2003年発売
ある日、ひとりの少女が目覚めました。その少女は、人間ではありませんでした。手には、鈍色に光る鎌を持っていました。傍らには、奇妙な黒猫がいました。少女はー「死神」でした。そして、死を司る少女には、他の仲間と違うところがありました。その姿が、雪のように真っ白なこと。その心が、春のようにやさしいこと。これは、白い死神の、哀しくてやさしい物語です。
山と海とにはさまれた静かなベットタウン神岡町ーそこはこの世と「常世」を隔てる「門」が眠る町。この世の物ではない存在を見る事の出来る「紫の目」の少年・神野明良と、それに触れる事の出来る「紫の手」を持つ少女・御厨柊美。二人は祖父らの遺した『紫の銃』を手に、「門」の向こうから現れる数多の「常世の怪物」を倒してきた。封じられた犬神、もう一つの神岡町、絵の中にしか残っていない館…そして、針の小箱。二人が出会った語られざる物語たちの封印が、いま解かれる。「電撃hp」に掲載の短編シリーズに、書き下ろし作品を加えた全6編を収録。
マイナス概念による世界の崩壊を防ぐため、全竜交渉部隊の長となった佐山御言が、次に相対することになったのは、2nd-Gと呼ばれる日本神話の八叉を概念核にもつ世界だった。2nd-Gは60年前の概念戦争で既に滅び、現在はLow-G(しかも佐山と同じUCAT)に帰属しており、交渉は簡単に成立するかに思えた。だが、過去の遺恨を残した彼らとの交渉は難航し、新たな戦闘へと発展していく…。選ばなければならない未来への2つの道。果たして、2nd-Gの人々が、そして佐山が、新庄が選んだ答えとは…。川上稔が贈る新シリーズ。第2話スタート。
第9回電撃ゲーム小説大賞金賞受賞の「バッカーノ!」シリーズ第3弾。錬金術師ベグは自らが作り出した麻薬が人間を最高の世界に導くと信じていた。麻薬中毒者ロイは薬漬けの生活から抜け出そうと葛藤していた。ルノラータファミリーの幹部グスターヴォは失敗続きのビジネスに苛立っていた。ガンドールファミリーの幹部ラックはこれから激化するであろう抗争の予感を抱いていた。少女イヴは無き者にされた兄の仇を討つ決意を胸に秘めていた。それぞれの生き様が交錯する時、運命はドミノ倒しの様に連鎖し、そしてー。
目が覚めると丸一日たっていたり、いつのまにか保健室のベッドに寝かされていたり、ぼくの一日が徐々にあやふやになり始めた。さらに現実の世界でも向こうの世界と同じように“言葉”を感じるようになったぼくーいったいぼくはどうなってしまうのだろう…?一方、向こうの世界での王子としてのぼくは、終末を阻止するため、仲間達と聖地に向かう。かつて、人々が住んでいたという楽園へ、“始まりの人々”が築いたという砦へ…!眠るたびに二つの世界を行き来するツインワールドファンタジー、完結。
16歳の誕生日を前にパシフィカは落ち着かない日を過ごしていた。それはパシフィカにとって思いもかけない誘いだったから。血を分けた双子の兄が自分に会いたがっているという。「私の双子の兄さん…。喜んでーくれるかな?喜んで…くれる…よね?」そして、ついにその日はやってきた。初めての対面に緊張しつつも嬉しそうな二人。それを見守る義兄シャノンと義姉ラクウェル。全てが穏やかな幸福感に包まれたまま終わるはずだったのに!世界がパシフィカのために用意したシナリオは、あまりにも残酷だったー。榊一郎が贈るハートフルファンタジー。超絶クライマックス。
銀河の中央から遙か遠く、見捨てられた惑星マグレヴでは、『統制派』と『回帰派』に分かれ人々が闘っていた。生き残りをかけた動乱の中、闘技場で三人の若者と一人の少女が出会うー。元貴族で闘奴のマシウス、捨て子で回帰派の若きリーダー・ガイウス、記憶喪失の少年・ティト、聖母候補のアグリッピナ。数奇な運命の星の元に集いし彼らは、果たしてこの惑星の衰勢を止める救世主となるのか?息をもつかせぬドラマチックストーリーが今、幕を明ける。
「あ〜…空が赤くなってくると、もう、夜って感じで、眼たくなってこねぇ?」「では、いつだったら眼くないのだ?」「う〜ん。どっか眼くないときって、あるかなぁ」などと、くだらないことを真剣に考え始めるのは万年寝不足男のライナ・リュート。その隣を歩く彼の相棒は、絶世の美女剣士でありながら、理不尽だんご大王のフェリス・エリス。二人は「勇者の遺物」を求めてルーナ帝国へとやってきていた。だが、彼らのやる気のなさは相変わらずだったのは言うまでもない。一方、ライナたちにこの任務を押し付けた張本人ーローランド帝国の新国王シオンは、いまだ勢力を誇る反国王派の貴族たちを一掃する必要に迫られていた。そこで、シオンが打った手とは…。眼気もふっとぶアンチ・ヒロイック・サーガ、なにはともあれ第四弾。
人の夢を喰う代わり、寄生主に超常の力を与える“虫”が出現して10年ー薬屋大助は極秘機関に所属する最強の虫憑き“かっこう”として、モイラ高校での監視任務につく。監視対象は大助を兄のように慕う盲目の少女・千莉だ。だが“始まりの三匹”と呼ばれる最も危険な虫憑きの一人、“浸父”が千莉を襲ったことから、千莉は列車で移送、隔離施設に収容されることに!愛しさと憎しみの軌道が交錯する、夢みる者たちの胸焦がす旅路。
ストライク爆散──! キラを失ったアークエンジェルは、多大な犠牲を払いながらもついに地球連合軍統合司令部へとたどり着く。だが、そこでマリューたちクルーを待っていたものは、さらに苛酷な道であった……!!
秀麗は彩雲国でもピカいちの名家・紅家のお嬢様。なのに家計は火の車。明日のごはん代を稼ぐため、舞い込んだオイシイ話に飛びついたのはいいけれど、その依頼ときたら即位間もない「ダメ王様」教育係で、しかもお仕事期間中は貴妃として後宮に入れというものだった。ほかに妃嬪のいない空室アリの後宮で、まったく女に興味ナシの困った王様と秀麗師の、奇妙な関係が始まる!第1回ビーンズ小説賞奨励賞・読者賞受賞。
「決めた。私は絶対フレイムヘイズになる」アラストール、ヴィルヘルミナ、謎の白骨。彼らは外界と隔離された宮殿に、一人の少女とともに暮らしていた。その未熟な少女はまだ名前を持っていなかったが、いずれフレイムヘイズ“炎髪灼眼の討ち手”となるべき者だった。そして、その時はすぐそこまで来ていた。“紅世の徒”の襲来が引き金となり、史上最悪のミステス“天目一個”まで呼び込んだ戦場を舞台にして、少女は運命の“契約”を迎える。奇才・高橋弥七郎が描く『灼眼のシャナ』誕生秘話!巻末に絵師・いとうのいぢ先生のラフスケッチ集も収録!
神岡北高校の学園祭で起きた集団失踪事件から二ヶ月。突如数百人の人間が消えるという異常事態の余波は、未だ収まってはいなかった。そんな時、失踪した高校生が一人、何者かに食いちぎられたような傷を全身に負って発見された。だが、常世の霧にまかれて消えた人間が、ただ戻ってくるはずがないー明良たちは高校生を調べ始める。その明良たちの周辺に見え隠れする謎の影、悪化する柊美の病状…事件は破局に向けて、加速してゆく。人気ホラーシリーズ第六弾。
「決めた。私は絶対フレイムヘイズになる」。アラストール、ヴィルヘルミナ、謎の白骨。彼らは外界と隔離された宮殿に、一人の少女とともに暮らしていた。その未熟な少女はまだ名前を持っていなかったが、いずれフレイムヘイズ“炎髪灼眼の討ち手”となるべき者だった。そして、その時はすぐそこまで来ていた。“紅世の徒”の襲来が引き金となり、史上最悪のミステス“天目一個”まで呼び込んだ戦場を舞台にして、少女は運命の“契約”を迎える。奇才・高橋弥七郎が描く『灼眼のシャナ』誕生秘話!巻末に絵師・いとうのいぢ先生のラフスケッチ集も収録。