1994年発売
あたし、北条遥。パパがニューヨークへ赴任中のため、気ままなひとり暮らしの高校生。こんなあたしが、“運命の出会い”を感じたのは、ある満月の夜のこと。何者かに襲われそうになった、あたしを助けてくれた、狼のマスクの謎の人物に。もう一度、彼に会いたい…。なんて、ロマンチックな気分に浸っていたら、大事件が。パパと再婚したという外人が現われて…。いったい、どうなっているの。
〈恋人たち〉との勝負に勝った。これで、片桐先輩が殺されることはない-。すべてが終わったんだ。…と思いきや、今度は〈月〉に勝負を挑まれるわ、新たなタロットの精霊に襲撃されるわ…。頼子は、片桐先輩との再会に感激している間もなく、またもや精霊たちとの戦いの渦中に巻き込まれていく-。頼子の中学時代の片想いの相手、山根も登場してきて、物語は新展開。
高校の1年生っていうと、もうどんどん自分でなんでも決めて実行に移しちゃうモノなのかしら。あたし、鳥飼更紗の場合は、すべて「お母さまに聞いてから。お母さまの言うとおりに」なんだけど。そんなのは珍しすぎるって、クラスの友達は、笑うんだ。でも、じゃあ“自分で”って、具体的にどうすればいいのかわかんないし。恋だって結婚だって、お母さまの指示どおりにしてたほうが幸せになれるって思いこんでたんだ、けれど…。
「身の危険を感じている。地球に同行してくれないか」-。チジャの手紙はミノルの胸をうった。チジャはミノルの幼友達であり、独立闘争時代の仲間でもあり、そして何よりもその歌声で聴く者の心をとらえる、誰ひとりとして知らぬ者のないスーパー・スターなのだ。ミノルはエリカの皮肉を聞き流して、地球公演に赴くチジャに合流したが、地球では思わぬ誘拐劇が待ち受けていた。
恒星表面にぎりぎりまで自由落下して降下距離を競うサンダイビングは、死と隣り合わせの危険を高度な技術と勇気とで切り抜けるスリルで見る者を魅了したが、同時に賭けの対象としても圧倒的な人気を誇っていた。ダコタの親友で現チャンピオンのルイは、恒星ヒュドラーでおこなわれる選手権試合でも圧勝が予想されていたが、〈カイン結社〉は密かにその魔手をルイに伸ばしていた。
上高地での駆け落ちから四か月。悦子さんと広也くんは、親の反対で引き裂かれたまま。そして、悦子さんは、スキー場でお見合いをさせられることになってしまったの。麻衣子たちは、それをぶちこわすため、北海道へ。バレンタインデーの熱い告白を胸に、ゲレンデはカップルでいっぱい。ところが、たいせつな記念日に、チョコレートに殺意をこめた、恐ろしい事件が待ちうけていた。雪も溶けそうな恋を、悲しみで凍らせないで。
あたし、うちの高校のセンパイ、匠くんが大好きなの。完全な片思いだけど…。そんなあたしが、なんと、東京に引っ越すことになっちゃったんだ…。このまま転校したら、匠くんと会うことすらできなくなる。だから、あたし、ありったけの勇気ふりしぼって、匠くんに告白したんだけど…、結果は、あっさりふられちゃった…失恋…。あたし、匠くんのことは、もう、きっぱり忘れるって決めた…。ところが-。
バレンタインには、告白しようって思ってたのに。大好きなサッカー部エース・祐くんは、目の前で事故…死。天国のミスで、幼なじみの日向の身代わりで死んでしまった祐。でも、日向の命を守るため、自分の命をさしだして、過酷な運命と闘う祐。今度の県大会決勝で、わがサッカー部が優勝しないと、日向の生命も。「愛する人のためなら、死んでもいい!」悲しく、せつないほんとうの純愛の物語。
「俺が、ユース日本代表選手の候補に!」思いがけない知らせに、昴の心は大きく弾む。国際大会出場-、世界へ羽ばたくための、第一歩が始まろうとしているんだ。この調子で、宿敵のSKGを、次の春高で打ち負かしてやるぞ。はりきる昴だったが、やはりSKGの誇る鉄壁のブロックは厚かった。超高校級の選手たちを相手に、青葉が丘のメンバーは全力を尽くし…。
あたしの彼、壱成くんは、サッカー部の人気者。毎日毎日、女の子にさわがれている。“彼女”のあたしとしては、とっても不安なの。本当は、ひとり占めにしたいよ。でもね、彼は、くだらない嫉妬が大嫌いだから、やきもちはやかないようにしていたの。あたしが素直になれないのは、壱成、あなたに嫌われたくないからなんだよ…。それなのに、あたしの態度、誤解されて。このままじゃ、壱成が遠くへ行っちゃう。
花林は『毎日』にタイクツしていた。どこにも居場所がない。ただ無性にムカついていた。パパもママも、だれもわかってくれない。菜月だけが唯一、よく話す友達だった。そんなとき出会ったのが、同じ高校の先輩、彬と麻生だった。花林は何かが変わるような、そんな胸騒ぎがした。そして、ふたりのペースにのせられ、夜遊びにはまっていった…。花林と菜月、彬と麻生-。四人の恋と友情の四角関係の行方は。
グータラ大学生・大森鉄平にとりついたエイリアン、その名も「ヒカル」は、重大な使命を帯びていた。彼女は悪の化身“アストラノーズ”を追うハンターなのだ。頭の中の居侯に口説かれて、鉄平はいやいやながらも、地球の平和を守る決心を固めた。二重人格戦士パラサイコマンの新たなる誕生である。やがて、なんと小学生を相手に、奇妙な死闘が始まった。
額の傷痕が第三の眼に見えることから、破壊神の名をとってシヴァと呼ばれる盗賊の若者は、その猛々しい性格を疎まれて王宮を追放されたガルダ国の第四王子だった。胸の奥底に抱く全インド統一の野望を叶える術のないシヴァは、むしろ盗賊稼業を楽しんでいたが、時代の流れはいつまでもそんな状況を許さなかった。ペルシャを破った英雄アレクサンダーが、インドに迫ってきたのだ。
おひさしぶり、ユナです。またまたアナトゥールを訪れたあたしは、草原の国シルハーンへ、“月光王”に会うための旅にでることになったの。平和への“戦い”の、カギを握る人物。ユージン・シルハーン-。“月光王”は敵か味方か。今回の冒険も、ドキドキと危険がいっぱい。とんでもない“事件”もいっぱい。王子とふたりで、がんばります。
エレベーターの扉が開いたら、なかからは胸にナイフを突き立てられた死体が。混んだデパートでの殺人事件は、動機もわからないし手がかりもゼロで、もう警察はお手上げなの。被害者の姪が、あたし、加奈の友だちだったから、直也と事件の解決に乗りだしたけど…。思ってもみなかった人が怪しくて。証拠を捜すあたしたちの身に、危険が襲いかかる。
新聞部でコンビを組んでいるソータのこと、気づいたときには、好きになっていた。でもね、いつも一緒に行動していたから、知らなくていいことまで、知ってしまったの。ソータには、ほかに好きな人がいる。彼の目が、わたし以外の人を見ていることを…。完璧に“片想い”ってわかったのに、彼を諦めることなんて、できない。そんなある日、わたしの目の前で、ソータと、彼が想いを寄せている彼女が…。
「じゃあな、かな子」。東京の大学へ行く先輩を見送った3月。そして4月。あたしたち-、あたしとみゆきと翔也は、高校3年生になった。3人が同じ場所にいられるのは、あと1年たらず。もう一度、春が来たら、それぞれの進む道へ、別れていってしまう。お互いが大切で、傷つけたくなくて、本当の気持ちを心の底にしまってきたあたしたちだけど、想いはもう隠せなくて…。