2012年8月25日発売
なんとなく『彼女』を好きにならないといけない気がする。そのためには『彼女』と一緒にどこかへ出かけたり遊んだりしないといけない。今年で俺と彼女は大学三年生。この一年をのんきに過ごしてしまったら、就職活動も控えて、顔を合わせる機会は激減するだろう。だからその一年の間に、俺は『それ』を見つけたいと祈った。これは、優柔不断な大学生の『俺』が過ごす一年間の記録だ。必ず、一年の間に見つけなければ。彼女を好きになる方法を。
そして悲劇は舞い降りる。舞原吐季と千桜緑葉、心を通い合わせた二人だったが、両家の忌まわしき因縁と暴いてしまった血の罪が、すべての愛を引き裂いてしまう。彼女に心を許さなければ、眩暈がするほどの絶望も、逃げられやしない孤独な永遠も経験することなどなかったのに。琴弾麗羅の『告別』が、桜塚歩夢の『断罪』が、千桜緑葉の『愛情』が、舞原吐季の人生を『残酷』な未来へと導いていく。現代のロミオとジュリエット、絶望と永遠の最終幕。
明応大学・民間伝承研究会のメンバーは、ある日 『実地調査(フィールドワーク)』 のため、山奥にある葦加賀村を訪れた。高校からの知り合いである新垣七海の誘いで会員になった民俗学初心者の大学1年・能美啓介はその矢先、白いワンピースを着た謎の人影を目撃する。彼女に大学の同級生 「弓立桜花」 の面影を見た啓介は、訝しみながらも村で行われる祭事のリサーチを進めていく。 だが村の人々と交流を深めるうち、彼らは村人たちに不審な点があることに気づく。深夜の謎のかがり火、メンバー以外のよそ者に対する過剰な反応……。 果たして《祭事》に秘められた真相とは。そして啓介が見た人物との関係はーー!?
空手系暴力女子だった黒い過去を葬り去り、文化系女子へイメチェンを計る女子高生・雅野京歌。しかしそれなのに、なりゆきから素人ばかりの空手部創設に関わることになってーーゆるっと本気な青春+部活ストーリー!
数多一人は超有名劇団 『パンドラ』 の舞台に立つことを夢見てやまない青年。ついに入団試験を乗り越え、パンドラの一員となった彼だったが、その矢先に 『パンドラ』 は、ある人物によって解散を余儀なくされる。彼女は静かに言う。「映画を撮ります」 と。その役者として抜擢された数多は、彼女とたったふたりで映画を創るための日々をスタートすることになるがーー。 『全ての創作は、人の心を動かすためにある』 彼女のその言葉が意味するところとは。そして彼女が撮ろうとする映画とは一体……? 全ての謎を秘めたままクラッパーボードの音が鳴る。
大学時代の友人から旅先で彼女の振りをしてほしいと頼まれた陽子。その頃旅人は風邪で寝込んでしまっていてーー? 目に見えないモノを視ることができる探偵・日暮旅人の『愛』を探す物語、セカンドシーズン開幕!