1993年発売
芦屋のお嬢さま・醍醐玲子さんに、親友の悦子さんが恋人との駆け落ちを告白。刺激された玲子さんは、憧れの日下くんに相談するついでに、自分たちも駆け落ちに便乗、と企てたけれど、行く手には殺人事件が。上高地と黒部湖-。マイカーの乗り入れ禁止地域で起きた、二つの事件。もしも、犯人が同一人物ならば、トリックはいったい何。燃えるような紅葉の中で、名探偵・麻衣子が、玲子さんもアッと驚く推理をご披露します。
近頃、同じ夢を見るの。幼い頃の夢を。いつも一緒に遊んでいた男の子。名前さえ思い出せないけれど。桜の花が、きれいに咲いていた。あれは、たしか-10月。間違いなく10月だったのに、桜が…。あたし、河上桃子。10月に転校してきた良樹くんのことが、気になるの。初めて会う人なのに、なつかしくて、夢の中の男の子と、ダブったり…。もしかしたら、占いに出た“運命の出会い”とは、彼のことなの。
あたしの初恋の人は、甲子園ヒーロー、望星学園の水谷さん。もちろん知り合うきっかけさえなくて、あきらめたけど。そのあたしがひょんなことから、望星学園にスカウトされて、初の女子部員として甲子園をめざすことに。なんと、憧れの水谷さんとの出会いが実現したの。あたしは、水谷さんに振り向いてもらいたい一心で頑張って、ベンチ入りメンバーに選ばれた。ところがその直後、思いもしなかった悲劇が立て続けに起こったんだ。
「このヒヨッコが、どうにか一人前みたいな顔で仕事してるんだな」エラソーな態度で声をかけてきた磯崎駿平。俺、三紀の先輩であり、業界内では超有名な花形コピーライターだ。今回、新作口紅のキャンペーン用の広告案を、この人と競うことになってしまった俺は、早くも戦々恐々としていた。ところが、先輩から突然、「コンペを降りる」という電話をもらって-。
魔の盟主・緋奈子は、智に恨みを持つ影使い・赤沼英司に、智の呪殺を依頼した。時を同じくして、湘南江ノ島の猟奇事件に挑む智と京介は、不良少年・宮沢勝利と出会う。降魔の利剣・天之尾羽張の不吉な力を知り、自ら呪殺者を名乗る、この少年の目的は。邪悪な敵を迎え撃つ智と京介に、はたして勝算はあるのか。都会に巣食う怨念に挑む、心霊戦士たちのサイキック・ファンタジー第二幕。
「なんで、セーラー服なんだぁ!」突然の事態をのみこめず、頭を抱えた徹の手に触れたものは、こともあろうにリボン。そして、目の前に現われた秀才クラス委員長の小泉は、なぜか魔女の姿-。仮装大会じゃないとしたら、これは「夢」。そのとき、はるか彼方から飛んでくる竜-。誰かの夢に迷いこんで、竜と戦うことになったふたり。夢の主が目覚めたら、冒険は終るの?徹と小泉の不思議なふしぎな冒険譚。
最大の敵・北ハートルプール帝国を倒すために、アランは三国同盟を結成したが、ラガリア皇帝の狡猾な作戦に翻弄され、戦線は整わない。シルバァは暗殺の危機にさらされ、リク皇子はバンクス教皇国の敵対行動に手を焼いている。フラット河口で帝国の黒海艦隊と戦っていたアランは、リク皇子と合流して苦戦の状況を打開しようと、帝国軍の主力が結集するラゴ山脈に向かった。
生ける屍と化したままのライブランゼを蘇らすために、アドナは“地の涯の妖精の島”をめざして大陸を北へ進んでいた。母の生命と引き換えに魔性の手から奪い返した双子の姉ヴァラが一緒である。アドナが初めて味わう肉親との触れ合いが、逆に敵の攻撃の標的となった。暗黒女神デュラナの使徒の妖術士たちは、ライブランゼを慕う二人の心に嫉妬と憎悪の色を忍ばせ始めたのである。
「ここに写っているのは…!」突然、私たちの前に現れたカイ。記憶喪失になっていて、まるで別人のよう。それだけでも驚いたのに、彼が持っていた写真を見て、私、ミキはまたびっくり。だってそこには、幼いころのゆーさんと女の人の姿が。もしかしてこの女の人、ゆーさんのお母さんかもしれない。でも、肝心のゆーさんは、あまりうれしくないみたい。どうしてなの-。
あなたの恋、かなえます-。わたし、羽生小鳥は、ある日、ふしぎな広告を見つけちゃったの。恋の相談にいってみると、現れたのは、なんと修業中の見習い天使のキューピッド。片想いしてる、フェンシング部キャプテンの氷室センパイに、恋の矢をうってくれるって。ところが、このキューピッドくん、意外とドジなコで、恋は大混線状態に。わたしの運命の矢は、だれに当たるの。
「N・Yペアでご招待」の1等賞を福引きで当てちゃった千晶とホシオ。で、でもエイリアンのホシオって、どうやってパスポート取るの。だけど、ホシオはニューヨークの叔父の子ってことになってるんだから、行くっきゃないのよネ。こんな時にジョナサンがいてくれたら…。あれ、あの人どうやって日本に入国できるの?ってわけで、ドジで元気な千晶たちご一行の、奇妙な一団は世界の摩天楼ニューヨークへ乱入だい。
大好きな彼が、わたしじゃない誰かと一緒にいるなんて。それも、ホテルから…。わたしのこと「大事にするよ」って言ってくれたセンパイが、どうしてなの。心でどんなに“好き”と思っても、それだけでは足りないのですか?男の人の“好き”と、女の子の“好き”は、どこかが違っているの?つき合い始めて3か月。わたし、どういうレンアイをしたらいいのか、わからない…。
あたし、横森衣織。高校1年生。あたしの中に眠っているはずの超能力を目覚めさせるため、あたしはクラスメイトの周防くんから、秘密の特訓を受けていたの。ところが、その決定的瞬間を、誰かに盗み撮りされてしまったんだ。やがて脅迫状が手元に舞い込み、時を経ずして、思いもよらなかったような事実が、ゆっくりとその姿を現しはじめる。制服のエスパー少女・イオの戦い。第3弾。
あたしのママの妹は、独身の34歳で、スタイリストなんてゆー商売してる。おかげで、オシャレ大好き高2の柴田夏実としては、服とかアクセとかクツとか、安く(ときにタダで)手に入るんだ。それに、まだなんとなくだけど、いつかはファッション関係の仕事してみたい気もするし。圭子おばちゃんとのつきあいって、あたしにとっちゃ、けっこー大事ってコト。そしたら、やっぱり、さすがギョーカイってチャンスが巡ってきて…。
横須賀のクラブでエイジと出会った瞬間、わたし、運命を感じたの。同じ瞳の、この世で、たったひとりの男のコ。そんなデジャ・ビュ。傷だらけになって、やっとつかんだ恋なのに、エイジは、突然、姿を消してしまった。まさか、あんな秘密があるなんて、こんな運命が待っているなんて、わたしひとり、何も知らなくて…。再会はステージの上。エイジはブラックのアイドルになって踊っていた…。お願い、エイジをわたしに返して-。
あたし、ミモザ。ただいま、男子校の銅院学園のなかにいます。もちろん、双子の兄貴・ケントに化けて、だけどね。なんであたしがこんなとこにいるかというと、あたしの“神様”を捜すため。泥棒から大事なバッグを取り返してくれた男のコ。唯一の手がかりは、銅院の生徒ってことなの。もう一度、彼に会いたくて、ここまで来たあたしを待ち受けていたのは、とんでもない大騒動だった-。
『ダイヤモンド』-、一番強くて、綺麗な宝石。誇り高く、志高く。そんな名前にいつかふさわしくなりたいと、みんなで決めた。女の子ばかり、五人のバンド。あたし、真崎琴子。ボーカル担当。キーボード担当のかおるとは中学の時からの親友同士。だけど、かおるがずっと好きだったという従兄にはじめて会った時、なぜか胸がいたくなるような、せつないなつかしさを感じた。
あたし、岸野絵梨亜。十七歳。やっと、柾樹とのコロニー生活にも慣れてきた。ファースト・キス、そして、誓い…。ずっとこんな生活が続けばいいけど、そうも言っていられない。特務機関の動向を探りに、ユーロ都市核のデータバンクに潜入した、あたしと柾樹。でも、案の定、セレンの襲撃が。ねぇ、柾樹、あたしを置いていかないでね。見えない絆で固く結ばれた、絵梨亜と柾樹のSFファンタジー第二幕。
六百年の時がめぐる-。それは運命の時、輪廻の輪がまわる時-。神々に愛された刀根の国の前国主、“砦様”と呼ばれる異装の麗人。彼は、黄金一色の目、剛毅の気性をもち、“刀根の黄金龍”と呼ばれていた-。そして彼を“盟主”と呼ぶ七つの石の神獣たち。謎にみちた物語が、あでやかに今はじまる。