2008年9月18日発売
待ちに待った、完全新作長編登場! 攻性咒式士のガユスとギギナが住むエリダナの街は、憎悪と殺意で沸騰していた。労働者たちが破壊活動を行い、巨大な富と力をもつ国際投資家ダリオネートを狙うという不穏な雰囲気。そんな中、ジヴーニャは見知らぬ男から謎の指輪を託され、されにそれを奪うために、北方の破綻国家ピエゾの勇者にして虐殺者ウォルロットが現れる。そして、強大な〈古き巨人〉たちも、その指輪を求めエリダナに降臨。ピエゾからの民族独立と戦争の危機を機と見た龍皇国モルディーンが暗躍。ウォルロットと〈古き巨人〉たちの死闘に、ガユスとギギナ、エリダナとウコウト大陸の国家すべてが巻きこまれ、待ちに待った完全書き下ろし新作長編が開幕する!! 注目すべきは本書およびエピソード後編である4巻「Soul Bet’s Gamblers」を通しての最重要人物であるウォルロット。祖国を愛するがゆえに、虐殺に手を染め勇者の呼び名と同時に虐殺者の汚名も負うこととなった男。その名前は大陸全体にとどろき、ガユス、ギギナにとっては「人間の中では一番戦いたくない最強の攻性咒式士」である。そのウォルロットがジヴーニャの心を惑わせガユスの恋敵となり、同時にエリダナの運命を握ることとなる───。
最近、友月の様子がどこかおかしい。「ちょっと、ね。でも“家”のことだから、啓介くんは気にしなくていいよ」-大財閥・友月家では次期当主後継者をめぐって親戚同士の醜い争いが過熱化していた。なんと、直系にあたる友月未由は、その命までも狙われていた!?「ねえケースケ、一つだけ聞いていい?あたしと未由、どっちが特別?」…なにやら必死に恋愛勉強中のアリッサを連れ、友月の屋敷に探索へと向かう。そこでぼくたちは、友月家の因習、“群れ”との不可解な繋がりを知ることになる。闇のなかで謎の魔術師が嗤う…「間もなく、我が千年の悲願が成就するー!」。