1994年8月発売
ショッピングに出かけたのに、いつのまにか墓地へ迷いこんだ、日下くんと麻衣子。ザクッザクッ…夕闇の中できこえるのは、土を掘る音。すると突然、男の人がとび出してきて、日下くんにある包みを預けて走り去ってしまったの。そして、このときから、あたしたちは何者かに追いかけられて、映画館やブティックや屋台がひしめく香港の街を走る走る。追ってくるのは誰。目的は何。マル初海外旅行は、熱くてこわくてスリル満点。
あたし、上原育子。あたしの夢は、現役高校生で、プロのまんが家デビューすること。じつは、『新人まんが賞』で佳作をとった、あたしと明日香由姫さん、ふたりのうち、ひとりだけがデビューできることになったの。絶対、夢をかなえたい。がんばるぞ-。そう思ってたのに、最近、あたしの幼なじみの彼氏、悦郎の態度が変なの。しかも、なんと、悦郎にラブレターまで届いてて…。あたし、もう不安なことだらけだよ…。
「まだオープンしていない、大評判の遊園地に、無料で特別ご招待」-こんなオイシイ話、見逃せないよね。というわけで、私とメグとよしのは、それぞれパートナーを連れて、『マジカルランド』にやってきたの。ウサギの人形に出迎えられて、木馬に乗って地下の遊園地へ。うわさどおりのすてきな場所で、私たちは夢中になったんだけど、じつは、怖いワナが待っていて…。
《月》の“改変”によって殺されるのは、ジュリエット役を演じる河内美代子。あたしが中学時代にあこがれてた山根クンの恋人…。《月》のほうは着実な進み具合を見せ、“改変”へ向けて、一歩一歩近づいてる。こうなったら、“改変”のことを河内サンに直接話して、ジュリエット役を辞退させるしかない。…ところが、彼女には、あたしが山根クンとの仲を嫉妬してるものと誤解されて、完全に拒絶されてしまった…。
資産家のひとり娘、奥寺汐梨は、家のために、政略結婚させられることになっていた。『まだ、本当の恋も知らないのに。憧れてる男のコがいるのに。でも、わたしなんかじゃ…。わたし、彼に似合う女のコになりたい』汐梨は放課後だけ「彩」という派手な女のコに変身して、雑誌の読者モデルを始めた。なのに、撮影のとき、偶然再会した彼に、「サイテーな女」と言われてしまって…。『どうして。ずっと会いたかったのに…』
慶国に、玉座に就きながらも、王たる己に逡巡し、忸怩たる思いに苦悩する陽子がいた。芳国に、王と王后である父母を目前で殺され、公主の位を剥奪されて哭く祥瓊がいた。そして、才国に、蓬莱で親に捨てられ、虚海に落ちたところを拾われて後、仙のもとで苦業を強いられ、蔑まれて涙する鈴がいた。負うにはあまりある苦難の末に、安らぎと幸せを求めて、それぞれに旅立つ少女たち。その果てしない人生の門が、いま開かれる。
北海道・札幌では、人類滅亡を企らむ言霊使い・三神冷児が、鷹塔智の命を狙っていた。折しも、〈汚れ人〉として最初の仕事の場に北海道を選んだ智は、納沙布岬で不吉な気配を感じる。しかしそれは、ボディガードの狼や京介には、まったく感じられなかった。はたして智を狙っていたのは、三神冷児に呪縛されたカムイ・果羅姫なのか…。都会に巣食う怨念に挑む、心零戦士たちのサイキック・ファンタジー第五幕。
こんにちは ひさしぶり〜。わたしは、16歳の冒険者、パステル。職業は、マッパー兼詩人。わたしたちのクエストの記録係も担当している。わたしたちのパーティは、6人と1匹。戦士のクレイ、盗賊のトラップ、エルフのルーミィ、博学のキットン、巨人族のノル、そして、ホワイトドラゴンのシロちゃんとわたし。冒険者としてのレベルは、まだみんな低いけど、けっこうがんばってるんだよ。でも、たまにはのんびりしようよ、と久しぶりに帰郷したら、思いもかけない事件にまきこまれちゃって…。RPGエッセンス満載のわくわくどきどきファンタジー、待望のセカンドステージ、スタートっ。
小国ガルダにてこずるアレクサンダーに、内なる敵が発生した。反ロクサネ派の謀反、軍に蔓延する厭戦気分、本国や占領地に飛び交う大王死亡のうわさ-。いずれも、長い遠征がもたらすひずみだった。類まれなカリスマ性で兵士の士気を鼓舞しながらも、アレクサンダーは一時的な撤退を決意したが、後を託せる人物として彼の脳裏に浮かぶのは、敵であるはずのシヴァであった。
宇宙では、誰も皆、無口な兵士-おれの名はマキシン・グレンディー。孤独なハードボイルド世界に生きる、一匹狼の宇宙船乗りだ。そう、いくらカイリとキムが居座り続けようと、おれの魂は常に孤高を保っているのだ。そんなおれの今回の仕事は、セザールの母親と妹を惑星アッシュから救出すること…。しかし、おれはまだ知らなかった。その惑星が魔女によって支配されていることを。