2000年発売
十九世紀末、退廃の都ウィーン。名誉あるバイエルン王御前演奏会の選考会に挑む薔薇の騎士四重奏団。同じ舞台上に現れたライヴァルの姿はなんと麗しき狂王ルートヴィヒ二世-まさか…あれは誰だ?人々の驚愕と感嘆の眼差しの中、かの王と生き写しの美丈夫が朗々と歌い上げる歌曲は悲劇か喜劇か、陰謀の香り漂う歌劇の幕が今上がる。
『アリス大学附属中学校』は、入試問題もユニーク。中でも、国語のひねくれぶりには、タカシやひろみたちも、すっかりお手あげ…。国語の問題って、けっこう奥が深いよね。正解がいくつもありそうだったりするし。そこでこのたび、迷える国語難民のために、中原涼&国語問題研究会が立ちあがった!『アリ中』の入試をおもしろまじめに大研究。すると、「帯たすき」の法則や「正解配置三二五四一」の法則など、さっそく新発見が…。
天本と龍村の運命的な出会いのシーンが明かされる『石の蛤』学園祭の舞台で龍村が大活躍する、感動的な『人形の恋』修学旅行先の遊園地での不思議な幽霊との交流体験の『約束の地』三つのエピソードで、天本と龍村の高校時代が語られる!“奇談シリーズ”初の短編集をお楽しみください。
第5回電撃ゲーム小説大賞≪銀賞≫受賞作『コールド・ゲヘナ』シリーズに待望の短編集が登場! ドラゴンが支配する砂漠の惑星ゲヘナで、人型兵器デッドリードライブを駆る龍狩り師バーンと仲間たちの活躍を描くSFロボットアクション番外編。お見合いを強要された女王メリーアン一世を助けるため、アイスたちが考えた作戦とは?(「いつか誰かが……」)他、バーンの知られざる少年時代を描く「君の名は……」「灼熱の方程式」など、書き下ろし3編を含む、笑いあり涙ありの7エピソードを収録!
第4回電撃ゲーム小説大賞“銀賞”を受賞した、『僕の血を吸わないで』『住めば都のコスモス荘』でおなじみの阿智太郎が初めて放つ短編集。とぼけた少年と元気でかわいい女の子が繰り広げるお笑いの世界は、くだらなくも止められない阿智パワーが炸裂。そしてさらに今回は、泣かせの世界に阿智太郎が挑戦。笑いと、ほのぼのと、グッスンがつまった必読の5作品。夏休みの読書シーズン(もちろん春も秋も冬もOK)、これは読まねばなりませんな。
僕はバード・リスキィ。僕が生きているのは、奇蹟軍と枢機軍が果てのない戦争をいつまでも続けている世界。特殊能力者“奇蹟使い”である僕と妹のアノーはこの愚かな時代を変えるべくある計画を実行したが、それは僕らの予測を超え、戦場で敵同士として出会った若者と少女の数奇な運命を導くことになる。少女の名は夢幻。彼女は十七歳の戦略兵器。そして若者は報われぬ一兵士に過ぎなかったが、実は彼、トモル・アドこそが僕らの戦争世界の運命を握っていたのだった。--これは戦い殺しあい、出会ってすれ違う人々と夢をなくした機械達の叙事詩。悪夢と未来を巡るこの凄絶な舞踏会から、僕らは逃れることができるのか……。
「モノスの戦」から半年後の初夏。絵の師匠チェントのお供で、「九都市」東部の辺境都市、オクタを訪れていたマーニの前に、ひとつ目の怪異ー全身が淡い象牙色に輝く白い銀目ーが現れる。その銀目こそ「ヘクウルシュ」、遠い昔にオクタを襲った古の魔物に他ならなかった。白い銀目の魔法に捕われ、さまよいこんだ奇妙な谷で、マーニが出会った盗賊の頭は、自らを「凶運のチャズ」と名乗るが…。第6回電撃ゲーム小説大賞“大賞”受賞作第2弾。正統派ハイ・ファンタジー、満を持しての第2巻登場。
ばじっ!発条が解放され、ごとんーと音をたてて人型の物体が床に降り立つ。中世の鎧騎士を思わせるそれは、魔法を使いすぎた人間の“なれの果て”を狩る戦術魔法士たちの姿。鎧の内側に爆発的な脅威を抱える彼らを、人々は恐怖と嫌悪の念を込めて“ストレイト・ジャケット”と呼ぶ。この物語は、己が魔族化する危険を背負いながらも、黙々と魔族を狩り続ける一人の男の闘いの記録である。男の名はレイオット・スタインバーグ。超一流の腕を持つ、一匹狼のストレイト・ジャケットだ。危険を友に、孤独を胸に闘う彼の魂の行き着く先はー。「スクラップド・プリンセス」の榊一郎が放つ、ハードボイルドファンタジー遂に登場。
二千年前の戦争以来、故郷・地球への帰還を夢見て研究を続けてきた〈月の民(ムーンレィス)〉。不自然な月の社会に居場所を見つけられない少年ロランは、地球降下実験の「献体」となることを決意する。地球の大地に寝転んでみたい、そして願わくば月の女王にひとめ会いたい、その一心で──。TVアニメ本編の前日譚となるロランの物語のほか、ソシエ、キース、キエル=ディアナなど六人の物語。
僕が配属された紫水晶艦隊の提督は、派手な髪にサングラス姿。規律などまるっきり無視した行動に振り回されっぱなしの僕は、軍で一番不運な副官なんだろうなー。千年に一度の太陽大接近期“夏”を迎え、惑星ベルゼイオンは、もうひとつの惑星アル・ヴェルガスへの侵略を決意した。人類初の惑星間戦争に向けて発進する“宝石艦隊”。その切り札は…変わり者の不良提督!?新感覚ヒロイック・スペース・ファンタジー、ついに登場。
私たちには、何かが足りない。まだ手に入れなければならないものがある…。男にも負けぬ、村一番の狩人サーラ。聡明で旺盛な好奇心をもつ、神官の娘トゥード。それぞれ、軍神ラーラと英知の神デュプロスを守護神に持ちながら、迷いととまどいの想いを抱く彼女たちに、過酷な運命が待ちかまえていた。六年に一度の生贄の儀-人を喰らう神に捧げられることとなったふたり。助かる道はあるのか。しかし、神のすむ“迷宮”で、彼女たちが出会ったのは、予想もしなかった『世界の真実』だった。
「それにしても、平和だよな」 気が置けない仲間達に囲まれ、平凡だが平和な日々を過ごしていた富子市の高校生・木梨幸水。そんなある日、 「お前さんには才能があるようじゃー」 彼は不思議な爺さんと出会い、時空転移装置なるものを手渡される。スイッチを入れた彼が辿り着いた先、そこは、 「この世界は、地獄だ…」 崩壊した富子市だった。そして、困難な状況の中で必死に生き延びてきた仲間達が彼を待っていた。 「よかった…生きてたんだ…」 生還を喜ぶ幼なじみの香織。だが幸水は戸惑いを隠せなかった。 「ここは、僕の世界じゃない…」
惑星シルウェイ訪問後、戦艦ナツミは不可侵宙域をさまよっていた。そこへ突然、謎の戦艦が現れる。それは、銀河連邦軍の連絡船カズマだった。カズマの艦長ヨシウミは、高校生の祐太郎がナツミの艦長を務めていることに驚愕し、弾劾しようとする。またAIカズマはナツミを好きになり、執拗に追い掛け回した。そんなドタバタの最中、今度は敵国ファリナス皇国の旗艦が、突如ジャンプアウトしてきた。さらにさらにクォート帝国の船団も現れて…。迫り来る敵、敵、敵!いったいどうなるナツミ!?第4回電撃ゲーム小説大賞“金賞”受賞者・橋本紡が贈るSFコメディ第3弾。
「キーパー」から暫定的に駆除処理を保留された地球人類は一安心。もっともグロウダイン帝国の鉄拳皇女に銀河連邦大尉、さらに「リヴァイアサン」まで一緒に住むことになったタツモリ家では騒動が絶えない。今日も、部屋の中に引かれた「国境」を巡り代理戦争が行われているのだが…。グロウダイン帝国突撃艦の超個性的な面々に、歩行兵器を有する自衛隊まで登場して、とっても目が離せないお茶の間スペースオペラシリーズ第2弾!鬼才・古橋秀之はいま燃えています。
五十年前、世界の中心に落ちた“滅びの光”は大地に巨大な穴を穿ち、央海を囲んでリング状に大陸が広がる第五世界エルフレアを形作った。そして天翼歴四十八年。封印を破った“クリーチャー”が再び世界を襲い、人は滅亡の危機に瀕した。だが人は希望も目醒めつつあることを知った。かつて自らの命で魔を封じた七人の守護天使。今こそ天使を覚醒させ、七つの鍵で八番目の天使“エイスエンジェル”への扉を開けば世界は救われるー少なくとも俺はそう信じていたんだ。あの日までは。
連邦軍のMS「ガンダム」を操り、戦うことを強いられる少年アムロ。地球の片隅で、その日を生き抜くことしか考えられずに育った少女ララァ。心で感応しあう「ニュータイプ」の能力だけを武器として、戦場をくぐる二人は敵同士だということを知らずに巡り逢い、そして惹かれあった。あざやかな質感をともなって、触れあう心と心。その「密会」は二人をどこへ導くのかーー。 不朽の名作「機動戦士ガンダム」が、富野由悠季の手によって、ふたたび立ちあがる!
神なる大樹に招かれたアスカら地球人は、途中ブラナーの導きによって立ち寄った「禁域」で、惑星マサラの秘められた過去に触れる。一方スリウォンにさらわれたスーリヤは、やはり神なる大樹のもとに招かれるが、そこで自身の出生の秘密を知らされ、破滅へと向かうマサラのため真巫女へと覚醒させられた。さらにケインズ財閥の特殊部隊が、マサラの秘密を狙い、村を襲いはじめるー。他、文庫未収録の短編を加えた完全版第二弾登場。