1994年4月5日発売
ホシオと出会って、3年の月日。宇宙船にのって地球にやってきたホシオだけど、見た目は、ふつうの日本人。あたしのイトコってことになってる、あたしの落ちた灯林学院大1年生。あたし、百武千晶。19歳、予備校生。灯林に入れなかったら、クリスマスも、ヴァレンタインも、きっとあたしの誕生日も、この地球から消滅させてやるわ…。お願い、ホシオといつも一緒にさせて。
歌舞伎役者の芳沢吉也さんからのご招待を受けて、麻衣子たちは古都金沢へやって来た。『天守物語』の富姫を演じる吉也さんの美しさに、あたしたちは、うっとり。ところが、この劇場から美奈子が消えてしまったの。そして、翌日には、美奈子によく似た女性が遺体で発見された-“証拠写真”のキーワードでつながる二つの事件を追うあたしは、すべてがある小説に結びつくことに気づいたけれど…。事件の真相は、春がすみの中に隠されている。
健吾とは、中学時代の3年間、ずっとずっと一緒だった。あたし、健吾のこと大好き。4月からは、別々の高校にいくことになっちゃったけど、あたしたちは大丈夫、絶対に別れない、そう思ってたんだけど…。ところが、あたし、高校で同じクラスになった椎名くんに出会った瞬間、トクトクトク…鼓動が止まらなくなっちゃったの。まさか、ひとめ惚れ?ううん、そんなはずない。あたしが好きなのは健吾だけ…。
いま、私たち-ミキ、メグ、よしの-は、南の島・トトアレバ王国にきています。景色はいいし、食べ物はおいしいし、ホント、最高の気分。ところが、祈祷師のルンガ婆さまが、何者かに襲われるという、恐ろしい事件が起きてしまったの。そのうえ、私たちの友だちでもあるマーナ王が、犯人にされちゃった。真犯人を捕まえて、マーナの無実を証明するため、捜査を始めた私たちだけど…。
悲しい伝説が生きるお城からきた、勇敢できれいなオオカミ。真名子はいまでも思うのです。あれはちょっと恋だったかな…。-桜の花の咲くころに、わたしと克樹が出会ったのは、オオカミという意味の名前をもつ異国の男の子。恩人の愛した人をさがす彼と一緒に、京都へ向かったわたしたちを恐ろしい事件が待ちうけていた。これはもしかして“呪い”なの…。
睦美の指輪の行方を追い、チョコが訪れたのは、“狂花”と名乗る中国人の家であった。あやしいまでに美しく、花の咲き乱れる庭。そこで、彼が紹介してくれた娘の紅華。彼女の左手には、なんと、青く光る指輪が…。そう、あの、美鈴のクローンではないか。狂花氏とは、いったい何者なのか?そして、“魔女”の顕現が迫っているいま、チョコは指輪を手にすることができるのか…?時間はなかった。ヤマトの命と同様に…。