2014年12月16日発売
新田良造元騎兵大尉とコサックの姫君・レナ、そしてユダヤ騎兵グレンは、足かけ一年に渡るユーラシア横断の旅路の末、遂にロシアの地に到達した。 しかし、旅はまだ終わりではない。失脚将軍アレクセイ・クロバトキンの指南を受け、レナの“飼い主”ナボコフ氏に「挨拶」を済ませた良造たちは、シベリア鉄道に乗り、東ヘと向かう。長き鉄路の先に、楽土を築くために……。 舞台はいよいよ、シベリアへ。芝村裕吏・しずまよしのりのタッグが贈る大陸冒険浪漫譚──建国篇、ここに開幕!
スロニアTO叛乱の芽を撃滅した功績が認められ、連邦軍中尉任官及び共産党書記局付という異例の昇進を果たしたダーヴィドら五人は、ボルニア共和国首都ヴルフ・ボスナに赴任する。ヒルトリアの“末期的現状”を唯一正確に見抜くトルバカインと未来を知るイレギュラーであるダーヴィドは“制御可能な革命”を果たす為、約束の国に巣食う“癌”を手段を選ばず一掃していく…。カルロ・ゼンが贈る“共産主義英雄譚”粛清の第2巻ー。
世俗から隔絶され、過疎に滅びつつある辺境、朱磐村。 伝統と因習に縛られたこの地に、かつて、望まれずして生まれ落ちてしまった“醜き”容貌の少女がいたーー。 「美醜」の本質に迫る衝撃作『累』で、今漫画界を席捲する松浦だるまが放つ、誰もが予想だにしなかった前日譚がここに幕を開ける。 綾辻行人が絶賛する、小説史上に残る「小説家デビュー」作を読撃せよ! 『誘』に寄せて 漫画『累』で話題沸騰(確かに面白い!)の松浦だるま氏だが、このたび小説『誘』の原稿を読み、驚きを禁じえなかった。もちろん嬉しい驚きである。漫画家離れした本格的な文章力(と書くと漫画家さん全般に失礼だけれど)で描かれる『累』の前日譚ーー「誘」の禁断の秘話は、伝奇ミステリとホラーの美味しさをしっかりと兼ね備えつつ、凄絶な“結末”と“未来”に向けて突き進む。お見事、である。 --綾辻行人