2014年9月10日発売
玉川区役所特別福祉課に勤める冴えない公務員、赤羽晋助、27歳。仕事はパッとせず、プライベートでも長らく彼女なし。そんな、どこにでもいるような彼だったが…いやいや、ちょっと待って。なんか変だ!?そう。彼の住むこの世界では、かつて「ゾンビ」が大発生し、今やソレが当たり前の存在になっていた。そして、彼が勤める特別福祉課とは…ゾンビ対策&処理課に他ならないのだった!ゾンビと隣り合わせのお役所仕事を描いた、青春ありアクションありのパニック&コメディ!!
研究都市、西春日市。地下実験を繰り返す学派に所属しつつも、箒場葉柄は高校生活を謳歌していた。 だが幼馴染みの八重垣櫻の帰還により事態は一変する。白いワンピースに麦わら帽子、整った白磁の容貌。絵に描いたようなお嬢様だが、その本質を知る葉柄にとっては頭痛の種。自由奔放な櫻に翻弄されることに。 だが気ままに見えた櫻の言動には目的があった。それは学派がひた隠しにしてきたある事故に関わるもので──。
この世の事象はすべて、一つの体系で記された文字「世界言語」によって記されている。 人間を構成する“文字”を操作し、肉体の形を直接歪める能力を持つ被検体・語羅部鵬珠。“文字”の可視化を封印するメタグラムが解除された瞬間、彼女は無邪気で残酷な殺人鬼へと変貌した。鵬珠は世界言語研究の第一人者である阿万野教授を殺害し、“法務官”の指令に従って収容所を脱出するが……。 「沈黙の文字」を祖父に託されたという少年・虎風、神から言語で書き忘れられた女・ナノカ、そして異端の言語使用者・鵬珠。 彼らの宿命は混ざり合い、やがて世界は書き換えられる──。
春休み、僕の前に現れたのはアリスに瓜二つの姉、紫苑寺茉梨。 「有子と一緒に暮らして、守ってあげたいの」 紫苑寺家の当主が危篤で、面倒くさい遺産相続問題にアリスも巻き込まれそうなのだという。 アリスに付き添って赴いた病院で、起きてしまった殺人事件。犯人だと疑われて拉致されたアリスを助け出すため、事件を調べていくうちに、僕はアリスの秘められた過去に触れ、紫苑寺家の闇を垣間見ることになる。そして宿命的に訪れる、探偵との別れーー感動の最終章。
この田舎は常に自由で危険な空気が満ちていて、自作の火炎放射器を振り回す“炎の魔術師”ことアニさんは今日もご機嫌だ。今朝も路上で捕まえたという青い髪の少女、自称・“精霊種族のリリネット”とやらを俺に見せびらかしてきた。 --あの人のことだ、何をしでかしたって不思議じゃない。頭の沸いたコスプレイヤーの一人くらい飼ってたって、おかしくはないーー だが気づけば、監禁されるリリネットをアニさんの家から攫い出す羽目になり、挙句手錠と鎖で彼女と繋がれていたのは俺だった。押し寄せる厄介な連中から女を守るため、俺はこの狂ったド田舎を奔走する。要するに、命の危機ってわけだ。
地図にもない島からきた少年。暴漢に襲われている少女を助けようとするが逆に助けられてしまう。 硬い口調に凛々しい美貌。変わった少女だが、それもそのはず。剣神と謳われた武人の娘ハルカだという。ハルカは大陸でも有数の大流派、武王流の宗主争いに巻き込まれていた。 当然助力を申し出るシロガネだったが、その結果はハルカにまず弟子入りすることになり!?
『九校戦』の“裏側”で起こった『パラサイドール』事件の黒幕の一人・周公瑾は、横浜から逃亡し、京都を中心とする古式魔法師集団『伝統派』の下に潜伏、姿をくらました。 そして二ヶ月が経ちーー。『全国高校生魔法学論文コンペティション』の季節がやってきた。新京都国際会議場で開催される日本魔法協会主催『論文コンペ』の一高生徒たち。 そんな中、達也の許へ、四葉真夜の書状を携えた黒羽姉弟が訪れる。手紙の内容は「周公瑾の捕縛に協力して欲しい」という要請だった。 何故、いつもの『命令』ではなく『依頼』だったのか疑問を覚えながらも、達也と深雪は『伝統派』の対抗勢力の中心である九島家を目指す。そこで、二人は『作られた天才魔法師』との運命の出会いを果たし……。 古都を舞台とした謀略と暗闘。魔法師開発の歴史の裏で燻り続けてきた因縁に、達也と深雪とその仲間たちが挑む。
『神々よりも奥に潜む者』さえ呼び出す最新鋭召喚師。その中でも最強と謳われる『不殺王』こと城山恭介。彼の唯一の弱点は、『たすけて』という少女の『呪いの言葉』で……。
突如出現した謎の飛翔体、ザイ。それは、人類の航空戦力を圧倒した。彼らに対抗すべく開発されたのが、既存の機体に改造を施したドーターと呼ばれる兵器。操るのは、アニマという操縦機構。それは──少女の姿をしていた。 鳴谷慧が出会ったのは真紅に輝く戦闘機、そしてそれを駆るアニマ、グリペンだった。人類の切り札の少女と、空に焦がれる少年の物語が始まる。
林檎たちから平行世界の存在について知った維留のもとに、行方不明だった姉、友麻からの使者が訪れる。織姫と一緒に友麻と再会した維留は、巨大迷宮ゼラの真相へと迫る。そして同時期に発見された、ゼラの地上部へ通じているとされる≪最後の空洞≫ラストマウンテン。学園のギルド連合も攻略に乗り出す中、紗夜香たちと合流し、迷宮攻略へと向かう維留たち。その地上部で待ち受けていたものはいったい──。
時は中世。王族(レギアス)と貴族(アリスト)が覇権を争う絶対階級のこの世界には刻まれた烙印により主従が決まるという残酷な理(ことわり)が存在する。かつては王の命に従い、その暗殺技で数多くの人間を殺めてきたジグだったが、今は表向きには拷問官をしながらも罪なき者を救うという日々を送っていた。 だがある日、無実の罪で殺される死刑囚の王女アリシアを救ったことによって王族たちの陰謀へと巻き込まれることになり……。
まもなく新年を迎えようとしている絃神島で、暁古城は焦っていた。帰省のために本土に向かった凪沙からの連絡が途絶えたのだ。さらに古城は些細な偶然から、凪沙が魔導災害に巻き込まれたことを知る。そして時を同じくして、雪菜と獅子王機関の通信も遮断されてしまう。 動揺を隠しきれない古城と雪菜は、凪沙を救出するために絃神島を出て、本土へ向かうことを決意する。そんな古城たちの前に、敵として立ちはだかったのは、思いも寄らない人物だったーー!
ゲーマーたちが最も熱くなる季節、夏。岸嶺たち現代遊戯部のメンバーは、ゲーム大会への参加を繰り返していた。そんな中、部員たちと比べて実力不足を感じていた岸嶺は、デバックのアルバイトを通じて知り合ったプロゲーマーのもとへ教えを乞いに行くことを決意する。 そして個人修行を終えて挑んだゲーム大会。夏休みということもあり、社会人が多数参加していたその大会には、かつて岸嶺たちと戦ったこともあるチャンピオンが強力なメンバーを率いて参加していたのだった。
各部屋が異世界の12の国々に繋がる謎のアパート・あけぼの荘。その大家の仕事は、建物の管理と、住人同士の争いの調停──つまり国家間問題の解決だった。 失敗すれば戦争勃発のこの大任に就いたのは、高校生の少年・久藤幸太郎。ドアを開ければ竜がいたり、異国の姫がお茶しにきたりする不可思議な環境に驚きながらも、彼は切れる頭脳と《ある特技》を駆使し管理業務を遂行する。果たして今回彼が解決する『国同士の問題』とは──? 【電子特別版】として過去「電撃文庫MAGAZINE」に掲載された「外交者のゲーム」を再録。現代のゲーム機で遊ぶ異世界の人々を描いたコミカルな日常短編!
古代の民の謎を追い、異端審問官アブレアの足跡を辿るクースラたち。一行は、天使が降臨し、金銀を生み出す灰を授けたという伝説の残る町ヤーゾンを訪れた。町の教会でアブレアの署名を見つけたクースラは、町に語り継がれる伝説が真実であると確信を得る。さらにクースラは、調査のため立ち寄った薬種商の娘ヘレナから、ガラス職人たちが伝説を紐解く手がかりを握っていることを聞き出す。だが同時に、町を取り巻くガラス職人たちと町の間の確執をも知ることとなるのだったー。かつて天使に作られた町で、眠らない錬金術師が恋に奔走する。本格ファンタジー、シリーズ第6弾!
赤い空と大地が覆う魔界の地。弱小部族出身の少年悪魔が、かつて魔鳥将軍と恐れられた老悪魔カミーオと激しい口論をしていた。少年の名はサタン。後に魔王サタンとしてエンテ・イスラ征服に乗り出すが、今は非力な一悪魔であった。 サタンは二大勢力の蒼角族と鉄蠍族に対抗するため、強大な力を持つハグレ悪魔ルシフェルを味方にしようとしていた。 ルシフェルとの出会いからアルシエルとの激突までを描く、魔王達の始まりの物語を書き下ろしで収録。さらに勇者エミリアの旅を綴った書き下ろし短編に、魔王達が日本に来てすぐの年末年始を描く「電撃文庫MAGAZINE」掲載の短編をプラス。庶民派成分控えめの特別編!
いきなり魔界に召喚されてきてみればーー勇者から押しつけられたお仕事は、魔王の娘さんの家庭教師でした! しかも、猶予は……えっ!? た、たったの二週間!? 魔王の美しき六人の娘たち、その第三王女・サフィール。彼女が人間界の舞踏会で無事デビューを飾らなければ、人間界と魔界との大戦争が……! かくして、魔界の存亡をかけた社交界デビュー(デビュタント)を成功へ導くため、魔物な姫君たちとの秘密のレッスンが始まる!