年後のことになる-。マイ、13歳の誕生日の直後から、この不可思議な物語は始まる。水の星の秘密とは?マイの行く手に待つものは?海と風、夢と冒険の新シリーズ、第1弾。
竜を殪す。その大いなる野望を胸に摩羯羅の船で南海に乗り出した辰治のもとに、梁山泊の英傑の子孫たちが次々と結集した。快く屠竜の剣を辰治に託した李海や花雄をはじめ、妖術師・公孫謙や女郎蜘蛛芙蓉など、その顔触れはきわめて多彩である。その中には新たに仲間に加わった白麗という謎の美少女の姿もあった。周囲の期待を一身に受けて、辰治は東海竜王の棲む蓬莱島に突き進む。
小川凌二くん、はじめて好きになったひと-。春美という「彼女」のいる「彼」に、どうしようもなく惹かれていく芹香。だけど、嫉妬する気持ちなんて、ちっともわいてこない。海のような凌二と、そこを泳ぐ魚のような春美が、2人でいることがあまりに自然すぎて-。2人を見つめることがなにより好きになる芹香だが、突然の事故が春美を襲う。春美亡き後も、凌二を「彼女の彼」として見つづけようとする芹香だが?
「なんで高志が、ほかの女の人にプロポーズしてるの〜!?」偶然見かけた光景に、私、忍は大ショック。いいわけの電話さえないんだもの。私たち、もうおしまいね。だから私、親のすすめる人と結婚します…。ところが、そのころ高志は、大ケガをして昏睡状態。電話どころじゃなかった。でも、何もしらない忍は、すっかりあきらめてしまっている。このまま二人は…。
「留花、いったいどうやって、あの秋月忍と仲良くなったの?」ごくごくフツーのあたし留花が人気No.1の秋月忍と一緒に登校したから、学校じゅうの女の子たちの注目をあびることに。「お互いにひと目ぼれしたの」と、みんなには答えているんだけど、じつはコレにはふかーい事情があって…。本当の恋人ってワケじゃないの。でも…。
「別れてほしいって、彼女に話したよ」カズトの言葉が胸に響く。カズトのこと、信じててよかった。待っててよかった…。カズトに彼女がいること知ってて、告白しちゃったあたし。ようやく、セカンド・ガールからファースト・ガールになれて、しあわせいっぱいのはずなのに、心の中のずっと奥、不安な気持ちが、ポツンと芽を出してる。だって、セカンドのつぎは、ファーストだけど、ファーストのつぎは、別れ…。
「これ以上、この問題に首を突っこむな」それはないでしょ、ゆーさん。私は、ゆーさんの力になりたかっただけなのに…。でも、私はあきらめないから。必ず、ゆーさんのお母さんのこと、調べてあげる。というわけで、手がかりの写真を見せてもらおうと、超有名な歌手のクリス・フォーチュンを、再び訪ねたミキ。ところが、当のクリスは、コンサートも放りだして、行方をくらましていた…。
あなたと一緒にいるようになって、半年。でも、告白したのも、遊びに誘うのも、いつもあたしのほうから…。これって“つき合ってる”って言うの?あたしは、あなたの“彼女”なの?こんなに近くにいるのに、不安ばかり。だって、あなたが、前につき合っていた彼女のことを今でも好き、って噂が…。あなたの心が見えなくて、せつないの。あなたの心の中にいるのは、誰ですか。
クラスメイトの須賀君と、ロスト・ヴァージンの相手・貢。十七歳の美保子がつき合っている男の子たちだ。須賀君はとても大切にしてくれるけれど、なにか物足りない。貢は気持ちが見えないけれど、別れられない。ヴァージンを捨てれば子供を卒業できる、恋ができると思っていたのに…。大人になること、恋をすることの本当の意味を問う、美保子の自分探し物語。
十七歳の誕生日、おめでとう。美紀の誕生日を祝ってくれたのは、深夜、学校の廊下の大鏡に現れた“精霊”だけだった。そして、満月の夜、必ずや復讐をはたすのは、銀の風、あなたの務めだ-と語った。鏡を抜け、異世界から怨念を抱いて飛びこんできた二つの勢力が、今、十七年の歳月を超えて覚醒し、敵対する。銀の風の生涯の敵、大河王とは誰。彼女の復讐は、無事成就できるのか。
傭兵エフェラとジリオラの元へ、幼い頃に危機一髪のところを救われた、命の恩人・ホッド侯爵から、仕事の依頼がきた。それは、エックブルト大公国の皇位継承者を身篭ったリィラ妃を、大陸ザーンの邪悪な陰謀から守ること。妃を護衛し、マイセル大公子が待つ首府バーゼンへ向けて旅立つ、エフェラとジリオラ。だが、行く手を阻む影が待ち受ける。“海の鼠”と呼ばれる船乗りの応援を受け、二人の女戦士の剣が、大海原で一閃する。
山中墓地高校風紀粛正委員会-、通称・山墓新選組に、新たに二人のメンバーが加わった。元隊士にして、劇写クラブに異常なまでの復讐心を燃やす土方留と、天才剣士・沖田雅之介である。格段にパワーアップした新選組に対し、果たして虎丸たち劇写クラブは、パンチラ写真満載の『劇写通信』を創刊することができるのか。男たちは今、目標の方角に向かい、その姿勢で斃れる。