2001年発売
高校三年生の初乃素直は、最後の夏休みを利用して、クラスメイトの間ノ井忠、神無月さよりと共に旅行に行く。行き先は、同じくクラスメイトの高井深奈が招待してくれた彼女の故郷。深奈は三年の春に転校してきた謎めいた女の子だった。三人が着いた先は、故郷という名に全くそぐわない人工的な離島。実はそこは、大企業・高井産業の研究施設だった。なかなか深奈に会うこともできない初乃たち三人は、夏休みを満喫していた。だが、研究所内の事件に巻き込まれ、初乃は銃で撃たれてしまう。その直後、彼に異変が起こるー!?第7回電撃ゲーム小説大賞選考委員奨励賞受賞作家の新作、早くも登場。
逃亡の旅の果てに隣国へとやってきたパシフィカたち。だが、その地で彼女たちを待っていたのは“獣姫”と呼ばれるはみ出し者の皇女だった。イルカ部隊を操り、抜刀術を使いこなす獣姫・セーネス。「あんたをアタシのモンにしたいんだよ」とシャノンに迫る彼女には、「世界を征服する」という大それた野望があったのだ!!三姉兄妹を己の配下に取り込み、世界を統べる秩序守護者に立ち向かうという、驚くべき計画を披露するセーネス。この獣姫は敵なのか、それとも味方なのか?人気のハートフルファンタジー、怒涛の展開をみせる第九弾。
丘のふもとに住む竹葉要平は、友人の渡拓丸とともに物理探査会社・山水ジオテクノを訪れる。屋根裏で見つけた先祖が残した古地図を調べてもらうためだ。ところが二人の前に現れたのはジオテクノの社長を名乗る山水備絵という少女。不審な目を向ける拓丸をよそに古地図は本物で鉄床石が埋まっているという。さっそく探査が始まった!地中に点在する鉄床石とはいったい…。
とにかく私は驚いた。ある晩、目覚めたら、勝手に動いている自分の身体。意識はハッキリしてるのに、声は誰にも通じない-まさか私、何かに乗っ取られちゃったの!?誰の仕業かと思っていたら、なんと操り主は、あこがれの森川先輩らしいの。でも、森川先輩って、殺されちゃったらしくって…それっていったい、どういうこと?とっても奇妙なパラサイト・ストーリー。書き下ろしで登場。
木星の象徴である大赤斑-それは惑星上を漂う“大いなる渦”。少女・美鈴らが操る軍払い下げの民間宇宙艇フェニックスは、調査航行中、些細な誤解からミサイル攻撃を受ける。その相手は、宇宙軍が誇る最新鋭鑑ネルソンだった。かくして、赤褐色の靄たなびく中、命のメンツを懸けた、猛烈なチェイスが始まった!ハードSFの気鋭が書き下ろしで贈る。痛快スペース・アクション。
監察医・龍村泰彦の誘いで、丹後半島の海辺に住む彼の祖母の家を共に訪れた天本と敏生は、そこで奇妙な事実を知る。龍村が六歳の少年だった頃、神隠しに遭った経験があるというのだ。だが、現在の龍村は、当時の記憶をほとんどなくしていた。やがて、奇怪な出来事が彼らを襲い、龍村の記憶が蘇りはじめる。記憶が完全に再生されたとき、果たして何が起こるのか。天本と敏生は、龍村を護ることができるのか。
「思い出か」-なんとなく口にしたその言葉。それが鍵だった。心の奥のタンスにしまい込んでいたいくつかの思い出が、ぽろぽろと零れ落ちた。失礼。そんなキレイな零れ落ち方じゃない。どっちかっていうと、擬音は「ぼろぼろ」って感じだった。害獣と間違えられて猟銃で撃たれた瀬戸内海の島、わんわん病にかかり療養した青森の山奥、そして憧れの先輩に正体がばれて逃げ出した長崎…。人気シリーズ第5弾は、銀之介の思い出に、笑いと涙が零れちゃう。
浅羽直之と伊里野加得の初めてのデート。それを尾行する者が、一人、二人、三人…当然のことながらただですむわけが無く、実際に“ただではないこと”が起こりー『正しい原チャリの盗み方・後編』。文化祭といえばカップルで踊る最後のダンス!というわけで園原中学の大騒動文化祭と秋山流“恋の鞘当て”を描いた『十八時四十七分三十二秒・前後編』。以上、「電撃hp」に大好評連載された三編に書き下ろし番外編『死体を洗え』を加えたボーイ・ミーツ・ガールストーリー第2弾。鬼才・秋山瑞人が贈る少年と少女と夏とUFOの物語は始まったばかりですー。
依頼を受けたら、お金持ちの屋敷から六畳一間の安アパートまで、どこでも住み込みでご主人さまに仕えるメイド、風間萌美。彼女は“ちょっぴりタレ目”が人懐っこそうで愛らしく、スタイルも抜群。メイドとして仕事をする時は、超ミニのエプロンドレスと真っ白いレース飾りのホワイトプリムで、まさに“メイドさんルック”と呼ぶのにふさわしい。普段は“ほわぁ”としたテンポで喋り、軽くボケた感じの優しい表情をしている萌美だが、彼女のメイド服の色が変わる時、もう一つの素顔が明らかになるー!?出海まこと&川元利浩のゴールデン・コンビで贈る、一話完結の短編連作。
西暦二三〇〇年、地球をはるか一五〇〇光年離れたヘンリエッタ星域は、惑星国家間で戦闘状態にあった。強大な軍事国家“王国”を打倒するために、惑星国家キビの防衛大学士官候補生たちは、降伏した政府に代わって就航直前の宇宙戦闘艦を購入し、宇宙の大海へと乗り出してゆく。“王国”との幾度かの戦闘により、宇宙戦闘艦“アマテラス”は手痛いダメージを被った。王国からの圧力で真空ドックへの入港も拒否された“アマテラス”は、クルー自らが船外作業での補修を余儀なくされる。クルーの間に不安な空気が漂い始め、次第にその目に見えない圧力に支配されつつあったこの戦闘艦に、今また静かに忍び寄る不気味な黒い影があった…。
完全な密室状態である高城学園の更衣室で女生徒の焼死体が発見された。常人には不可能と思える犯罪の裏側にレベリオンの存在を感じた恭介と香澄は、それぞれ調査を開始する。不可解な殺人を繰り返す犯人の真の目的は何なのか?困惑する恭介たちを嘲笑うかのように、次々と犠牲者は増えていく。そのころ統合計画局は高城市内に潜伏する脱走レベリオンを抹殺するために、特殊部隊の派遣を決定していた…。解き明かされていくR2ウィルスの謎、すれ違う恭介と香澄の想い、そして予期せぬ強大な敵…エンターテイメントのあらゆる要素が融合した、ハイブリッド学園サスペンス第3弾。
無名の天才画家グランレイスの力を受け継いだ高校生・希崎心弥と、神群ハタニアスの影響で異能を手に入れた露草弓。徒帰島の異変で九死に一生を得た二人は街に戻り、キャラバンの援助を受けながら日常生活を始めた。だが、希崎心弥の力もまた迷宮神群ー虹の屍・オルタフの影響を受けたものであった。そしてその力に目を付けたものが一人。彼ー満月のフェルディナンはとある目的のため、希崎心弥を操ろうとする。そして…!無名の天才ーグランレイスを巡る謎が解き明かされていく…!!迷宮神群と呼ばれる神々の物語、第3弾。
人を喰らう怪物ー地虫となったとはいえ、自分のことを好きになってくれた女の子を殺してしまった和志。自らの身体も傷つきながら、それに思い悩む和志をやさしく介抱するカンナ。お互いを必要な存在と認識しながら、一緒にいることで否応なく思い出してしまう現実に、いつしか二人の心はすれ違い、運命はまた二人を、過酷なほうへと誘っていくー。
30年と限られていたジャスミンの命。しかし訪れるはずのない誕生日を4回迎えた彼女は、その日々、何を思い過ごしたのだろう。そして総帥の地位を継いだケリーは何を見据え生きたのだろう。二人の言葉と想いが残された。本編では語られることのなかった死の直前の女王の姿とキングのその後を描く外伝登場。
秋田から大学入学のため上京し、憧れの街-秋葉原を初めて訪れたパソコン・マニアの六郷史郎。ところが、入った店でいきなり万引きと間違われてしまう。動揺しつつも弁解する史郎。しかし今度は、何故か突然、店にヤクザたちが現れた!もはやパニック状態に陥った史郎は、その場を逃げ出してしまった…。この瞬間から、この街のすべての歯車が狂いだした-。白昼の銃撃戦、そして爆破予告!警視庁とロシアン・マフィア、そしてモサドや中東のスパイたちまでが入り乱れ、白熱化し暴走する電気の街・アキハバラ!!ノンストップ・アクション&パニック小説の傑作。
先日ひょっこり魔王に就任しちゃったおれ、渋谷有利。水族館でイルカちゃんと握手!しながら水に落ちたおれは、そのまま真魔国へと逆戻り。今度は魔王だけが吹けるという至宝・嵐を呼ぶ「魔笛」の行方を追うことに!?…ま、それはともかく問題は、指名手配の駆け落ちカップルになっちゃったおれとグウェンダル(趣味・あみぐるみ)の行く末だよな…。抱腹絶倒ハイテンション・ファンタジー、まさかの第3弾。
大海原を漂う艦-空母“アレクサンドリア”をすみかとした人々。異常気象によって陸を追われた人間たちは、海上を彷徨し続けるしかなかったのだ。若き海軍少尉ニコルは、艦を統べる学芸員のレーベン師とブキャナン師から、地上に遺された名画『睡蓮』を回収してくるよう、指令を受ける。少女和音らとともに、かつて日本と呼ばれていた島に上陸したニコルが目にしたものは…。日本SF新人賞受賞作第一作!書き下ろしで登場。