2014年12月11日発売
学校をやめたその日、手に入れた“強制的に事件を終結させる”という『名探偵』のカードにより、マルタ・サギーは現代日本から異郷の街オスタスへと迷い込んだ。無事に「名探偵」としての初めての事件を解決し、オスタスの暮らしにも慣れてきたマルタの事務所に、押しかけ助手のリッツがやって来る。喧嘩しつつも男二人の共同生活を送ることになった彼らのもとに、怪盗ドクトル・バーチの新たな予告状が届いた。早速現場に赴いたマルタだったが、事故に遭ってしまい…!?「ここはどこで…僕は誰だ?」
横浜の外れに佇むWMUA・NITTOH美術館。ここで働く怠惰な学芸員・鷹栖晶のもうひとつの仕事は、悪魔を視認できる唯一の人間として、人の肉体を着た悪魔・音井を相棒に、悪魔と交渉すること。横浜をあげてのアートプロジェクトのための会議で、晶は植物と建築の共生を謳う建築家・新田と出会う。彼からは仄かに悪魔の気配がした。晶を気に入った新田は秘密を囁くー「僕は爆弾魔に狙われている」と。その言葉どおり、爆破事件が連続して起こっていた。爆弾の破片さえ見つからないという奇妙な事件が…。
カーリー街に住む少女アイカは、史上最年少で特級魔法学士の資格を取得し、最速でその免許を剥奪された記録を持つ、変わり者。変わっているのはその経歴だけではない。アイカは豊富な魔法知識ととびっきりの閃きで、警察も匙を投げた難事件を次々解決しているのだ。例えば、高級ホテルで起こった議員の殺人未遂事件に、養護施設を狙った爆破事件…。アイカのアパートに間借りするユートは、彼女の活躍を本に記し、人々に広める。この物語はそんな天才魔女とお人好し青年が携わった事件の、ほんの断片である。
ゾンビ退治がお仕事の、玉川区役所特別福祉課。そこに勤める晋助は、ゾンビの捕縛に失敗して落ち込む後輩の凛を励まそうと、彼女のもとを訪れていた。ともに仕事をこなすうち、少しは距離が縮まったかなー…なんて晋助が思っていた矢先に緊急事態発生!どうも新種の“速いゾンビ”が巷を騒がせているらしい。一方その頃、晋助の姉夫婦にもゾンビ化の悲劇が迫っていた。身近な人のゾンビ化に、社会の危機に、晋助と凛はどう向き合うのか!?ゾンビと隣り合わせのお役所仕事は、一大スペクタクルへ!
有名なお嬢様学校ー閖村学園高校には“サロン”と呼ばれる友愛組織が存在する。そこに集う生徒たちは姉妹のように睦み合う。御厨杜理子、佐用島紗智、時岡有希奈ら上級生をメンバーとし、「森」の図書館の一室でひっそりと活動している高踏的サロン「百合種」への参加を切望する一年生・田北多恵は、サロン入会の条件である“秘密の試験”を受けることになるのだが!?