1999年5月5日発売
麻衣子は、骨折で入院した徒姉妹の真智を見舞うために、岐阜県の伝統の街、飛騨へ。じつは、その病院は不思議なことがいっぱい。-入院をひた隠す人物は、いったい誰なのか?夜な夜な聞こえるすすり泣きは何?病室の前にたたずむ人影は何者-?そして、ついに殺人事件が起きてしまった!しかし、名探偵・麻衣子の前には、きらびやかなお祭りの山車や、のどかなお神楽とは裏腹に、いま、悲しい真相が浮かびあがる。
女のコにモテすぎる幼なじみってのも、考えものよね。友達はうらやましがるけど。隣に住む学は、雑誌にも出たことあるくらいかっこいい。女のコにもモテる。だけど、マミは振られっぱなし。学のせいで男たちが引いちゃうの。幼なじみなんて…いいことない!でも、今度こそ、学の友達・岩田くんと両思いの予感。学は、姉の志織と同じ大学を受けるって言い出したの。学は本気なんだ、志織のこと-。
ー細い三日月の下、その男は橋のたもとに佇んでいた。夜風にふくらんだ長い袖。白皙(はくせき)の頬にこぼれかかる、つややかな髪ー。天本さん……!」(やっと会えた。やっと、僕を見つけてくれた)だが、敏生(としき)の喜びは束の間だった。男は敏生に手をさしのべることもせずに消えてしまった。あたかも雲隠れしてしまった月のごとくにー。追儺師(ついなし)・天本と半精霊・敏生。夢のなかの妖しを追って、たどりついた先とは……!?
お堅い高校教師の刈谷と、あやしげな美貌の旅行ライター・光村。宇田川壮介のバイト先は、暇を持て余した二人の溜まり場になっていた。「こいつ、自分の裸の写真を持ち歩いてんだぜ」ある日、宇田川は同級生たちの輪にとけ込めない一人の少年と知り合う。少年の奇妙な性癖と彼の写真を撮る男の正体。宇田川は、刈谷たちに相談を持ちかけるが-。少年の心には、彼らが想像しえない深い闇が存在していた。