1994年11月発売
瞳ちゃんは、周太郎くんのことが大好き。想いを伝えたいけれど、彼の気持ちがわからないから、少し臆病になっているの。おまけにライバルは強敵。クラスの女王様・理奈さんが、積極的に彼に接近中。早く告白しないと、彼をとられちゃう。一方、スポーツも勉強も得意な周太郎くん、女の子の気持ちだけは、わからないみたい…。内気な瞳ちゃんと、恋にちょっぴり鈍感な周太郎くんに、ハッピーエンドはくるの。
「あの奥の窓で出会うと、そのふたりは必ず恋人同士になるのよ」クスッと笑ってそう言った、司書の千葉さん。あたしは思わず手を止めて顔を上げた。それ、違うよ。ウソだよ。だって、桜が満開のあの日、あたしが窓のところで出会ったのは-羽鳥センパイ。あたしが、ぜったいに好きになるはずがない人だもの。あたしの、かけがえのない親友の“彼”なんだから…。
高一のわたし・朝井夏実は、さっそうと白馬に乗る高岸先輩にあこがれて、念願の馬術部に入部。これで、放課後はステキな先輩と、いつもいっしょ、なんて思ってたのに、朝から晩まで馬の世話ばかり。おまけに、『部員どうしの恋愛禁止』を言いわたされてしまったの。そして、高岸先輩に急接近するライバルが。乗馬がうまくて、生意気な美少女・洋子の出現で、夏実の恋は大ピンチ。
「まかせろ」そう叫んだ昴ははボールを打ちこむ。しかしボールは、アンテナの外を抜けていった。-インターハイを1か月後に控えた試合で、青葉が丘は星南学院に敗れてしまう。ある弱点が、チームの足かせとなってしまったのだ。これを克服するには、メンバーの交替を避けるわけにはいかないが、昴は一緒に頑張ってきた仲間を捨てられず…。
自弥“わけあり、独り者”の湘石さんに出会ったのは、高校最後の春休み。一人旅からの帰り道に立ちよった、小さなコーヒーショップのマスターが彼だ。志望大学に受かって、可愛いガールフレンドがいて。人生の滑り出しは上々だった僕だけど、湘石さんと知り合ってから、何かが少しずつ変わり始める。そして思いがけず、彼の深い哀しみに触れてしまった僕は…。
日本じゅうの霊能力者を狩りだす一方、優秀な超能力者の育成に力を注ぐスワスティカへ、教官と訓練生ということで潜入した智と京介。しかし、スワスティカ所長の武田蘭子と、その兄で強力な超能力をもつ冬樹は、二人の素性を知りつくしていた。兄妹が狙うのは、京介の持つ天之尾羽張と、智の持つカリンパクの弓、そして…。都会に巣食う怨念に挑む、心霊戦士たちのサイキック・ファンタジー最終幕。